誰かとコピーをつくること。
誰かと一緒にコピーをつくるのは、楽しいものなのだ。
これはちょっとした冊子ものかな。デザインができるひとと一緒に、6つのキャッチコピーを考えることになった。というより、コピーを書いてほしいと依頼してくれた彼女の気持ちをどうコピーに落とせるか、一緒にやって実験してみたかったのだけれど。
半分はわたしが考えておいたものを採用してもらって、キャッチボールがはじまる。
どんなテーマかおさらいして、ストーリーを組み立てる。どんな言葉がキーワードになるか? 文章じゃなく単語で教えてもらう。雑談するように、ポンポンと。話がふくらみすぎると、キャッチに収まらなくなりそうになるので、一度聞いてから、今回はしまっておこうと提案する。
でも、ふくらんでみないと、ほんとうに要らないものなのか判断できない。だから、ふくらませてみることは絶対に要る。だから否定したりするものじゃない。
そうやって洗い出したり、整理したり、俯瞰してみたり、気持ちをいくつかの言葉で味わってみたり。
受け取ったものを言葉にして、「こんなのどう?」と提案して、彼女がその言葉を目の前でデザインに落としてくれる。
「ここには、あなたが考えたコピーを入れよう」
「ええええ」
ちょっと焦って、思考をめぐらし顔を手で覆った彼女。また軽快なキャッチボールをしてみる。
「まあ、あれよね。言ってしまえば『やめられない、とまらない! かっぱえびせん』みたいなもんよね」
「ははは! でもたしかにそうかも」
笑ってくれた彼女から出てきたセリフを、コピーにして、さいごのピースが埋まった。
すべてのページの文字を一つひとつ見直して、じっくりスマホに送ってくれたPDFでも見る。
私たちがつくりたかったストーリーが、きちんとそこにはあった。
これを見る30人ちょっとのみんながよろこんでくれるといいな。
やっぱりカタチにするデザイナーさんに敬意をもって、一緒に何かをつくっていきたいなあと思ったのでした。
あー、楽しかった!
さいごまで読んでくださり、ありがとうございます! サポートしてくださったら、おいしいものを食べたり、すてきな道具をお迎えしたりして、それについてnoteを書いたりするかもしれません。