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【イタリア・コロナウイルス】2020年4月13日における市民保護局の発表

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↓本日の投稿

局長の発表

本日の報告から参ります、現在、コロナウイルスに陽性反応を示している合計の患者は10万3616名、昨日と比較して1363名の増加となっています。集中治療を必要とする患者は減り続け、病院への負担は弱まっています。本日、3260名集中治療を受けており、これは昨日よりも83名減少しています。症状が確認され入院している患者は28023名と、昨日よりも176名減少しています。その他大多数、全体の70%にあたる72333名は無症状または軽症のために自宅療養中です。誠に遺憾ながら、本日566名の方がお亡くなりになりました。なお回復した方は合計で35425名にのぼり、昨日と比較して1224名増加しています。

軍による協力体制については、本日18477名もの方々が集まり、これらの方々は軍関係者、警察、消防士、医療関係者、州の行政関係者の支援を行うことになっています。

次に、当局に集まった義援金についてご報告いたします。復活祭の期間中も皆様からの寄付は続いており、本日までに1億171万7123ユーロもの支援がありました。これらの義援金は、医療機器等の購入に当てられています。具体的には、2500万ユーロは通風装置の購入に、942万ユーロは人工呼吸器の購入に、1522万ユーロはマスクの購入に当てられています。この他に、26万9000ユーロが移送費として使われました。

一点お話ししておきたい点があります。先ほど、Repubblica Torino紙において、全く根拠のない情報に基づくタスクフォースに関する記事が報道されました。この点については、当局では現在に至るまで、タスクフォースに参加させる医師および看護師には全員コロナウイルスの検査を行ってきたことをここで明言しておきます。したがって、実際に派遣されている医師たちは、全て検査において陰性反応が出た者に限り、不確かな結果および結果待ち状態の参加希望者がトリノに派遣されたことは一度もありません。我々の活動の中で。確かに一度2名の陽性反応者が見つかったことがあります。これは、一名は確実に陽性反応を示した者で、一方は陽性の疑いが見られた者です。これらの者たちは、当然ながら現地に出発していません。すでに出発した医師らについては、ピエモンテ州によって待機させることが決定され、実際の活動には参加していません。

加えて、検疫についてですが、医療関係者は特別な保健監視措置の元において採用されていることをご理解頂きたいと思います。したがって、これらの人々は実際に症状が現れるまでは通常通り業務を続けることになっています。つい少し前に拡散されたニュースについて、私が指摘したかった点は以上です。

教授の発表

本日はデータを解釈する上でのポイントについてお話ししたいと思います。というのもそれを理解できなければ、都市の封鎖からおよそ1ヶ月が経過した今日においても、事態が収束しつつあるのか、またそれにも関わらず新規感染者数や死者がなぜこんなに多いのかについて理解が難しくなってしまうためです。

したがって、重要な点は、都市を封鎖した後も、若干のウイルス感染拡大が続くということです。その例としては、家庭内感染が挙げられるでしょう。これが状況を長引かせているのです。したがって、我々は都市封鎖の後であっても、ウイルスの潜伏期間によってその後数日間は感染件数が増加するということです。その可能性の一つとして、家庭内感染が挙げられるのです。

加えて、私たちは、感染からそれが判明するまでの期間を考慮に入れる必要があります。例えば、今日で新たに3000人の感染者が判明しています。しかし、これは今日付けで感染した人の数ではなく、20日前に感染した人々が明らかになっているということです。したがって、今我々が目の当たりにしているものは、かつての感染状況です。

死亡率に関して言えば、これもまたデータ上で明らかな反映の遅れが見られます。したがって、感染の時期・症状が現れる時期・入院された時期を含むあらゆる時期を考慮しなければなりません。

さらに、残念ながら今現在確認できる死亡率が比較的高いものであっても、この値は常に過去の感染を示すものです。これこそ、我々が理解すべきことです。この現状を理解しない限りは、死者数が多い時や感染判明件数が減少した際 -例えば、今日の判明件数は、最も高い値を示していた過去数日間と比較して1100件減少しています- にその理由を理解することができません。しかしながら、ともかくも感染件数は少しずつではあるものの、減少しています。したがって、これらの件数は新たな感染者数というよりは、かつての感染者の件数だと言えます。

今までの説明が皆さんにとって明快であることを望んでいます。ともかく、今我々が数式モデルや感染傾向の曲線から読み取っているものは、ウイルスの症状を確認したその日時点での感染状況です。あらゆる楽観視できるデータのうち、特に信頼性が高く、かつ事態の進み方を正確に示しているものは、入院・病院そして集中治療にかかる負担が軽減しつつあることを示すデータでしょう。

現在も我々が第一段階にいることは確かなことです。もちろん、明るい兆候は見られますが、まだ待機が必要な段階です。明るい兆候とは、つまり現在増加中の死者数は過去の感染で亡くなった人たちであり、現在感染して亡くなった方たちではないということです。

そして、我々としては、新たな感染者数がどのように推移していくのか、我々が期待する動きを見せるのかどうかについてを、これらのデータに基づいて考える必要があります。だからこそ、データの動きに戸惑うこともありますが、細心の注意を払ってデータを解釈しなければなりません。

*翻訳元:”Conferenza stampa 13 aprile 2020 ore 18.00 – Coronavirus”:https://www.youtube.com/watch?v=kWrmqmJ7sAM&t=560s

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