献血に出陣じゃ
コロナ禍の中、献血がピンチを迎えているようです。
とはいえ、これもコロナによる問題提起の常。献血はもともと危機に瀕している。ポスターの図柄ばかりが話題になるようでは、問題は解決しない。
私がこういうことを敢えて言うのは、正直気が進まないし、noteでも始めない限り、声を上げることもなかったとは思う。
ともあれ、今の状況は捨て置けません。
自己弁解
なぜ、献血について語ってよいと今思うのか。それはヘッダーの画像を参照のこと。早い話が、3桁達成者であるからには、経験値が活かせると思った次第です。
ハッキリ言って、献血回数3桁なんて、恥ずかしくて言いたくなかった……ついでに言えば、骨髄ドナー体験もあるけど。これも、やはり、言いたくない。
なんでかというと、無駄に善意の人アピールしているみたいで、キャラクターに一致しないでしょ。ヒールレスラーの趣味がボランティアと読書みたいな(WWEにそういう人結構いるけどさ)。そういう感じがたまらなく嫌なので、あまり言いたくなかった。
なので、こう返して欲しい。
「貴様が何度献血しようが、その極悪非道三昧が帳消しになると思うなよ……」
「そこまでして血をみたいのか……貴様の前世は返り血を浴びていたのだろうな」
「趣味が血を抜くこと? ははっ、外道らしいことよのう」
わかりましたね? いいですか、了解しましたね?
そもそも、善意で献血だの骨髄提供した記憶がないので。好奇心です。ただの医学的好奇心です。こちらに善意があるなんて思われると不愉快なので勘弁していただきたい。
そしてこれは後述しますが、献血ができるのはあくまで私が幸運なだけ。そういう運の要素が強いことで、威張るのは何かが違うと思う。他人がそうするのは自由ですが、自分はしたくないのです。
善意に依らない献血指南
でも、わかりませんか? 献血をこれからすると言っただけで、「カッコいい!」だの言われるのがうっすら恥ずかしくて、なまじ献血できない気分ってのがさぁ……3桁なんて、新聞記事になっている人もいるんですよ。ハァ〜。
◆現役の鳥羽市長が献血回数200回達成 「一人が回数重ねても知れている」協力呼び掛け https://iseshima.keizai.biz/headline/3477/
なので、ここは善意を抜きにして、献血のメリットを語ります。
◆優しい世界
「貴様が献血志願者かい! ククク命知らずがぁ!」
そういう献血ルームの職員は、当然ながらいない。ゆえに、基本的に優しくしてもらえる。しかも原則無料だ。
カネ払って、綺麗な姉ちゃんだの兄ちゃんだのいる店に行くより、いいじゃないですか。カネに依らない誠意と善意に満ち満ちた対応があるんですよ。英気を養える。疲れているからこそ、むしろ献血ルームに行きましょう。
といっても、相手は人間です。自分も全身を善意で満たして、お互い気持ちよく過ごしたいですね。
◆お菓子やジュースがもらえる
これは場所によりますが。水分摂取は必須なので、無料自動販売機があります。この時点でテンションあがりません? どれだけ飲んでも無料。ハァ〜VIPかよ!
お菓子や自動販売機のラインナップは献血ルームによって異なるので、いろいろ制覇してみるのも楽しいですよ。
◆記念品ももらえる!
最近、悪い方向で話題になっていたこともあるグッズですけれども。これまた、都道府県や期間によって異なるものが用意されています。洗剤や歯磨き粉のような消耗品もあるので、節約になります。
ちなみに献血の公式キャラクターは、けんけつちゃん。定番のコラボはナースキティ。いろいろな作品と最近はコラボしていますが、実質的な最強の座はこの二者だと理解しましょう。期間限定コラボも効果はあるのでしょうが、あくまでも王者はこちらということで。
けんけつちゃん https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/iyaku/kenketsugo/5a/
◆健康維持
血液検査の結果が送られて来るので、健康管理に役立ちます。また、せっかく献血するのであれば健康に気遣いたい気持ちが芽生えるから、結果的に健康によいのです。
◆読書ができる
これは人によると思いますが、私は献血の間読書がじっくりできるので、メリットを感じます。スマホで遊んでもいられます。
◆徳行
日頃、何かと至らない人間であるという自覚はある。ならば、徳行でもしておきたい。戦国武将が戦場に向かう前に、読経したり寺社仏閣を整備し、民に施すするような心境ですわ。ホラ、人とは、常在戦場ではありませんか。だからこそ、徳は積みたい。
自分が得をする。メリットがある。だからやるだけ。他の人は知りませんが、私は何も善意由来ではないのです。最初の献血も、純粋な好奇心由来。人間の血液が他人に輸血できることそのものが、なんだかおもしろそうで。15歳の時、献血バスに向かいまして。16歳まであと少しだし、同級生より体格もいいからできるのではないかと交渉し、失敗しました。当然だと思います。我ながら、何がしたかったのか、意味がわからない。
3桁ね。これも好奇心。400ミリリットルは年に2回までしかできない。となれば、100回達成までに50年かかる。そんなの無理。じゃあ何か手がある。そうか、成分献血を繰り返せば達成できる! ならばやるしかない。そう思った。
こういう動機が気持ち悪いから、今まで言わなかったんですよ……。
そうそう、献血するならラブブラッドに登録しましょう。予約もできるし、記録も見られるし、ポイントも貯まるし。よいことしかありません。
ラブブラッド https://www.kenketsu.jp/
献血ができる幸運
こう勧めておいて何ですが、医療行為であるからには、万人には勧められません。前述の通り、献血ができるということそのものが、幸運の賜物でもある。
献血の話になると、回数でマウントする人が出てくる。そういう回数マウントが大嫌いなので、明かしたくないのです。いきなり3桁と言い出したら、関羽が雑兵に向かっていくような感じがあって、ハッキリ言って猛烈に恥ずかしい。ゆえに、献血回数マウントだけはしないのですが。
じゃあ、具体的にその要素ですが。
◆幸運
負傷や病気、妊娠等での輸血があればできない可能性はあります。本人ではなく、親の場合でもあります。
◆健康体である
低体重、血液が薄ければできません。身体頑健であることも幸運です。
◆血管が太い
血管が細すぎて、献血ルームに行くだけで相手が困惑するためしない人もたまにいます。
◆妊娠と出産
「男の方が献血多いぞ! ドヤ!」
なんてまさか言いませんよね? 女性は月経、妊娠、出産、授乳、体重の差といった要素から、男性よりも献血をしにくい状況があります。
まさか、「フェミニストは男より献血しないから献血ポスターに文句つけるな!」なんて言ってませんよね?
