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2023.3.11

のんびり過ごした。
なぜだか1日中眠くて、仕方がなかった。

恋人と朝ごはんを食べ、コーヒーを飲む。
雑談しながら各々好きなように過ごす。
気づいたら私は1時間程度寝ていた。

お昼ご飯は何にしようかと話し、
マックてりたま出てるんだ~
シャカシャカポテト梅味!!
いいなあ~
などと話をしていたのに、
なぜだか近所のパン屋に行ってみることになった。

天気も良いし、暖かかったので歩いてパン屋へ。
初めて行くお店はドキドキする。
近所のパン屋はショーケースにパンが並んでおり、
店員さんにパンを取ってもらうスタイル。
ケーキ屋さんのようだった。
私たちの好みの硬めのパンが多く、嬉しい。
クロワッサンは必ず買ってしまう。

帰り道、暑くなり薄手のアウターを脱ぐ。
何度も恋人の踵を踏んでしまい、
笑いながら謝る。

アパートへ戻り、恋人が丁寧にコーヒーを淹れる。
その間に私は買ってきたパンを半分に切る。
2人で選んだパンを食べ比べていく。
丹波の黒豆のパン、美味しい。
クロワッサンもサクサクふわふわだった。
感想を言い合いながら食べ進める。

満腹。
またゴロゴロしてしまう。
開け放った窓からちょうどよい風が、
部屋へ入ってくる。
下の部屋に住む子供たちが楽しそうな笑い声、
ママー!パパー!と呼ぶ声を聞きながら、
うとうとする。

気が付くと15時を過ぎていた。

黙祷をしなかった。
寝て過ごしてしまった。

心の中で寝てしまったことを後悔しつつ、
幸せな3.11だと感じた。


12年前の同じ日、同じ時間、
高校生の私は最大震度を記録した場所にいた。
雪が降り始めて、電話もつながらず、
家に帰れるかも不安だった。
母が大急ぎで部活をしていた私を迎えに来た。
いつも通る道が波を打つようにぼこぼこになり、
マンホールは地上に飛び出していた。

嘘みたいだった。

内陸だったので津波の被害はなかったが、
電気も水道も1週間止まった。

人間って無力なんだなと感じた。

あれからもう12年経つらしい。
早いなと感じる。
今日までいろいろなことがあった。
たくさんの人と出会い、
大切な人をたくさん見送った。

だからこそ、今日というこの日を
穏やかに過ごせたことを幸せだと感じる。

この日常が当たり前ではないということを、
しっかり噛み締めていきたい。

では、また。

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