外部連携先と一緒に仕事をすることで確認できた大事なこと3つ
今年から始めた「ブランディング+プロモーション支援業」ですが、とりわけプロモーションにおいては、自社だけでできない企画も、外部連携先のみなさまの様々な得意技の力をお借りすることで、できることが広がりました。6483worksは、企画を立てて、連携先をアサインして、ディレクションをするというポジションで、いくつかのプロジェクトを行いました。この経験を通じて改めて思ったのは、①ディレクターのコミュニケーション能力の重要性、②得意をしっかり見極めることの重要性、③不要なこだわりを捨てることの重要性、でした。
期待値調整=気持ちに配慮する
ディレクターのコミュニケーション能力の重要性
クライアントの要望をしっかり聴いて、それを伝えて実現していく。100%の実現が難しい場合は、その理由を連携先に確認してクライアントに伝えて期待値コントロールをする。これと同様のことを連携先に対しても行う。
ディレクターの仕事って、シンプルにいうとこういうことなんですが、気も遣うしちょっとした技術もいるし、なかなか難しいです。とりわけ心掛けねばならないのは、関わっている全員の気持ちに配慮して、納得ずくで進めるということです。納期が厳しくても、理由や状況を説明して、納得したならば頑張ってくれます。逆に、納期ゆっくり・報酬も悪くない金額であっても、納得できていなければ気持ちよい仕事はできませんし、以降のお付き合いにも影響します。
同職種の中でさらに専門分野が分かれている
得意をしっかり見極めることの重要性
連携先と仕事をする時には、まず何より、ご本人が最も力を発揮できることをお願いすることが大事です。一口にフォトグラファーだ、デザイナーだといっても、その中でさらに専門が分かれたりします(「人物の撮影はできますが食べ物の撮影は専門外です」「クール系のロゴのデザインはできますが、ゆるキャラみたいなかわいい系のデザインはできません」など)。こういうことをしっかり見極めて、どの案件を誰にお願いすればいいかを判断できることもディレクターの重要な技能です。
ちなみに、(その人の)「やりたいこと」や「できること」と同じくらい重要なのが、「やっても苦にならないこと」を依頼すること。「やっても苦にならない」は、持続性や安定性につながります。納品物のクオリティに責任を負う以上、大切な観点です。
「やりたい」は、本人の気持ちはノリノリですが、求めるクオリティに達しているかは別問題です。
「できる」は能力的には申し分ないことを示しますが、「能力はあるけどやりたいわけではない」という場合もあります。「能力はあるけどやりたいわけではない」だと、どこかで苦になる可能性もあり、良き協業関係や快適な環境とは違ったことになるかもしれません。
気持ちよく仕事をしてもらうと自分にもいいことが返ってくる
不要なこだわりを捨てることの重要性
クライアントへの納品物を作っているわけですから、当然完成品のクオリティや、ご要望通りのものが出来上がるのかについては、妥協せずこだわりを持って取り組む必要があります。
見方を変えれば、納品物の出来栄え(と納期の順守)以外にはこだわりが必要ないとも言えます。
ディレクターの右手を挙げても連携先の方の右手は挙がらないように、自分以外のものを自分の意のままに操ろうとしても無理です。連携先の方々はそれぞれにその業務のプロであり、ディレクターよりも優れた技能を持ってその業務に当たってくれていますから、納品物のクオリティや納期に影響が出る場合を除けば、「細かいことを言って、こちらの言うことを聞かせよう」というマネジメントは悪手になることが多いです。
納品物のクオリティや納期に影響が出ないことに関しては、ポジティブな態度で応対ができると、連携先も気持ちよく良い仕事をしてくれます(「依頼をしているのはこちらで、お金もこちらが払うのだから」という姿勢で臨むと、連携先の方々も良い気持ちはしませんので良い仕事になりません。気持ちよく仕事をしてもらうことが良いアウトプットにつながり、結果としてクライアントからのディレクター自身への評価にもつながっていきます)
こんなの今更釈迦に説法だなとも思うのですが、基礎で重要なことは結局基礎で重要だよね、という話でした。