パラダイムシフト(評価経済の可能性)

パラダイムシフトという言葉がありますがご存じでしょうか?これは社会そのものを変えてしまうほどの変化が起きることを指すのですが、ここ数年わずかながらその兆しが見えはじめています。

社会そのものを変えるほどの変化とはなんでしょうか?

ズバリ言っちゃうわよ!(細木数子風)

「世の中の価値観(常識)が違う方向に向くってことよ」

正確には農業革命が一回目、産業革命が二回目、知識(情報)革命が三回目と言われています。それでも、第3波である知識革命は現在進行形で起こっていえるとも言えますし、これから起こるとも言われています。(正確には話が長いので興味のある人は調べて下さい。)

知識人の多くがこの知識革命という名の第3波を肌で感じその方向に自己の船の舵をきり始めています。これはAIの技術が進歩してきたことによるものなのかもしれませんし、そうでないのかもしれません。しかし現在の世の中を見まわしてみてもアマゾンによる無人コンビニエンスストアであったり、自動車の自動走行であったり、手術支援ロボットダビンチであったりとAIを使用した労働補助もしくは労働代行が増えてきたのは事実です。このように私たちを取り巻く世界のAIによる労働比率が変化して人間のもつ役割を再確認する時期に差し掛かっているようです。

グーグルの創始者ラリー・ペイジが

「コンピューターが数多くの仕事をするようになる。これは私たちが仕事をするという考えを大きく変えることになるだろう。貴方はこんな未来は嫌だと思うかもしれないが、それは必ず起こることなんだ。」

と述べています。マイクロソフトのビルゲイツも

「ソフトウェアが運転手やウエイター、そして看護師の代行をするため、仕事の需要がどんどん減っていくだろう。特に大したスキルを必要としない仕事は次の20年でどんどん少なくなる。だけど、まだ誰も心の準備ができていないように感じます。」と述べています。

この一端を感じとっていた日本のオタキングこと岡田斗司夫先生は評価経済社会と称し時代の変化がくると10年前以上に本にされています。

ではパラダイムシフトが起こると生活している人たちの何が変化するのでしょう?

答えは・・・さぁ、どうなるのでしょう、です。

未来を予言できる人はこの世に一人も存在していません。それは2000年にノストラダムスの大予言で皆が深く理解したことでしょう。

しかし、はっきりではなく大まかには見えていますね。そうです、AIによる社会構造の再構築もしくは補強です。これは是非ではなく、人という種が歩む先に必ず通過するであろうオアシスみたいなものです。目的地はそこになかったとしても、そこを通過することは間違いないと思われています。極論でいえばAIが世界を統治することによる世界平和であったり、国の概念が少しずつ失われる未来であったりと現在ではとても不可能な世界ではありますが、そういう未来が来ないという保証もできません。

しかし悲観的な話をすれば、東大ロボの生みの親である国立情報学研究所(NII)社会共有知研究センター センター長の新井紀子教授は、AIが人間の知能を越すとする「シンギュラリティ(技術的特異点)はこない」と述べています。

先ほど話した未来にはおそらくこのシンギュラリティが大きく係わっている。それは、人の代替として経済活動をするには人間並みの能力が必要だからです。私たちが介護ロボットのお世話になったとしても、個々の違いに対応できなければ意味がないわけで、その都度オリジナルの人間が必要になる。それでは非効率です。最も、若い世代の子たちが機械に合わせて暮らせば可能なのですが、このシンギュラリティが来なくては安定的ではない。そう踏まえると、GAFAの経営人や研究員はむこう20年足らずでそこまで進歩するであろうと予定していることになります。

どちらが正しいかは、未来を待つとして私たちはそのような未来の世界の中でどう生きることが効果的かを求められる。そこで現在の社会を見まわして考えられる変化はなんでしょうか。

それは、単純労働の価値の減少と情報処理を伴うホワイトカラーの衰退、及び簡単なクリエイティブな職種の減少だと言われています。

単純労働だが、農業などの機械による生産化。無人で動くコンバイン、農薬をまくドローン、発育を管理する衛星システムなど、オペレーションは必要だがマンパワーを極端に減らすことに成功すれば単価はさらに下がるようになる。現在でも衛星による発育管理や人工によるドローン農薬散布と一部では行われている。これが一部のAI主義者が世界の食料事情を変化させるくらいのイノベーションは起こる可能性は高い。それ以外にも3Dプリンターによるイノベーションなど。

