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y-k

そして、バトンは渡された/瀬尾麻衣子さんの長編。…これ長編やんな? 調べたら2019年本屋大賞取ってるらしくてびっくり。おめでとうございます。主人公の女の子、優子を軸にめまぐるしく変化する親子の形を描く話。レビュー死ぬほど辛口で笑った。軽くて薄いとかね。言いたいことは確かにわかるし的を射てるところも少なからずあるとも思うけど…。私は何らかの事情で保護者が変わるって経験はない。けど、そういうことがあったらそのつど人間関係を築く必要があることは想像できるし、いつまた頼りにしてる人が突然消えるかわからん不安を何回も味わってたらそりゃ淡泊な面は出てくるよな、と思うし金銭面の不安がないのはそれこそ優子というバトンを次につなぐために親たちが少しでも幸せに生きてほしいという願いが形になったひとつの結果かなあとも思うし。結局優子はあなたでもないし私でもないから、レビューにあった恵まれた(これを判断するのもエゴかなと思うけど)環境を批判する権利は誰にもないし。私はこういう一人の人間の長い期間を描く話(スロウハイツの神様、ファミリーポートレイト、神様のボート)とかが好きやから、心境の変化とか時間の経過がもたらすものが感じられてよかった。でも確かに本屋大賞はちょっと…んーどうなんやろう。個人的に瀬尾まい子さん大好きやけど、幸福な食卓とかのほうがおすすめではあるな。

うつつ・うつら/「初子さん」「うつつ・うつら」の2編を収録した中篇集。両方ともぬるま湯にはまって息苦しい、終わりのないだるさをなんとか繰り返し繰り返し呼吸しつつ限界にむかってゆっくり歩いていく話。救いとかはなくて、少しずついろんなものが壊れていって、でももうどうすることもできなくて、どこで間違えたのかもわからず、頭の中がぬるま湯で満たされてぼんやりしていくっていう話で、おもしろかったなあ。最近こういう小説ってないから、たまに読むとハッとする。母の大回転とかもそう。いや、あるけど気づいてないだけかもなあ。


O嬢の物語、劇的な人生こそ真実、ひぐらしのなく頃に業、とか観たり読んだり。キッシュのタルト生地、簡単かつおいしいレシピを見つけた!ホラー映画のあらすじって怖いけど惹かれる。Usとか黒い家とか。特に黒い家はあらすじに引き込まれてネタバレ含め全部読んでしまったけどこんなん怖すぎて映像で見たら3時間はすすり泣くやろ。貴志祐介さんの原作はちょっと読みたいけど。

かしこ


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