見出し画像

ABCクッキングのビジネスモデルは何がスゴいのかをまとめる

どーも、プロブロガーのゴーゴーケンゴです。

先日、こんなツイートをしました。

料理教室で有名なABCクッキングの金融会社を経営して今はカンボジアで農家向けのマイクロファイナンスを経営されてる菊池さんとランチMTG。ABCクッキングのビジネスモデルが美しすぎて「これが大人のビジネスか…」と目から鱗でした。めちゃくちゃ勉強になる…。まとめます!

菊池さんは、新卒でオリックスに入社し金融をやっていた際に、ABCクッキングの創業者から「うちで金融やってよ」と言うことで、ABCクッキングに飛び込み、ABCキャピタルを立ち上げ、ゼロからクレジット事業をカタチにして、今はカンボジアで農業向けのマイクロファイナンス業を行うJCファイナンスのCEOをされています。

そんな菊池さんとご縁があり、ランチをご一緒させて頂いたのですが、その話が面白かったので、皆さんにも共有したいと思いました。

では、早速本題へ。

「ABCクッキングって、ただの料理教室でしょ?」

そう思った人は、ぜひ最後まで読んでみてください。


▼ABCクッキングが料理教室を始めた理由

「花嫁修業の料理教室で習うようなかしこまった献立ではなく、喫茶店メニューとして人気の高かったドリアや煮込みハンバーグ、グラタンなどを教えることにしたんです」。これが、当たった。参加した誰もが大喜びで、リピーターになる。口コミで評判が広がって新規の参加者もどんどん増えていった。ただ、「それでもフライパンは売れなかったんです」と笑う志村さん。

始めから、料理教室がメインだったわけではなく「高級調理器具の販売」がメインだったそうです。

調理器具を販売するために、料理教室を開催して「この調理器具を使えば、こんな美味しい料理が作れますよ」と。

その中で、料理教室へのニーズを汲み取りビジネスの舵を切ったんですね。

最初から立地の良い商業ビルを狙ってたみたいですが、どこも相手にしてもらえず、渋谷でひっそりとクッキングスタジオを開業しました。

当時の料理教室は、先生は料理家で高級食材を使った日常とはかけ離れたメニューが多かったのですが、ABCクッキングは「日常で使えるメニューをとにかく楽しく作る」と始め、人気が出ていったんですね。

その噂を聞きつけたロフトの営業部長がABCクッキングを訪れて、大宮ロフトの中に100坪のクッキングスタジオをオープン出来ることになったと。

と、ここからABCクッキングの快進撃が始まるのですが、僕が主に聞いたのはここからのビジネスモデルです。

▼ここが凄いぞ!ABCクッキングのビジネスモデル

⑴徹底したF1層の獲得

もう、この一言に尽きると言っても過言じゃありません。

F1層とは20~34歳の女性を指すのですが、一番トレンドに敏感で自己投資にお金をかけるので、企業のターゲット層になることが多く、マーケティングの観点からも重要な層なんですね。

そのF1層を、とにかく徹底して獲得していったABCクッキング。

一体どうやったのか?

・一等地の商業施設にガラス張りのおしゃれな箱をつくる。

ABCクッキングの特徴はガラス張りで開放的なスタジオです。

外から見えるので、料理教室の楽しい様子が伝わってきますし、お洒落な内装なので入ってみたくなるので新規顧客の獲得にも影響してると。

そりゃ、そうだ。

ただ、それだけの理由ではありません。

これが肝なんですが、「目立つということは、それだけ広告価値がある」と言うことです。

更に、ABCクッキングの場合はF1層にターゲティングできてるので、調理器具メーカーなどが、こぞって「ウチの商品をぜひABCクッキングさんで使って欲しい!」となるわけです。

つまり、設備投資にかかる費用を抑えれると。

包丁やフライパンから電子レンジなど料理教室で使う調理器具は全て広告価値があるわけです。

無償で提供してもらうだけでなく、広告費をもらって利益を出せるんですね。

・でも一等地の商業施設なんて家賃めちゃ高くない?

一等地の商業施設にガラス張りのおしゃれな箱をつくり、F1層にリーチすることで、設備投資を抑えれると。

ただ、一等地の商業施設なんて家賃めちゃくちゃ高そうですよね?

なんと、ABCクッキングは商業施設側から「是非、ウチに出してください!」と言われるんです。

なぜか?

俗に言う「シャワー効果」と言われるもので、デパートの最上階にレストランや映画館など集客できる施設を充実させることで、お客さんが最上階から1階に降りてくるまでに、各階に立ち寄って全体の売上があがると言うものです。

つまり、ABCクッキングはF1層を商業施設に集客する力があるからこそ、商業施設側がABCクッキングを求めるというわけです。

なので、家賃交渉が出来るんですね。

通常、商業施設に出店すれば固定の家賃+売上のパーセンテージを取られるらしいのですが、ABCの場合は固定の家賃のみで出店できたと。

ここでもコストを抑えれるわけです。

⑵年収2000万?スター先生の誕生!

調理器具は無償提供されて、広告費をもらえて、家賃交渉も出来てコストを抑えれるのはわかった。

とは言え、それらは全て「F1層を圧倒的に集客できるから」と言う前提があります。

要は、料理教室に来たお客さんの満足度が低ければ成立しないと。

じゃあ、どうしたか?

F1層の憧れになるスター先生の誕生です。

料理教室に通う人たちは、会社員として働きながらキャリアアップのために頑張る女性たちです。

それなら、料理教室の先生をスターにしようと。

人気のある先生には惜しみなく報酬をあげて、年収2000万の先生も居たそうです。

料理教室の先生で年収2000万円は夢がありますよね。

その結果、どうなったか?

お客さんだった生徒の中から先生を目指す人が現れたんですね。

お客さんは、家庭で美味しい料理を作れるようになるだけでなく、先生になるチャンスもあると。

つまり、料理教室を運営する上で一番大切な「優秀な先生」を内製化したわけです。

めちゃくちゃ綺麗だなと。

顧客が従業員になり、従業員が顧客の憧れになる。

顧客満足度も上がるし、採用コストも抑えれる。

ターゲットをF1層に絞ってるからこそ、広告価値も高く、あらゆるコストを抑えれる。

他にも、「強い競合が出てきたときに、なぜABCは生き残ったのか?」や「海外展開が成功してる理由」や「なぜ、料理教室がカード会社を作ったのか?」などの話もめちゃくちゃ面白かったので、反響があれば続編としてまとめていきます。もしくは話します。

とにかく、ABCクッキングのビジネスモデルは凄かった…


▼参照



普段カンボジアのカフェで1杯3ドルのコーヒーを飲みながらnoteを書いてます😌受け取ったサポートは全てコーヒー代に充てさせて頂いてます。いつもサポートして頂いてる方に感謝です🙇‍♂️