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新幹線のWifiくらい不安定な繋がり

「恋はするものじゃなくて、落ちるものだ。」

確か、江國香織さんの小説で読んだ気がする。

じゃあ、結婚はなんだろう。

そもそも「結婚」という言葉がいまいちピンときていない。

「生涯をともにするパートナー」ならまだなんとなく。

個人的には、このまま独りで死ぬのが怖いから、せめて人生を一緒に歩んでくれる人がいたら嬉しいくらいに思っている。

でも、好きになった人と一緒になりたいか、と言われると難しい。

最近はそう感じるようになった。

昔は、村上春樹の「チーズ・ケーキのような形をした僕の貧乏」に出ている二人のように、毎日貧しい暮らしをしていても、心が貧しくなければそれでいいと思っていた。

しかし、情が芽生え、愛おしいと感じるまでには、もっとぐうたらしながらその人を観察する時間が必要で、しかし、そんな余裕がないからには、やはり情より、条件が先行してくる。

出身、兄弟構成、職種、年収、価値観などなど。こうゆうの、字面で見ると本当に表面的でしかなくてすごく嫌だな。

頑張っているのだ、これでも。でも、結果はともなわないし、なんなら自己肯定感は下がり続けていく一方。

好きになる努力をしてみようと思った人には、そんなにタイプじゃない。と言われる始末。

たぶんかなり微弱な好きだったから、強い風が吹いたら消えてしまうロウソクの火と一緒だったのかな。そんな一言だけで、私の気持ちは冷たくなってしまった。弱い繋がりなのに、時間は一丁前に半年くらいかかっている。

限られた時間を、本当に一緒にいたい人や、会いたいと思った人と過ごすように、そういう方向性で今後は努力していきたいと思う。

自分の人生をいいな、と思ったままでいさせてくれて、一緒に並んで走っているような人は、いつか出会えるでしょうか。

出会いたいものですね。

出会えなかったら、そのときはまた考えよう。

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