「Fukushima50」 今だからこそ観なきゃいけない映画。

はじめに


この映画が史実を美化していることは否めません。

都合よく描かれている部分もあると思うし、批判的意見が出るのもわかります。


それでもこの映画は今のタイミングで鑑賞するべき作品だと心から感じました。CMでももっと宣伝されるべきです。

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あらすじ


2011年3月11日午後2時46分、マグニチュード9.0、最大震度7を記録した東日本大震災が日本を襲う。

そんな未曽有の危機に現場の最前線で立ち向かった者たちの物語が実話に基づき描かれる…。


感想

「2011年3月11日午後2時46分」の地震が起きる瞬間から映画は始まります。

その時点で「あ、この映画すげぇ」って思いましたね。一瞬でこの作品に没入させる破壊力。

自分は被災はしてないけれども、津波にしろ原発内の映像にしろしっかり恐怖を感じました。これは本当に映像の力だと思います。そんで調べたんですけど今作のVFXの監督は「シンゴジラ」のスタッフさんなんですね。そりゃ納得のクオリティです。



冒頭で地震や津波のシーンがほとんど終わり、その後は人間ドラマの連続です。ここでの役者陣の演技は見応えありすぎです。次の日本アカデミー賞は渡辺謙か佐藤浩一に主演男優賞を是非取ってほしい。



そしてあえて名前は出さないけども、当時の総理大臣役として佐野史郎が出てます。この総理の無能っぷりというか腹が立つ感じがめちゃくちゃうまい。現場の意見関係なしに視察に来たり、ズカズカ文句を言ったりと「空気読めや」と言いたくなります。

ただ総理の描き方に関しては、偏ってるんじゃないかなとは思いました。総理もできる限りの事は考えてあらゆる指示をしたはずだけど、明らかに悪者として描かれすぎでは??という感じ。

例えば、総理が現地に視察にくる場面。映画では語られませんが、東電本局からの情報が滞り、埒があかず直接現地に赴いたとのことです。そのほかにも(自分も鑑賞後に色々調べて知りましたが)明らかに恣意的な切り取り方がされていて、観客を誘導しようとしているのはどうかと思いました。(↑に書いた通り佐野史郎の演技は好きですけどね)




結末に関してはハッピーエンドのような終わり方だけれども実際どうなんだろうか。

原発問題とか復興問題は、当たり前ですがまだ終わってない問題です。にもかかわらず、希望を持っていきましょうと言わんばかりの終わり方は「??」って感じでした。

別の映画ですが、例えば「シン・ゴジラ」。 この映画のラストシーンは、ゴジラをどうにかしたけれども復興に関しては問題が山ほどあり、「俺たちの戦いはこれからだ!」といったもの。まだ収束してない進行形の問題を描くならば、まだ終わっていないが戦い続けていかなければならないというスタンスを崩してはならないと個人的には思います。

なんというか、オリンピックが開催されれば、全てが丸く収まって収束するかのようなエンディングにも感じてしまった。もちろん作品のラストに希望を込めたいって気持ちはわかるんだけども。


まとめ


ざっくり書いて、批判的な内容が多くなってしまったけれども総じて素晴らしい映画でした。人それぞれ感じ方が違うと思うし賛否両論あって然るべき内容ですが、あの日を風化させないためにも絶対に必要な映画だと感じたし、面白いかどうかの問題は飛び越えて日本人全員が観るべき映画だと思います。(ただ全ての情報を鵜呑みにするべきではないと思いますが。)



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