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もう一つの自治体、パブリックという考え方

「分裂こそ最悪の選択」と言ったのは、中坊公平弁護士。豊島事件の弁護団を率いていた時、豊島住民に向けて語った一節です。その件は、豊島事件の記録『もう「ゴミの島」と言わせない』の著者、石井亨さんから直接聞きました。民主主義は数ではない、正しいと思うことを説いていくという思想が続きます。

公益とは何か。
豊島事件は、産廃不法投棄を闘った住民の歴史であり、住民自治を体現した面を持ちます。豊島は、観光やアートの島である以前に共同体が公益を示すモデルのはずでした。豊島事件の住民運動を、当事者が語るには時間的な限界があります。豊島事件から学ぶ普遍的なテーマの一つが公益だろうと思います。

あんたらの運動は犠牲を払ってでも追い求めている姿が共感を呼んでいた。いささかでも「私」が見えたら落下するんですよ……。ー中坊公平氏(豊島事件弁護団長)のことば

豊島は今、太陽光問題、石油エネルギー問題を抱えています。公益を議論するテーマが明確です。


●タイトル画像 賢者の鍵 / 池川直 


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