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たのしい審美眼の磨き方

審美眼ってなんだろう。それを手に入れようと思ったら、どうしたらいいんだろう。今までの経験から、ひとつの方法を考えてみました。

こんにちは、こんばんは。くりたまきです。

そもそも審美眼とは?
『精選版 日本国語大辞典』にはこう書いてあります。

〘名〙 美を見わけることのできる眼力。美を識別する眼識。

美を見分ける能力。
わたしはこの能力は、じぶん自身がなにを美しいと感じるのかを知っている、ということだと思うのです。
美しいものと醜いものを区別する能力ではなく、世界にあふれる数多の美しいもののなかで、「わたし」という存在はなにを美しいとするか。

個人が美しいと思うものには、偏りがあります。でも、ふだんはあまり意識しなかったり、じぶんの思い込みが含まれる場合もあります。

さて、ではどうやって審美眼を磨くのがいいでしょう。
考えていたのですが、

審美眼を磨くためには、

・多くのものとの対比
・美しさを感じる部分の共通点を知る

が必要になると思います。

とはいえ、それって具体的にはどんなこと? と思われるかもしれません。

具体的におすすめなのは、美術館の展示を観に行くこと。個展ではなく、いろんな作家さんが参加している展示がいいです。

会場に行くと、入り口でだいたい全ての作品名や作家名が書かれた紙をもらえます。あと、鉛筆なら持ち込み可能ですし、貸してくれるところが多いです。

その紙を隅から隅まで読め、というのではなく、会場をぐるぐる回って好きな作品があったら、その作品の名前や番号を鉛筆で印をつけたりメモしたりします。

この時点ではなんとなくでいいです、「好きだなあ」くらいの淡い気持ちでいいので、作品名を控えます。

そうして回っていくと、不思議なことに作家さんがかぶったりするんです。全然作風が違うものでも、作家さんが共通してたりするのがおもしろいところ。

「あ、このひとの作品が好きなんだ」

気づくと、うれしくなります。そこから、その作家さんのことを調べたりすると、どこに『美しさ』を感じたか、じぶんなりの共通点が見つかってくるのです。

これは、美術館だけのたのしみ方ではありません。

先日、うつわ屋さんに行ったときのこと。

店主さんがセレクトした陶芸作家によるうつわが並べられた店内。わたしは何点か買いたいものを選んで、それぞれのうつわの作家や産地について教えてもらっていました。

「これと、これが気になってて」
「ああ、両方とも、同じ作家さんの作品なんですよ」

違う釉薬を使っていて、大きさも形状も違うのに、わたしは同じ作家さんの作品に惹かれていました。

どんなひとがつくっているのか、もっと知りたいなあと思っています。産地へ行って、お邪魔でなければ制作現場も見たい……!

いくつもの共通点が浮かんでくると、予感がくっきりして、なにかを選ぶのがたのしくなってきます。

わたしは審美眼と言うと高尚な感じがしたり、「じぶんにはそんなものはない」と気が滅入ったり、後ずさりしたくなります。

でも、心の底ではあこがれるし、審美眼を養いたいと思っているじぶんもいたんです。どういうことかなあと思考の整理をしたとき、今のところこんな考えに落ち着きました。

たのしく、審美眼を磨きたいです。
あなたのおすすめの方法や考え方があったら教えてください。

ではまた明日!


さいごまで読んでくださり、ありがとうございます! サポートしてくださったら、おいしいものを食べたり、すてきな道具をお迎えしたりして、それについてnoteを書いたりするかもしれません。