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テキーラをはじめて飲んだ夜

赤くなったり青くなったりして、うなだれる数人の友人たち。

今日は企画メシという講義終わりの懇親会で「メキシカンナイト」というイベントをした。トルティーヤを焼き、ブイヤベースのスープにありついて、テキーラを飲む。

みんなでつけヒゲをして、「サルー!」と乾杯。メキシコの音楽を流して、みんなで企画のことを語り合う。

気づいたら、数人がテキーラの魔力の虜になり、机に突っ伏していた。この講義は今日で8回目になるが、こんな事態ははじめてだ。赤い顔、青い顔、それぞれが限界の表情で水を啜っている光景に、これがメキシコか……と極東の片隅でふしぎな感慨を覚えていた。

わたしはさいごに小さなカップに一杯だけもらった。はじめてのテキーラ。思っていたより辛くなくて、アルコール度数が高いものの飲みやすい。

いま調べてみたのだが、原料がおもしろい。

【テキーラ】
多肉植物のアガベを主な原料とし、メキシコのみで造られるスピリッツ、樽熟成されるものも多い。

アガベ。なんだそれは。多肉植物からお酒がつくられるのか。メキシコ、すごい国だ。未知。行ってみたくなる。

一杯でも、飲むとじわじわ内側からからだが熱くなって、ふわあっとあたらしい扉が開いていくようだった。

「テキーラっていいですよね」と主催の同期の女性が微笑む。

「うん、いいね。テキーラ、また飲みたいな」

わたしは節度をもって、ふわあっとするくらい、顔が赤でも青でもなく、桃色に染まるくらいまでお酒を楽しむのがすきだ。テキーラを飲んで、ちまちまおつまみをつまんで食べるのは、いいと思う。近いうちにやりたい。

テキーラをはじめて飲んだ夜。

トイレで吐いてきた酔っぱらいを連れて、いま電車に乗っている。すこし隣に座る同期が吐かないか、ドキドキしながら帰っている。左を向くと、酔っぱらいは耳も首も真っ赤だ。頼むから、吐かないでね。

講義の内容は30分ではまとまりきれないので、すっごく楽しかったので、また必ずnoteを書きます。

これからも、はじめてのことを楽しんでいたいな。わくわくすることを選んでいきたいな。テキーラを飲んだときみたいに、からだの内側から熱くなるようなことに出会いにいきたい。


さいごまで読んでくださり、ありがとうございます! サポートしてくださったら、おいしいものを食べたり、すてきな道具をお迎えしたりして、それについてnoteを書いたりするかもしれません。