最近の記事

6日目

シトシトと、夜から雨が降っている。 仕事がおわり、夕飯を食べながら、録画していた、「がきの使いやあらへんで」を妻とみていた。 三四郎、小宮が、24時間質問をされている。 番組冒頭から、口内炎でコンディションが良くないと言った。 小宮は、心の闇がすごいなぁと思っていた時、小宮がロケバスで、薬を飲んだ、 それを見ていた妻が、アレなんの薬?って眉をひそめて聞くんで、 多分、口内炎の薬だよ。 と答えた。 妻は、慌てて席をたった。 どうやら、自分も口内炎だということに気

    • 5日目

      志村けんさんが、亡くなられた日の夜、食卓にならんだ、大根のマヨネーズ和えが、腐っていた。 妻は、冷蔵庫に入れていたから腐ってないと言った。 僕は知っている。 冷蔵庫のに保存している、高菜も腐敗が進んでいることを… 食事が終わり、洗い物をして、風呂にはいる。 風呂から上がると、洗面台の前で、口内炎でまだ治るあてもないはずの妻が、手を腰に当て激しく歯ブラシをしている。 口内炎は、抗生物質を飲んでるんで、激しくしても、痛いけど大丈夫と言った。 明日は、ゴミの日だ。 高

      • 3日、4日目

        流行病のせいで、土曜の夜にもかかわらず、街はがらんとしていた。 久しぶりに、妻と外食することになった。 僕らが、勝手に贔屓にしている焼き鳥屋に行った。 いつもは、予約なしでは、入れないゴールデンタイム。 この、史上空前の流行病、流石にガラガラだろうと、予約なしで暖簾をくぐって引戸を開けた。 まさかの満席、お化け店である。 満席だったが、入れ替わりで、運良くカウンターに座れた。 酷い口内炎である妻は、痛み留めを呑み、焼き鳥そして、お酒に備えている。 この後、4件のバー

        • 2日目

          妻は、ガスの元栓を、使ってないときには、常に閉めろと言った。 僕は、10回に8回は、元栓を閉めないらしい。 因みに、都市ガスは、上に溜まり、プロパンガスは、下にたまる。 ガスって空気より軽かったり、重かったりするんだね。 でも、妻が元栓を閉め忘れた時、僕は、密かに閉めてるんだ。 妻の口内炎は、予想を超えて酷いものだった。 病院に、行ったらドクターに、奥歯の親知らずが原因でばい菌がはいり、口内炎になり、更にはリンパにまでも至り、腫れていた。 一週間後、親知らずを抜くこ

          1日目

          僕は、家事が苦手である。 と言うか、経験値が少なく、能力がないわけではないと、自分に言い聞かせている。 今日、妻に、カレーを作った。 牛肉のハラミを大きめに、カットした。 妻は、肉が好きだし、以前肉を小さく切りすぎて、肉の醍醐味がないと言われたことを思いだしたからだ。 大きめのハラミを炒め、小松菜を炒め、タマネギを炒めたところで、 市販のレトルトカレーをいれて、煮込むだけである。(カレーを作ったと言えるか?) 中々上手くできたと思える作品となった。 妻は、大好きな肉だけを

          プロローグ

          犬も食わない話しがある。 それは、日常の些細なことで、誰も見向きもしない。 繰り返される日常は、いつも同じと感じている。 それは、脳みそのまやかしであり、明日失われることかも知れない。 失われた時に気付くもの、人はそれを幸せと言う。

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