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1日3分で会計が少しわかるまとめ 4

前回までで、財務諸表を構成する3つの基本書類を簡単にみた。

今回は復習を兼ねて、3つの基本書類の関係性をみていく。


3つの基本書類とは貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書であった。

(1)損益計算書と貸借対照表

損益計算書と貸借対照表はどのような関係にあるのか。貸借対照表を作成するにあたっては、対象期間の純利益を「繰越利益」に加算する。その結果、純利益の計上は株主資本の増加をもたらすが、この点は「会社の利益は株主に帰属する」という会社の大原則と合致している。っ繰越利益は将来のために内部留保されるか、配当等を通じて株主に分配されるかのどちらかである。会社が純損失を計上した場合には、損失額が株主資本から控除される。


(2)キャッシュフロー計算書と貸借対照表

キャッシュフロー計算書で得られる情報の多くは貸借対照表でも読み取ることができると述べた。ただし、キャッシュフロー計算書は企業の流動性や支払能力が問題となる場面では極めて有用な情報を提供するものであることは留意すべきであるし、ファイナンス理論を用いた分析には不可欠の情報である。


さて、今回までで3つの基本書類を一通りみた。これらの書類の作成は企業の経理担当者が行うものである。そして、財務諸表は伝統的な会計慣行に従って記録された取引および出来事の集積を反映したものである。

そこで、次回は伝統的な会計慣行、複式簿記について簡単に述べる。

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