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夢なんか。

「あなたの子どもの頃の夢は何でしたか?」

ケーキ屋さん、アイドル、お花屋さん、サッカー選手、野球選手、ダンサー...誰もが子どもの頃に描いていた夢がある。

その夢はいつ消えたのだろう。
気付いたら「たくさん勉強して良い学校に行って良い会社に入る。そして安定して生きる」これが当たり前のように自分の中に存在している。

当然だろう。いつしか親から言われる言葉は同じことの繰り返しだから。
要約すると「現実を見なさい」これだけだ。

もちろん親も様々な経験をしてきたうえで、それが良いと思って言っている。子どもに間違いを犯してほしくないという願いから出る言葉だ。

僕は保育士と幼稚園教諭の免許を持っている。大学で4年間学び取得した立派な資格...なんだと思う。

でもその道に行くことはなかった。教育って何だ?という疑問が消えなかったからだ。保育士から紡ぎだされる「~こうしなさい」「~ああしなさい」の言葉はどの視点から言うものなのだろうか分からなかった。

嘘で塗り固められた周りの目を気にする言葉になんの意味があるのか分からなかった。教育者を否定しているわけではなく、自分にはできないと思った。

自分で言うのもあれだが、そんな聖人君子のような生き方をしていない。
お酒を飲みまくったり愚痴を言ったり一日中ゲームをして引きこもったり1週間も家に帰らず友人の家に泊まって遊びまわったり台風の日にあえて外に出て高速道路を車で飛ばして車が壊れたり、車検に適さない車の改造をしてドリフトしていたりここでは言えないぐらい色んなことをしてきた。

そんな自分が、「ちゃんとしなさい」「ご飯の時はよそ事せず好き嫌いはあまりしないように感謝して食べましょう」「裸で歩き回ったらいけません」「先生の話をちゃんと聞きましょう」「親の言うことは守りましょう」など。

子どもはどう育つべきなのだろうか。

「勉強しなさい」というけれど、お金の勉強、社会の仕組み、会社のこと、政治のこと、そんな現実的なことは教えられない。

夢を見ずに現実を見なさいと言うのに、現実的なことは教えてくれない。

社会人としての人生をスタートした時、あなたは自分の給与明細についてどこまで知っている?額面と手取り、天引き、社会保険料、健康保険料、厚生年金、住民税、年末調整、確定申告、どこまで理解できているのだろうか。

そしてその見方って誰から教わるのだろうか。

なんとなく給料からいくらか引かれて自分の手元にやってくる。
じゃあその引かれたお金はどこに行くのか?会社にあるのか、国に行くのか。

社会人になってまず考える現実的な話はここじゃないだろうか。
そもそも、就職する時に基本給や固定残業代や各種手当のことを知らなければ、週休2日制と完全週休2日制のこともあいまいなままで、何が現実を見なさいというのだろうか。

転職する方法もその時になって調べて円満に退職する方法も調べなければならない。

著名人が政治について発言すると、何も分かってない人が口を出すなと叩かれる風潮も、政治のことは社会人になって自分で学ぼうと思わなければ興味関心すらない現状があるからじゃないだろうか。

高卒の社会人と大学生では、同じ年齢でも高卒社会人のが現実的な知識も多いのではないだろうか。社会に出て実践して揉まれて身に着けた知識は生きているし、社会への関心が高くなる。大学生がダメと言っているわけではなく、教わっていない現実的な知識が多い。

でも意味も分からないまま親や周りの大人から現実を見ろと言われ、意味も分からないまま「普通」の人生を歩めるように生きる。

僕は簡単に「やりたいことをやろう」「夢を追いかけよう」とは言わない。
その道のりが遥か高く大変で困難であることを知っているから。

それでも先に進みたい、やりたい、追いかけたい、という夢や目標がある人を支えたいと思っている。現実的な困難や苦労があるだろうことを知っていても進む人を応援したい。

そんな人たちにとって必要なのは現実的な知識だ。
感覚だけで進むのではなく、経営学やマーケティングや経済学のことを基礎から知っておくほうが良いよね。

自分でも出来る仕事は何だろうではなく、自分がやりたい仕事のためにどう努力したらいいんだろう。誰もが夢を追いかけることができるように。

what’s!? coffeeはその為に存在していられるように。最近強く思う。

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