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総額、約200万円!マイク視聴会の音源、公開!

めちゃくちゃ更新が久しぶりになってしまいました。。。
皆様、いかがお過ごしでしょうか?

さて、既にTwitterでは告知をさせていただきました「マイク試聴会」の各種音源の公開させていただきます!

そして今回私6スタだけでなく、Twitterでお知り合いになった
・つくねくん( @tsukunemix )※Peluso P-12所有
・まゆかちん( @mauka_alicegawa )※TELEFUNKEN TF51所有
のお二人にご協力をいただき、それ以外のマイクはいつもお世話になっている宮地楽器RPMさん( @miyajipro )からデモ機をお借りしております。

今回は以下のようにRecをさせていただきました。

・場所:6スタの自宅スタジオ(※現在はこんな感じ↓)

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・オーディオインターフェース:Apollo X6(美味しいですよね、アポロ)
・マイクプリ:①UniversalAudio 6176(真空管もっこりくん)
②WARM AUDIO WA-73 EQ(Neveクローンプリんちゃん)
・マイクケーブル:Reference Laboratory RMC-S01(中域濃いなぁ)
・Recした音源:①6スタのアコギ(Headway、いいだウェイ)
②つくねくんのボーカル(人間)

またつくねくんのボーカルは6スタが作成したバックトラック(ギターのみRecし、それ以外は打ち込み)に合わせてRecしており、ボーカル単体とバックトラックを混ぜたものの両方をアップしています。
※AT4081のみボーカルなし。

ボーカルについては編集を全くせずプラグインもリバーブと、歌の最後にディレイをかけているのみ(かけている理由は音源を聞いていただければわかると思いますw)、かつボーカルがわかりやすいようにわざとフェーダーを上げ目で書き出しをしていますので、ご了承ください。

音源だけでなくそれぞれのマイクの感想について、つくねくん、まゆかちん、6スタそれぞれのレビューも入れておりますので皆様のご参考になれば幸いです。

※注)レビュー音源を聴いていただく前に、つくねくんより皆様に一言。
つくね:「歌唱力のせいで音質が入ってこない…」という場合の苦情は受け付けませんのでご了承ください(笑)

【試聴会に参加したマイクたち】 

Soyuz SU017 TUBE

(各人のレビュー)

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中域から中高域で独特の「艶」が聴けるマイクというのが第一印象。
この独特の艶が非常に音楽的なところが魅力のマイクで、演者の実力が試されているような気がしてならなかったですw
アコギをWARM AUDIOでRecしている時はこれだけで主役になれる音、逆をいえば主張が強くなりすぎてバッキングでジャカジャカするのにはちょっと向かないか、Rec時のEQ、MIXで工夫が必要かなと。
またつくねくんのボーカルのときには声との相性でそこまで目立ってはいないのですが、音源としては今回のようなロックなものにはWARM AUDIOとの組み合わせは特に相性が良さそうだなと思ったので太めの声の男性と、あとはぜひ女性ボーカルでRecしてみたいと思わせるとても魅力的なマイクでした。※欲しい。。。

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アコギでは音の存在感をすっごい感じました!上から下まで拾ってくれて、Soyuzの艶っぽいキャラがしっかり出てるかなと。元々下もちゃんと録れてくれてるのでWarm73を通すとその辺りが逆に出すぎてしまってるかなという印象は受けました。僕は6176のチューブとの組み合わせの方が好きですね!
歌はとっても元気な音がします!でもちゃんと美しさもありながら。下から上までしっかり拾ってくれる反面、拾いすぎてちょっと情報量が多すぎるかなって気が。今回EQもフラットな状態で録ったので、これは録りの段階でイコライジングしてあげたらまた全然違ったかもと思います。Warm73を通した時のあのパンチのある音はとてもよかったです!

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中域の押し出しが強く艶があり、クセがあるマイク笑
個人的には女性ボーカルにとても良くハマると思っていて、アコギだと単体で聴くとあんまり意識しないかもですがちょっと主張強めに録れてるように思います。
何にしても録った後必ずMIXで処理はしっかりしないと浮いてしまうかなとは思います。
でも魅力的笑
個人的には女性ボーカル、それも特にウィスパー系の人なんかは最高にハマる気がします。

Manley Reference Silver

(各人のレビュー)

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一言で「とても独特なマイク」。
曲や音源、マイクプリなどの組み合わせがハマったときには恐ろしくいい音でRecできると思わせるポテンシャルを秘めてますが、それ以外のときには急にしょんぼりするマイクという感想。
まだ試していないのでなんともですが、今回Recした他のマイクと比較するとどうしてもヌケの部分が気になり、MIXの際に苦労しそうだなという印象。
ただその中でも個人的には、アコギのアルペジオ部分のみ&WARM AUDIOのところは好みですね。

