陰陽文化の理解
鳥取県や島根県は山陰地方といわれます。
山陰地方があるのですから、山陽地方もあります。
山陽地方は岡山県や広島県です。
山口県は山陽地方と考える一方で、山口県内の北部と南部で、山陰地方と山陽地方に分けるということもあるそうです。
山陰と山陽という地域の名前から考えても、私たち日本人には古くから陰と陽という概念が根付いているようです。
陰と陽というと、ついつい私たちは陽が明るくて陰は暗いとか、陽は積極的で陰は消極的だとか、陽はプラスで陰はマイナスとか。
陽はよくて陰は悪いんだと、どこかで分けて、錯覚してしまう癖がついています。
でも陰と陽はいつでもひとつです。
たとえば林業です。
林業では森林に木を植えたり引っこ抜いたりします。
植林することを陽、伐採することを陰と分けるとします。
陽がよくて陰が悪いと、どこかで分けてしまいますが、伐採することも結果的に森林を活かすことになります。
このように日本人の中には陰と陽の文化が山ほど入っています。
言ってみると陰陽文化です。
陰と陽というものを理解しているかどうか。
ものごとを陰と陽で考える。
この観点を持てるかどうかが、いわゆる西洋の考え方から脱出するポイントです。
ある男性と、ある男の子がいるとします。
このふたりを性別でみるとどちらも陽です。
身体が大きいとか身体が小さいという観点でみると、男性が陽で男の子が陰になります。
このように陰と陽は状況においてフレキシブルに変わります。
決まっていない、決めていない。
瞬間瞬間の刹那的な判断が問題です。
その刹那を読み取る能力が日本人は優れています。
この場合はこうなんだ、あの場合はあぁなんだ。
いつでも自分の立場を決めてない。
相手を裁く癖を持っている人は自分の立場を決めているためです。
そして自分の立場を動かさない人が、他人を裁く癖を持っています。
裁くことを止めるのではなく、立っている位置をいつでもコントロールし、いつでも中立、中央を捉えましょう。