好きなものを好きということについてのはなし

わたしとback numberの出会いは、中3の冬に放送されていた「高校入試」というドラマの主題歌「青い春」です。

当時LISMOというauのサービスがありまして。
中学生だからもちろん会員ではなかったのだけど、会員じゃない人でも検索した曲10秒くらい試し聞きできたのよ。
「バンド」「邦ロック」というジャンルに興味を持ち始めた頃だったから、「このかっこいい曲歌う人たち他にはどんな曲歌ってるんだろ?」って出来心で調べたら、なんだか恋愛ソングばっかり歌ってて。
でもなんだかどれもがよいぞ!!?ってなったところから今10年の付き合いになっているので、こういうのを運命って言うんだろうなって思ったりします。

そのあとback numberは高嶺の花子さんで爆発的に流行るんだけど、流行れば流行るほど、好きって発言することでミーハーと揶揄されたり、back number好きっていう女〇〇じゃない?笑みたいな嘲笑する空気が生まれてしまったり、、
今思えば、わたしの周りには人が好きというものを否定することに躊躇がない人が多かったし、私自身もそういうコミュニケーションが当たり前だと思っていたから、だんだんと「back number好き」を公言することを避けるようになって。
人の好きを安易に否定すること、自分もしてしまっていたことだから当時のことを今でもすごくすごくすごく悔いているんだけど、そんなのやっぱり絶対おかしくて。
相手と相手の好きなものの間にはその人にしか分からない想いがあって、そのどれもは必ず尊いものであるはずなのに、それに他人がわざわざ割って入って踏みにじっていくような行為を当たり前と思っていた異常性に、こんな簡単なことになぜもっと早く気がつけなかったのか、そう思います。当時傷つけてしまったあの子、この子、その子、本当にごめんなさい。伝えられないことが苦しい。

幸の薄い高校生活を過ごしていたわたしは、好きな人にわたしのことを好きになってほしくて、まっすぐに思われたくて、back numberの楽曲たちに出てくる女の子みたいになりたいって本気で思っていたし今でも思っています。
自分の人生の主人公は自分!と声に出して言い聞かせる一方で、自分の人生に登場する周囲の人物にもその人だけの物語があるということを忘れてはいけないって最近はよく思います。

結局何が言いたいかっていうと、他者へのリスペクトを忘れず、他者の心ない一言に惑わされず、自分だけの好きを大切にして生きていきたい、というお話でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?