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【イタリア・コロナウイルス】2020年3月25日における市民保護局の発表

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局長代理の発表

はじめに、Borrelli医師の状況についてご説明します。皆さんもすでにご存知かと思いますが、今朝から熱に加えて声が枯れるなどの症状があり、ウイルス感染を懸念して帰宅される決断をしました。今後は容体を注意深く観察しながら、自宅からこの緊急事態への解決に取り組み続けています。

我々は、Borrelli医師および医師と同様にウイルスのために自宅隔離している全ての職員とともに、全力をあげて引き続き様々な取り組みを行なっています。当局は、各州、各地域、そして様々な医療機関と協力して、あらゆる活動の機能を保証するよう、常に対応し続けています。

本日回復した人数は1036名、これまでに回復した人数は合計で9362名にのぼります。検査で陽性反応が出た人数は新たに3491名増加し、現時点で陽性となっている人の数は、合計で57521名です。このうち、30920名は、特に症状がないかあるいは症状が軽度であることから自宅療養となっており、この他、全体の3489名は集中治療室で治療を受けています。誠に遺憾ながら、本日も新たに683名の方がお亡くなりになりました。

Luigi d’Angelo氏の発表の前に、少々重要となる点を一点お話しします。今回の緊急事態への義援金を募集するために開設した我々の窓口には、今日までに447万9073ユーロもの義援金が集まりました。市民の皆様に感謝申し上げます。

代表者の発表

我が国のあらゆる国家機関、そして全州と当局の協力によるウイルス対策活動は続いており、この徹底的で長期にわたる対策は全国民に向けられています。

本日、ロンバルディア州で集中治療を受けていた3名の患者が移送されたことをご報告します。ロンバルディア州では、集中治療のシステムがすでに疲弊状態にあります。したがって、適切な隔離と保護のもと、特に集中的な治療が行われているジェノヴァへ患者を移送しました。

ここで、我々のこうした活動に快く協力してくださっているイタリア全州と同様に、リグーリア州に心より感謝申し上げます。また、集中治療が必要な残りの2名の患者は、国防省の航空機によってドイツのライプツィヒに移送されました。したがいまして、国防省をはじめ、特に現在に至るまで多大なご協力を賜っているドイツに心より感謝申し上げます。なお、その他の患者については、近日中に我が国およびドイツ提供の航空機によってロンバルディア州あるいは他の州から移送され、集中治療を受ける予定になっています。現在、ロンバルディア州から他の州へと移送されたコロナウイルス患者は32名、ウイルス非感染者は40名となっています。

軍による協力体制も続いており、9600名をも超えるボランティアの方からご協力いただいています。これらのボランティアの方々は、今回の緊急事態に対応している様々な警察機関に派遣されています。加えて、我々は緊急救命室の前に720を超えるプレ・トリアージ用のテントを設置しました。これらのテントは、ウイルス予防および健康状態を観察する上で重要な役割を果たし、とりわけウイルスの症状のある緊急患者に対応する医療空間として機能しています。最初の段階からこのような処置を行い、迅速に隔離が可能となるのは(非常に)重要になります。なお、同様の理由から、症状が出ている可能性がある患者を受け入れるプレトリアージ用のテントは刑務所にも151台設置しています。

現在も、多くの機関との協力に基づいて様々な活動が継続的に行われています。特に、我が国のクルーズ運航会社だけでなくイタリアを目的地としたクルーズ船の運行会社と州との協力は、現在も徹底的に行われています。さらに、現在イタリア沿岸警備隊およびポートオーソリティ、そしてUSMAF(海空国境保健所)とも、協働で対応にあたっています。USMAFは、これらの船を直ちに撤退させ、乗員乗客全員を本国に帰還させる権限を握っています。これらの(海上に関わる)作業のうち、現在特にサボーナ港のルミローザ号、チヴィタヴェッキア港のコスタ・クルーズとMSCクルーズの各隻について対応にあたっています。

海外からの我が国に対する支援活動も継続しています。特に、ロシアからは総勢140名の医療・技術者チームが到着し、チームによって持ち込まれた医療器具はロンバルディア州に移送中です。明日、ボランティアの医師の最初のグループが大きな被害を受けている州に派遣されることになっています。ここで、今日まで我が国を支援してくださった全ての医師の方々に心より感謝申し上げます。参加して頂くボランティアの方々には、明日、軍用機でロンバルディア州へ移動していただくことになっています。なお、同様に、エミリア=ロマーニャ州のピアチェンツァにもボランティアの方々が支援に向かうことになっています。こうしたボランティアの方々の派遣は初の試みになりますが、明日以降も継続されます。ボランティアとして参加された方々は、まず最初にウイルス感染のテストを行い、陰性反応が出た方がそれぞれの地域に派遣されることになっています。

野外病院の設置も引き続き行なっており、ベルガーモの全国アルピーニ協会病院、クレモーナのサマリタンス病院、そしてクレーマおよびピアチェンツァに設置されている国防省運営の病院であるRole2などが挙げられます。クレモーナのサマリタンス病院は、アメリカで設置された野外病院のようにWHOの推奨に基づいているものです。また、中国から3日以内に派遣予定の50名の医師、80名の看護師および30名の技術者へ提供する病院を準備しています。この病院は、州からの要請に基づいてマルケ州に設置される予定になっています。この病院の医療技術者は、武漢で実際に対応に当たっていた医師から構成されていて、その経験がイタリアにおいても活かされることになります。このような未曾有の緊急事態において、我が国と中国の極めて密接な関係性に基づく協力体制は、大変重要なものとなることは言うまでもありません。

*翻訳元:”Conferenza stampa 25 marzo 2020 ore 18.00 – Coronavirus”https://www.youtube.com/watch?v=hyY5TFND6wc

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