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アートの島と呼ばれ、観光化した離島のこれから

消費回復のためのGO TOは、新しい消費のカタチを示す必要があります。観光地も、変化に即したにぎわい創出を模索していると期待したいところ。回復という言葉には、前と同じことを期待してしまいがちです。

原状回復。
豊島(てしま/瀬戸内海)には、原状回復という規定が公害調定に記されています。豊島事件発端前の「原状」に戻すという、産廃処分地のあり方です。この原状の解釈について、香川県と豊島住民との間でかい離しています。便宜上1975年を豊島事件発端の年としていますが、どの時点の原状であるか。

1990年代後半から、豊島を訪れる人は産廃視察のためでした。外部の支援団体、豊島は私たちの問題ネットワーク(以下豊島ネット)が、豊島の魅力的な場所を地図に表し、配布。それが、観光ルートの原案だろうと思います。2010年に豊島美術館が開館し、同時にトリエンナーレの瀬戸内国際芸術祭が始まり、豊島は一気に観光の島になりました。島の復権が芸術祭のメインテーマですが、豊島事件による疲弊と同列ではありません。全く別物として考えるべきです。

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