白。

すごく純度の高い音だった。それはたしかに白だった。
次はどんな色を見られるのだろう。

『White White』/XIIX

MVと合わせてフル版が先行公開されていた2曲からしてもうめちゃ心を奪われて、聴覚も奪われて脳にこびりついて離れなくて、アルバムが待ち遠しくて仕方なくて。そしてやっと発売日を迎えて、アルバムを聴きました。歌詞カード片手にとりあえず2周しました。結果。

なにこれ大好き。

ただこの一言につきました。もうただほんとうに大好き。世に出してくれてありがとうございます! 毎日3周くらいは聴いてる!! 流石にこの頻度はそろそろ気持ち悪い気がしている!!

それぞれの曲が好き、も多分あるんだけど、それよりもなによりもアルバム1枚通して聴くのがすごく楽しいの。順番とか長さとか曲の持ってる性質みたいなものの振り幅とかジャンルの広さとか、そういうの全部ひっくるめて好きというか、これだからCD買って聴くのやめられないんだよな!! って思わされるアルバムで。いやほんとうに良い。M01→M03の曲順の意外さとか、M07とM11がここにこうあるから1枚通して聴くのにも疲れないし楽しい、みたいな。
ちなみに通して聴いてみて最初の感想は「このアルバムやさしいなぁ……」でした。自分でもわけわからんと思いましたので気にしないでください。たぶんM14の雰囲気が影響している。

わたしは音楽的知見を持ち合わせていない鳥なので、何がどうとか語れないし気づけないけど、きっとそういう知識がある人なら気づけることもいっぱいあるアルバムなんだろうなと思っています。

正直アルバム聴いてからめちゃくちゃライブ行きたくて仕方ないし、なんか行きやすい日程でライブ来ないかな〜!! って身勝手な願いを唱えているんだけど、別仕事がアホほど忙しい2人がやってるバンドが予定合わせて場所押さえてライブするってまずそこから活動量意味わかんないし、いろんなリソース的にも多くを望んではいけませんね、と謎に冷静な自分もいるし、たぶん自分の都合をライブに合わせる方が早い。←
東名阪ツアーもチケット激戦なんだろうなぁ……。行きたいなぁ……。えーん。

アルバム聴く前、正確にはMV先行公開された2曲を聴く前は、不安でした。

わたしはうっかり住民税払って街に住んでる程度のユニゾンファンで、このバンドの存在もそこ経由で知りました。でも知った当初は別にそこまでなんとも思ってなかったんですね。発表された時なんか「ついにきたー!」くらいの軽い感じでした(以前からインタビューなどで本人が「そのうちソロ名義でなんかやるぞ」感を出していたので)。
ただ、アルバム発売が近づくにしたがってそれが変化していきまして。オンラインショップのCD紹介文だとか、XIIXお二方のインタビューだとか、発表されたいろんな情報を見聞きするうちに、【ボーダーレスにいろんな音楽要素を取り入れて音楽作ってるバンド】っぽいと分かって、その音楽にめちゃくちゃ興味がわきました。なんかよくわかんなくて、でもすげえ面白いものが聴ける気がする! みたいな感覚だったかな。

ただ、わたしは入口がユニゾンだからこそ、「どうせ斎藤さんが新しいことやるっていう、そのネームバリューだけでCD買って好きって言ってるんでしょ」みたいに思われるのは絶対に嫌で、応援するのなら、CD買うならXIIXの音楽が心から好きだって思えなくちゃダメだって決めてました。それこそプロジェクトが匂わせ段階(笑)だった頃から、そこだけは絶対に守ると決めていた。

そんな潔癖な誓いを勝手に立てていたが故に、勝手に不安になっちゃって。

これまでにたくさんいろんな「楽しい」をくれた人が、尊敬している人がやるプロジェクトなんだから、たぶん何かしらは琴線に引っかかる、ライトに好きになることはできると確信していました。実際、田淵さんがTHE KEBABSやりまーすって発表したときもそんな気持ちになったし。
だって人間の底にあるものってそんな簡単には変わらない。底にあるものが変わらなければ、たとえ別軸の活動しますって言ったって、どこかで同じものが滲んでくるだろうって思うから、その共通項だけでもライトファンくらいにはなっちゃうんだろうな、と。
ただ、そのライトな好きを足がかりにして深みにハマることも割とよくあることだし、そもそも好きの大きさや深さってあんまり大事ではないよね、大事なのは好きかどうでもいいかの0と1だけだよね、だから別にライトでもいいじゃん? って通常運転のわたしならそう考えて気楽に構えていたと思う。

でもわたしは、XIIXに関してはそういうことになりたくなかった。だって「このバンドはどんな音楽鳴らすんだろう?」ってところに興味を持ったんだもの。これがもし「新しくロックバンドやります」とかだったら、曲聴く前からこんなに興味わくことなかった気がするもの。それなのに付随情報に重きを置いて好きとか言ってたら、なんか違うじゃん。
曲を聴く前はそこをちゃんと切り分けられるか自信がなくて、「ユニゾン好きだからでしょ?」っていう質問を否定できる気がしなくて、だから不安でした。

そんな感じだったので、実は『Light & Shadow』も公開直後は聴けなくて。15thイヤー終わったばっかだからもう少しだけユニゾンだけに浸らせてごめん!!!! って誰に謝ってるんだかわからない状態で謝って寝かせました(笑)。『Stay Mellow』公開のタイミングで腹決めて回収しましたが、つまり1週間さわれなかった。←

でも、先行公開の2曲を聴いて、そんな不安や蟠りが全部綺麗に吹き飛びました。

これはたぶん出会いが明後日からでも好きになる音楽だって確信したから。ユニゾンを知らない、バイアスのかかりようがない真っ新な状態のわたしが聴いても好きになるバンドで、曲たちだって分かったから。だからアルバムも安心して聴けて、2曲を聴いた直後に得たあの感覚が事実になって帰ってきました。
どうしてここでわたしがそれを事実と確信できたかは、書くと長いから割愛するけど、三つ子の魂百までってその通りだなって思わされる体験でした。こんな出会いもなかなかないよな……すごいよ……。

わたし、このバンドの音楽が好きって胸張って言える!! うれしい!!

最後に、周りのスタッフさんや関係者さん含めて倒れない程度に活動を続けてくださいますよう、どうかよろしくお願いします、とこれまた身勝手な願い事を書き記して結びとします。

どうかご自愛くださいませ……。

スキを押すと何かが出ます。サポートを押しても何かが出ます。あとわたしが大変喜びます。