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安定した収入とキャッシュフローの重要性 2号ファンド

こんにちは。金太郎です。

5月になり一気に熱くなってきました。もうエアコンがないと生活できない季節ですね。今週は日本市場の熱狂も冷めつつあり崩落レシオも1日時点で103.73(25日)と先週4月20日に記録した124.28から大きくさげています。

とはいえ米国市場においては世界的なコロナウィルスによる影響、アノマリーや米中貿易摩擦などのダウンサイドファクターは残るのでテクニカルが容易に崩れる可能性は継続してぬぐえないでしょう。

また、同時に緊急事態宣言の延長などもあり自営業者、特に飲食業を営む方にとっては踏ん張り時でもあります。こういう時に数か月分の運転資金のキャッシュを貯めておくと色々と対策を講じることができるのですが業界的には難しい構造となっています。近年のCPI動向や消費税導入によるコンシューマーの不足が加速し、今後とも厳しい予感が続く気がしますね。

この情勢の最中、さらに重要となってくるのが定常的な収入になります。個人でいうところの不動産、駐車場収入、権利収入などの不労所得、法人であればサブスク等による収入、顧客との長期契約などによるものですね。基本的に定常的な収入は信用力を表すものになり、企業の継続性にとって非常に重要なものとなります。現実でも安定した収入のある公務員は人気があることからも推察されます。(婚活市場でも人気ですね)

この定常的な収入のことを会計、ファイナンスではEBITDA(Earnings Before Interest Taxes Depreciation and Amortization)といいます。日本語では金利支払い前、税金支払い前、固定資産の償却費控除前の利益のことであり式に直すと以下のようになります。

EBITDA=税引き前営業利益+減価償却費(Depreciation and Amortization)

※Depreciation (有形資産償却 (tangible asset))、Amortization(無形資産償却 (intangible asset))

また業界や場面によってはEBIT、EBITA、EBITDと表現することもあります。(会計ベース、税務ベースでの違いもあり減価償却費として損金算入できないケースがあります。詳細は後日紹介)EBITD、EBITAをバリュエーションで使用する機会も結構稀ですね。そして売上高に対してEBITDAが占める割合のことをEBITDA marginといいます。

EBITDA margin(%)= EBITDA/売上高

EBITDA marginは業種ごとに結構ばらつきがあります。例えば自動車部品の業界であれば大体5-7%、通信業界では8-12%などになります。これは事業継続にかかる固定費、変動費等の固変比率が業種ごとに違うからです。例えば鉄道などのインフラ、製造業であれば固定費は増しますし、IT、人材などの業種であれば最悪PCさえあれば業務ができるので固定費は少なくなります。ただし、EBITDA marginが他業界より秀でているからといって単純にEBITDA marginの高い業界が高い企業価値になるとは限りません。単純に利益率が高い業界はほかの業界より優れている!と思い込みがちですが、実はここには面白いからくりがあるので後日その章にてお話しします。

そして上記のお話はあくまでインカム面での企業の情報となります。しかし、現実には投資を積極的にする会社、運転資本に特徴のある会社など様々な企業があるので企業が本来の事業活動によって生み出すキャッシュフロー(債権者及び株主である資本の提供者に対して分配できるキャッシュ)であるFCF(厳密にはFCFF:Free cash flow to the firm 株主に帰属する利益)が企業価値において重要になってきます。


FCFF= 営業利益×(1-税率)+減価償却費-設備投資-運転資本増(減)

フリー・キャッシュフローとは、事業やプロジェクトの経済的価値を評価する際、将来得られるキャッシュフローのことです。家庭でいえば銀行、家、タンス預金のお金+今月の収入といった感じになります。基本的に企業はお金を借りることによって効率的な経営をすることを目指しているのでFCFは、投資家(債権者および株主)に対して利払いや配当などにあてることのできる、債権者と株主に帰属するキャッシュフローと言えます。ほかにも銀行等の金融系の企業のバリュエーションをする場合、債権者がいないビジネスモデルの場合、FCFE(Free Cash Flow for Equity)を使うことがあります。

FCFE=当期利益+減価償却-設備投資-運転資金の増加額-負債元本の返済額+新規負債借入額

上記のように定常的に手元にあるお金はその企業の客観的な担保をするうえで非常に重要です。しかし、お金は置いておけば普遍的に価値が変わらないわけではありません。唯一価値が変わらないケース、この世には売上0円、利回り0円、維持コスト0円の金融商品があります。そうです貯金ですね。企業が存在する目的は営利を目的として、計画などに基づいて長期的な経済活動を行うことであり必然的にお金を手もとに貯金として置いておくことは機会損失にあたります。(一般に内部留保などのことを言います)

では一体企業はどれくらいの成長をし続けなければいけないのか。もちろんその企業が行う事業に対するコスト以上ですね、それ以上の成長をしなければたこ足配当のようなじり貧経営になってしまいます。貯金を切り崩しながら生きているって感じです。このコストのことをWACC(Weighted Average Cost of Capital)といいます。WACCとは借り入れや株式調達など資本調達にかかるコストを加重平均したものです。企業はWACCの%分最低でも成長する必要があるということです。

次回は企業の手持ちのお金であるFCFに対し、時間的観点から今現在の企業がもつ価値の考え方及び実務上のWACCの算出方法についてお話します。


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アラサー、金太郎です。 投資銀行、アドバイザリーファームにてM&A、ファイナンシャルアドバイザリー業務で得た知見を中心にまとめています。マガジンで読んでみてください。株、生活その他もろもろの戦歴も追加していきます。
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