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「過ぎる!」と「こんなの初めて!」の原則(実践編)

今回は、先日お伝えをさせていただいた

≪「過ぎる」の原則 ≫

≪「こんなの初めて!」の原則 ≫

を取り入れて成功しした、具体的事例の会社を一つご紹介しましょう。

ご紹介する会社様は株式会社ヤマグチです。

同社は、創業50年以上経つ、言葉は悪いですが、単なる街の電気屋さんです。

ところが、常に地域に密着し、独自の顧客管理手法でお客様の絶大な支持を得ている家電店として、テレビ・雑誌など多くのマスコミに取り上げられ、各業界からも熱い視線をあびています。

この会社は、ある時、周辺に量販店が次々と進出してきたとき売上が3割くらいは落ちると予測し、量販店同士が価格競争の泥試合を演じる中、あえて【高売り】戦略を取り、成功しました。

一般的に、売上を上げるために『安く売る』のはわかりますが、あえて、『高く売る』ことを決めたことがユニークな手法です。

具体的に何に取り組んだかといいますと、まず、当時34000世帯あった顧客を1/3に減らすということに取り組みました。

顧客を減らすという手法が、またユニークですね。

顧客を減らすために取り組んだことは、

・購買頻度の少ない4~5年取引のなかったお客様
・よく買ってくれるが、値引きを要求するお客様
・よく買ってくれるが、クレームが多いお客様

この3つの一つでも当てはまるお客様を台帳から外しました。

街の電気屋さんですから、昔からのお客様もたくさんいらっしゃったので実行することは口で言うほどたやすいことではなく、古い従業員からすると、ここ数年たまたま買ってくれていないだけで、これから十分に買ってくれる可能性があるということで、ずいぶん反発があったようですが、そこは社長のリーダーシップで断行したそうです。

また、いろいろなメーカーを取り扱っていたところを、あえてPanasonicに限定し、専門店取引にかえました。

お客と取引先を自分たちが選ぶという発想で、快進撃を続けたのです。

その代わり、選んだお客様には徹底的にサービスを提供したそうです。

・突然の雨が降り、お客様に頼まれて雨戸を締める
・お客様の代わりに買い物をする
・旅行などで溜まった新聞を代わりに取っておいてあげる

量販店ではありえない、仕事とは関係ないようなことまで徹底的にサービスを提供しました。

更には、山口社長は

「こういったサービスは、仕事とは関係ないのではなく、そう言ったことをやるのが仕事だ。それが地域密着でお客様にサービスを提供するということだ」

と言い切っているわけですから、お客様にしてみたら≪「過ぎる」の原則 ≫と≪「こんなの初めて!」の原則 ≫が、はたらいているわけです。

これは、私の憶測ですが、高齢化地域にはぴったりとはまった戦略だったのではないかと予測します。

今では、「本当に量販店が出てきてくれてよかった。それにより工夫と改善が生まれた」とおっしゃっていて、業界では考えられない【高売り】で粗利35%位を出しているそうです。

街の電気屋さんが雨戸を閉めたり、買い物したり、ポストのたまった新聞を取ってあげたりするなんてやり過ぎですし、お客様にしてみたらこんなことをしてくれる会社は初めてだったかもしれません。

しかし、結果的にそういった行動が、お客様のハートをわしづかみにしたのだと思います。

今日は 人の心を動かす≪「過ぎる」の原則 ≫と≪「こんなの初めて!」の原則 ≫を実行している会社として、株式会社ヤマグチ様を取り上げさせていただきました。

せっかくなので、もしみなさんの周りで、人の心を動かす≪「過ぎる」の原則 ≫と≪「こんなの初めて!」の原則 ≫を実行している会社様がいらっしゃいましたら、ぜひ下記までご紹介ください。

ご紹介はこちらおもしろい取り組みをしている企業様がいらしたら、取り上げさせていただきます。

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