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初めてのディルド 6話

6話 やっぱり生身の竿がいい

「バックしよ。」

さちこが四つん這いになると
彼はスカートを捲って竿をねじ込んだ。

「あ、ここに鏡あるじゃん。」
「ほんとだ。ちょうどいいね。
バックのための鏡だね。」

枕側の壁に細長い鏡があり、
ちょうど自分の顔が見れた。

さちこは自分の感じている顔を見ながら
陶酔していた。

「あん、気持ちいい。。。」
「やばい。。。いきそう。。。」
「いっていいよ。」

彼は竿を引っこ抜いて正常位を促した。

(だから、
おめえのでは正常位は届かないんだよ。)

「正常位したいの?」
「うん。」

彼は体温が上昇すると胸元がポツポツと赤くなる。

(あー、これ前もなってたな。)

病気ではなさそうだが気持ち悪かった。

さちこは股を開きながら
彼がフィニッシュするのを待った。

彼は果てた後、すぐにゴムを外しゴミ箱に捨てた。

さちこはティッシュに手を伸ばして
自分の股間を拭いた。

通常、相手の男がティッシュを取って
渡してくれるか拭いてくれるのを
愛情の一つと捉えているが
彼に対してはそんな要求すら湧かなかった。

使用したゴムをゴミ箱に捨てる前に
ティッシュで包むという配慮もない男に
女性の性器を拭くという配慮があるはずがない
ことは容易に想像できたからである。

彼はシャワーから出てくると言った。

「これ忘れてた。」
「あー、ディルドね。入れてみよ。」

ディルドをベッドの上に立てて
しゃがんで上からはめ込もうとしたが
すんなり嵌まらなかった。

「あれ、なんかちゃんと入らないなあ。
太いからかなあ。」
「どれどれ?」

彼がさちこの股間を覗き込んだ。

「中折れしてるね。」
「そっか。」
「こっちでやってみたら?」

彼は慣れた手つきで洗面所のドアにディルドを
くっつけた。

「あー、そういうふうにくっつくんだね。
バックの練習できそうね。」

さちこは尻をかざしてディルドを嵌めようとした。

「うーん、やっぱり奥までいかないわ。」
「やっぱ中折れしちゃってるね。」
「硬さがないと奥まで入れにくい。」
「そっか。」
「途中までは入ってる?」
「入ってるよ。」
「でも全然気持ち良くない。
入り口がガバッと開かれてる感覚しかない。
何が気持ちいいんだろ。」
「そうなんだ。」

さちこは諦めてディルドから離れた。

「なんかさ、生の竿だと子宮がおいでおいでって
なるけど、人工的なものだと異物と判断して
排除しようと押し出す方向に動いてる気がする。」
「なるほど。」
「やっぱ生がいいね。笑
あと硬さは大事ってことがよくわかった。」
「そっか。」

さちこはシャワーした。

バスローブを着て
ベッドに横たわってテレビを観ていた。

彼はpcのメールをチェックしながら
テレビを観ていた。

たわいもない世間話をしていた。

彼は時々ベッドに潜り込んできたが
2回戦は始まらなかった。

いつの間にか夕方になり彼がボソッと言った。

「今日はなんか復活できないわ。」
「ふーん。しょうがないね。」

さちこは2回戦を渇望していなかったから
ちょうど良かった。

「シャワーする?」
「あ、そうだね。」


7話(最終話)に続く。。。

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