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小林悠は今年どこで出るのか-フロンターレのFW争いを考えてみる。

はじめに

 いよいよFUJI XEROX SUPER CUP2019が来週に迫ってますね。ほんとオフが短く感じます。というわけでフロンターレ感を取り戻すため、3年連続キャプテン就任の小林について書いてみました。

攻撃を牽引する二桁得点者たち

 昨年のリーグ最多得点(57点)は川崎でしたが、僅差で清水エスパルスと横浜F・マリノス(56点)が続きました。そんな清水が昨年達成した記録が、北川(13点)、ドウグラス(11点)、金子(10点)による「二桁得点トリオ」。クラブとしては20年ぶりの記録でした。
 では川崎はというと、二桁得点者は毎年輩出するも昨年は小林(15点)のみ。トリオとなるとJリーグ1昇格の2005年以降だと2006年と2008年に記録していました。06年はジュニーニョ、我那覇、谷口博之、中村憲剛の4人、08年はジュニーニョ、鄭大世、谷口博之の3人が二桁得点を記録。ジュニはわかるけど、タニさんも結構取ってたんですね。

課題に得点力を挙げる強化部

 では今年は誰が点を取ってくれるのか、ということでFW争いを見ていきます。庄司GMは「攻撃力をアップしたい」強化部の伊藤宏樹も「去年、決めきれない試合が幾つかあった」と得点力不足を課題として指摘します。

そこでセレソンクラスの選手のレアンドロ・ダミアンを獲得。FWの座を争うのはダミアン、小林、知念、少し序列が下がって旗手、宮代が続きます。ただそもそも15得点の小林がいるにもかかわらず、得点力を高めるためにダミアンに入れ替えるだけなんていうことはしないはずです。なので小林を活かしつつ、ダミアンを使いたいというのがファーストチョイスでしょう。
 そうなった時に選択肢は二つ、1トップか2トップ。せこさんが指摘しているように、中村の攻撃への貢献度が高く、彼抜きで攻撃を語ることは無理。そして近年の動きを見るとボランチで冷静にやるよりは、トップ下で攻撃だけでなく守備のスイッチ役として暴れまわってもらう方がチームのためになります。したがって必然的にトップ下に中村が固定されます。これがいつまで続くのか、というのがここ数年の川崎の心配ですが、そこは仙人中村がやれる限りは変わらないはず。特に前線からの守備を牽引できるのは現状中村のみなので頑張ってもらわなければ…。

懐かしの右サイドハーフ小林

 というわけで困った。ダミアンと小林を同時に使いたいけど枠が一つしかない。さてここで過去を見てみましょう。数年前は大久保と小林の二枚看板だった我が軍。その時はどうしていたのかというと、小林が右サイドハーフをやっていました。日本代表でもそうですし、去年も何度かそこで起用されていて、むしろ右サイドの方が適正があるのではと思うことも。

(出典:Football LAB)
 なのではじめのうちはダミアン1トップの小林が右の布陣で行くと思います。これでダミアンと小林の両立ができて攻撃力アップ!!、、、となるかはわかりませんが、前線4枚のうち3枚が埋まり、残りの左サイドハーフを誰が務めるのか。昨年MVPの家長が順当だが、ここぞで頼りになる阿部に、齋藤、個人的には長谷川も捨てがたい。鬼木監督も頭を悩ませていることでしょう。
 あとは開幕のお楽しみですね。ちなみに先日のガンバ大阪との練習試合の記事を見ると、左に家長が入っていて、さらにダミアンと小林が共存している模様。詳しくはこちらの記事をご覧ください。田中が出場しているのが気になります。
 なのでイメージとしては2013年の大久保レナト小林中村のユニットに近いです。利き足側のサイドに選手を配置しているので、クロスからの得点が増えそうです。昨年のホーム開幕湘南戦の小林のゴールみたいなのが期待できそうです。この時も同様に左に家長、右に小林トップ下に中村でした(1トップは知念)。


おわりに

 ひとまず結論としては、小林の今年の主戦場は右サイドになるでしょう。エウシーニョが去った右サイドを、小林を中心にした建て直しが期待されます。そうなると右サイドバックとの相性が重要になるので、小林基準でマギーニョか馬渡のスタメン争いが決まってきそうです。
 あと気になるのは知念。昨年は爆発の予兆を感じさせるもちょい爆発で終了。今年こそは爆発に期待したいです。そのためにもダミアンから刺激を受けつつも1トップ争いに勝つか、中村ばりの前線からの守備を身につける必要があります。どちらも茨の道ですが、個人的にはポスト中村期を考えると、是非とも後者で頑張ってほしいですね。
 

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