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アコギは全体的に音像が少しぼやっとしているかなぁという印象でしたが、こちらはWarm73との相性もよかったのか73を通した方が音が引き締まりピントが合い美味しい部分が引き出されてると思います。
一方、歌の録音では「これは歌っていてすっごく気持ちよかった!」です・・・最初は。
というのもこのマイク、音がすんごく上品なんですよね。余裕もハンパない。ただ良くも悪くも音が全然暴れないんです。
なので今回みたいな曲だとサビなんかで声を張った時にも、自分に返ってくる声がとっても上品なんです。笑
音数が少なめのジャズだったり、ピアノ一本にボーカル!みたいな曲には最高だと思います。

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とにかく低域~中域のクセが強い笑
ただそのおかげで録れる音の質感、太さは特別です。
高域減衰してるっぽいですがそれらも相まってかつくねくんがどれだけ声張っても音がビビったりする事がありませんでした笑
ボーカルだと歯擦音がキツイ外人さんやハスキーな声の人に合うのかなと思いました。

Audio-technica AT5040

※アコギRecの際、WARM AUDIOで録り忘れてしまったためご了承ください。

(各人のレビュー)

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想像していたオーテクのキャラとは違い(最初アコギRecした際、脳が戸惑いましたw)、非常にキレイな音がとれ「余裕」みたいなものを感じるマイクだなという印象。
この余裕はおそらくですが、ダイヤフラムを通常の円形の2倍の面積をとっていてしかも長方形という特殊な造りをしていてそこが効いているのかなと。
アコギではどの帯域も過不足なくRecできていてまとまったサウンド。
また今回私の中ではつくねくんのボーカルとの相性が非常に良かった印象です。多分、上述した「余裕」からくる空気感みたいなものを含んだ音がつくねくんの声質ともマッチして、あの音になっている感じ。
逆に太い声(音)をRecしたいときにはそこまで中域の特徴がないので、マイクプリを変えたりするよりもそもそもマイクを変えてしまったほうがいいなと思いました。
あと特に女性ボーカルをRecする際は、U87とかと一緒にまず最初に試してみたいと思わせたマイクですね。

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アコギでは高域の空間の音の拾い方がすごく好きです!音全体はとってもまとまりのいい音ですね。
押し出しが強いわけじゃないんですが、この一歩引いた感じの音とっても好きです。
今回家で再度聴いた際に、もう少しオフ気味でマイキングした方がおいしいかも?とも感じました。
歌でもアコギの時と同じ印象で、空間の拾い方がなんだか独特なんですよね。もちろん良い意味です!音自体は味気ないとも違うんですが、Audio Technicaな音だと思います。
声のレンジ感もしっかりわかりますし、伝わるかわからないんですがなによりもこのマイクのこの空気の拾い方はかなり好きでした。笑

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オーテクだし高域が沢山…と思いきや以外にも下も結構録れるマイクでした。
声を張っても余裕があるので歌録りに良さそうですが、今回アコギの音を聴くと暖かい落ち着いた音で録れてて、そういう音狙いで楽器にも全然有りだと思いました。
楽器〜ボーカルまで万能に使えるイメージです。

Audio-technica AT4081

※アコギRecの際、WARM AUDIOで録り忘れてしまったためご了承ください。

(各人のレビュー)

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今回唯一のリボンマイクですが、アクティブリボン(48Vのファンタム電源が必要なリボンマイク)ということもあってか、リボンマイクとは思わせない高域の伸び方をしてくれました。※あとはダイヤフラムなどの特徴もあると思います。
今回試した中で最もアコギにあうマイクだなという印象で、そこまでベラボウな値段ではない(売価7.5万円前後)なので楽器Rec用に一本持っておいて損はないですね。※多分いつか買いますw
またリボンではROYERのR-121が有名でかつギターアンプの前に立てる方も多いですが、このAT4081もギターアンプの前に立てた時どんな感じになるか試してみたいところです。
ちなみに声は試してみたんですが、さすがに無謀な挑戦すぎてあまりにもダメダメだったので自主回収w

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僕実はリボンをちゃんとこう聴くのって初めてかもしれないです。
アコギについてはレンジ感はちょっと狭い気はするんですが、タイトな音像なのでオケに入った時には意外と使いやすい気がしました。ただこれ1本でというよりは、別のマイクと一緒に立てて使いたいなと思いました。
また歌で初めてリボンマイクで使いましたが、すぐに辞めてしましたね。笑
マイキングなんか、特殊なセッティングがあるのかわかりませんがシンプルに「うわ、歌いづらいな」っていうのが第一印象です。
上下左右がバッサリ切りとられてるような音の印象で、とにかく歌いづらかったです。(笑)このマイクが悪いわけじゃないんだと思います。今回は合わなかったです…

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アコギのキラキラ感や、ストロークした時の低音のまとまりが良く、楽器録りに向いてる音になっててこれで録りさえちゃんとしてればそのままMIXに使えるような完成された楽器の音が録れる印象。
一度歌ってみてたけど歌にはちょっと使えないです笑

Peluso P-12

(各人のレビュー)

