秀吉、乗馬
信長と藤吉郎が熱田神宮についてから数時間がたつと清洲城から続々と兵士が来た。
「信長様勝手なことをされては困ります。いったいこの数の差をどうしてひっくり返すことができましょうか」
「それは籠城しようが同じことだ。善照寺砦へ向かい、体制を整えて出陣する」
家臣の1人が信長に小言を言いに来たが信長は相手にせず、次の指令を出した。
神主に別れを言い熱田神宮を出発する。
藤吉郎はここでの待ち時間に乗馬を覚えた。
もともと運動神経はいいからすでに他の武将のように慣れた様子で乗っている。
藤吉郎の馬は熱田神宮で育てられた縁起の良い馬だ。
この馬を無事に神宮に返すためにも負けるわけにはいかない。