情報を伴うホワイトカラーの衰退は弁護士・税理士・裁判官などの法律をベースとして活動される職業などだ。ビックデータを活用した効率性の高いソフトが開発されれば高度な資格を有する職業にもAIは襲い掛かる。アニメ「サイコパス」のようにAIによって治安は維持され警察の代替となる社会も現実におこる可能性はあるのかもしれません。

簡単なクリエーティブな職業などはAIによる絵画・音楽などの芸術や、現在もいますがAIによるより高度なアイドルなどの異性像など。A+Bなどの組み合わせによる創造を何万通りも作り出し、あたかもそれがオリジナルのようにふるまう日が来るのかもしれません。

このように現在起こっている断片を見るだけでもAIによる暮らしの充実と変化は感じとれるのではないでしょうか。また、意外かもしれないが私的には内科医はAIにとって代わる可能性があるのではないかと考えています。こちらも莫大なデータの中から患者の疾患の特定をサルベージするという自己開示型の医療の在り方に変化するのではないでしょうか。そのことにより、不要な診療時間を減らし必要な外科手術を増やし平均寿命を引き上げていくのと思われます。

また、未来学者のレイ・カーツワイル氏は「2029年までに医療技術が人間の平均寿命を毎年1年ずつ伸ばすだろう」と予測しています。

2018年のTEDカンファレンスでは、「無料の」お金について大胆な予測を披露しました。「2030年代初めには、世界の先進国で、2030年代終盤には全世界でユニバーサル・ベーシックインカムが導入されるだろう。これにより、人々の生活はよくなるだろう。ただ、懸念材料は意味と目的だ」と。(スペインの経済大臣がベーシックインカムを導入すると明言しました。2020年4月5日)

これはビットコインをはじめとする仮想通貨が世界に普及し当たり前になる世の中を一部予期しています。Facebookの仮想通貨リブラが世界の共通通貨になる時、世界は国という国境を越えた小さな新国を築く可能性すらあるかもしれません。しかし、既得権益をも諸国の一部の人達にとっては死活問題であり何とか自国の自身の影響力を維持するために躍起になることでしょう。

様々な問題を抱えていることは確かですが人の持つ大いなる業でもある進歩・発展という欲を止めることは出来ないでしょうし、近い未来起こることなのかもしれません。そんな変革期に生きている私たちは不幸であり幸福ななのかは解りません。

実際、AIなどによるオートメーション化で生産コストは長期的に下がっていきます。例えば農家が作るキャベツが150円だとして、AIなどによるオートメーション化で50円で流通できる世の中になった場合、生産コストは1/3になるということです。そのように生存コストの低くなった世の中にお金の価値はどの位あるのでしょうか。

生きることが当たり前になり、生活するコストが著しく減少して生活するための労働を人が課されないとき、人の持つエネルギーは何処に行くのでしょうか。

もしパラダイムシフトにより働かないことが当たり前の未来が来た時に、人は労働の喜びを再認識し、働きたい世の中になったら魅力的ですね。

シンギュラリティを迎えネットの中に「電子の人間」が誕生するとき24時間生産的に活動できる電子の人材は食料と睡眠を必要とする人間の必要性を薄くします。彼らはまるで人間を飼うかのように幸せな世界に導いてくれるかもしれません。今、我が家にいるペットが幸せか不幸かはペットである犬や猫にしかわかりません。しかし、そんな世の中がきた時に人はどう思うのでしょうか。

SF的な勝手な推測になってしまったので何の根拠もなく何の保証もありません独り言と思ってください。

どんな社会になったとしても人の歩みが終わる訳ではないので、自分らしく自由な人生を送ることができればそれでよい気がします。

よく人の生きる意味を問う人がいますが、解剖学者の養老孟司先生は

「人生に意味なんてないんですよ。人生って死んではじめて意味ができてストーリーになる。だから好きに生きればいいんですよ。」

と著書のなかで言っています。

生きるという意味を求めるのは、とりあえず置いておき、納得のいく人生を送る努力はいつの世にも必要なようです。


最後まで読んでいただきありがとうございました。

Himeさん画像を使わせていただきありがとうございます。

つまらない点や納得のいかない点などがありましたらコメント欄に記入していただけると幸いです。私の記事は常に未完成です、皆さんのコメントなどで新たな発見ができ、より良くできると思っています。よろしくお願いします。

参考資料(2030年の世界地図帳 落合陽一)




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