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今回Recするまでは全くノーマークだった(つくねくん、失礼w)のですが、このマイクもつくねくんの声によく合っており、私の中では今回のオケに対するボーカルRecはこのマイクが採用の筆頭株です。
また中域~高域あたりに真空管特有のグッと締まった独特のクセがあり、でもそれが変なものではなくオケと混ぜた時にいい感じで馴染みますね。
またアコギ・ボーカル問わずマイクプリの素性もよく表現できていたので、ケーブルを変えても結構変わりそうです。
今回試したマイクの中では価格帯はちょうど真ん中(売価25万円程度)なのですが、アコギやボーカルだけでなくいろいろな素材で試してみたいと思わせるオールラウンドな印象のマイクでした。

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今回持ち込みさせてもらったマイクなんですが、アコギを録るのは初めてでして。アコギ録りでも自分はとても好きな音でちょっと一安心。(笑)
また歌では「うんうん、慣れ親しんだ音」です。笑
この独特な高域の質感が好きなんです。今回他のマイクと聴き比べて、実際にオケに入った時のボーカルの馴染みの良さにびっくりしました。
この機会にPeluso是非試してもらいたいですね。笑

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とても広いレンジで真空管らしいザラつきの耳馴染みの良い音。
これで録るだけで一種の完成された音になると思います。
アコギ、ボーカルではどちらも抜けの良い、いい音でしたが声張った時にちょっとチリついてたのでマイキングなりゲイン調整なりで録り方は少しだけ気を付けないとかなと思いました。
これも楽器〜歌まで使えそうで、他にドラムのOHとか、アンビエントの音拾うのとかも良さそうな気がします。

TELEFUNKEN TF51

(各人のレビュー)

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Pelusoとも価格帯が近く(売価21万円ぐらい)そういう意味では競合になってくる真空管マイクで、しかもあのTELEFUNKENなのでRec前から期待していたのですが、これもなかなかの実力でした。
Pelusoとの比較ということでは、中域あたりは少しPelusoよりもおとなしくなりますが、中高域〜高域の方に特徴がありそこが綺麗に拾えるので、この2本をもっていたとしたらRecで狙いたい音によって使い分けたいです。
Pelusoとも共通しているのは、プリやケーブルの変化を素直に出してくるので色々組み合わせを試して、素材に合わせられる守備範囲の広さが魅力のマイクです。

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アコギの音を聴いたらとっても素直な音で、弦のジャカジャカ感もいい感じに拾ってくれて。素直なんだけどちゃんと大事なとこは抑えてくれてる、みたいな感じでしょうか。73との相性もよくて、というか何でも合いそうなイメージでした。
また歌では今回このマイクは驚きで、一番歌っていて気持ちいいマイクでした。音の完成形がすごく見えるマイクだなと感じました!
特に自分で歌って自分でミックスしちゃう、みたいな方にはとってもいい気がします。歌ってたら「これもうリバーブかけて終わりでいいんじゃない?」って思うような音で自分の声が聴けるって素晴らしいなと思いました。

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下から上まで広いレンジでしっかり録れてて、TF51は高域が少し強調されてますがそこまでクセが強く無いのでプリやケーブルを変える事でかなり幅広い音作りが出来ます。
6176と73のアコギ比較なんかがわかりやすいように感じますが、6176だと下の音はしっかり録れてるがそんなに量感はないかなという印象ですが、73だとグッと重心が下がって下もしっかり出てるのがわかると思います。
高域が気になる方はTF47の方が良いかもしれませんね。
今回ケーブルをreference laboratoryさんの使ってるおかげで、高域に刺さる印象は無いかと思いますが、自宅でベルデンを使った時はちょっと強めでした。
その辺り上手く環境構築する必要はありそうです。
割と何にでも楽器〜歌まで使える万能さがあります。

総括

各所にご協力いただきながら、非常に楽しくも興味深い試聴会ができました。

改めてご協力いただきましたつくねくん、まゆかちん、またデモ機を貸していただきました宮地楽器RPMさんにこの場を借りてお礼を申し上げます。

そして今回の試聴会をやってみて3人で一致したことは
・30万円以上クラスのマイクというのはやはりそれぞれに強い個性を持っていて、音源や演者、マイクプリやケーブルなど含めた環境などによって合う合わないがあるため、これ一本だけを持っておくという用途には不向き。ただ、ハマったときのポテンシャルは恐ろしく高く、そのマイクでしか味わえない魅力をもっている
・逆に1本で色々な状況に対応させたいということになると、実は10万円台~30万円ぐらいまでの範囲に存在していて、そこから吟味した1本を選ぶのがよいのではないか
です。

まぁ言われてみれば高いマイクはそもそも入手できる方は限られており、そのような方々が「この場合にはこのマイク」のような感じで選んでいくようなことになるかなと。

逆に値段が安くなれば様々な方が手に入れられやすくなる=その分、ある程度万能(無難?)な音を目指す、ということもあるような気が個人的に感じたところです。

私個人としては、楽器専用に1本、オールマイティ1本、癖はあるが魅力的なマイクを1本揃えられると、本当にいろいろな状況に対応できそうなので揃えられるようにお金稼がないと!wと改めて思ったところで、今回の視聴会の記事を終わりにしたいと思います。

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