献血とは幸運ありきのことだとは、考えてゆきたいところです。
献血の注意点
そうして献血に向かったところで、できないこともある。私も経験があります。
・直前に歯医者に行ったことをうっかり忘れていた
・擦り傷が派手にできていて、安全性のため断られた
・低血圧(これは献血に向かう前に、階段に登れば解決するのです)
・ただの勘違い。間隔があいていなかった。献血カードでチェックしておきましょう
献血後も、実は当然のことながら注意点はあります・
◆贫血:くらっとしてそのまま倒れて手をつかなかったら、頭を強打してなかなか厄介です。ゆえに、その対策のためしっかり休むように指示を出されます。
これは特に男性に注意していただきたい。というのも、月経がないだけ男性は献血に馴染みがない方が多い。かつ、排尿時立ったまますることが多い。献血後は、排尿でも個室を利用することをお勧めします。何事も、気を抜かずに。
◆腕の鬱血:採血した腕に重たいものを持たないこと。帰りに買い物でもするなら、肩からかけるショッピングバッグ持参でいきましょうか。
◆水分補給:スポーツドリンクを渡されるものです。とっておかないで、ごくごく飲む! 冬だろうと飲む! その日は水分をともかく多めに取るようにしましょう。
◆運動はしない:激しいスポーツを献血後にしないことは、当然と言えば当然ですが。運転等にも注意しましょう。
全血の場合、不安だったらヒジキやプルーンのような、黒くて鉄分食べ物でも食べればよいと思います。
ついでに、私の献血対策を。
◆献血ルームまで元気に歩く!:今は不要ですが、かつて朝は低血圧で。血圧で引っかからないように、元気よく歩きました。階段があればなおよし!
◆スマホのスケジュール機能は便利だ!:次回献血可能となる日にリマインダー設定をして、記録しておきましょう。スケジュールで知らせが来ると「やらねばならない」という気持ちが湧いてきます。
献血日前に予防接種、歯科治療、性行為をするようなミスも防げるわけです。
◆献血はご褒美だ!:献血ルームの側でおいしい食事を取るとか。小さなご褒美を用意するとやる気が出ます。
◆コロナの時代こそ!:こういう世の中。外出なんてもってのほか。でも、献血は立派な大義名分になるのです。むしろ今こそ献血をしよう! ルームはばっちり対策をされています。
献血に行く前に、条件もきっちり確認しましょう。
献血は役立つ
献血となると、どうしても、善意とセットで語られる。体験者の声も「役立ってよかった」というものが多い。
それを否定しない。人間は、基本的に善意で生きると信じたい。ゆえに、コラボグッズで釣るよりも、善意に訴えることこそまさしく王道だとは思うけれども。
ひねくれ者は、なんとなくそれが重たくて嫌かもしれない。だからこそ、敢えて徹頭徹尾自分のために献血をする、そういうことを訴えてみたい。届くかどうか知らんけど。
現に献血をすることで、私は精神力を得ています。
生きるだけでボロカスに言われる。性格が悪いとさんざん言われる。まあ、別にいいんですけどね。そういう自称善良な方々に悪党扱いされている様をネットで眺めながら、献血の金杯で赤ワインでも飲むのもまた一興。
自分の味方は自分で、自分のしたことは自分自身だけが知っていればよいこと。徳を積み、義に即したことをして、それが善行と世間からみなされるものであれば、罵詈雑言だのなんだの、案外捌けるものです。
そういう精神修養と徳のためにも、献血はいかがでしょう?
写経よりも実用的だ。このご時世、『鬼滅の刃』の珠世様と絡めて何かできるかもしれないし。
献血をすれば記念品がもらえます。まあ、それはよいことだ。のみならず、精神修養にもつながるのです。これは試してみてもよいことですぞ!
最後に、悪党らしく煽っておきましょうか。
「はっ、それがしですらできる献血を、善意あふれるなそなたができぬとは意外なこと」
と、言いたいけれども、体調や環境次第ではできない人もいるわけだから。
「ふはははははっ、貴殿の分まで献血しておいてやったわ!」
って、恩着せがましく言っておこうか。まあ、そんなところで。では!
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