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【愛馬日記】フルメタルジャケット

死を考えるとき

死を意識することはそうそう無いし、意識したとしてもそれは「怖い」という感覚でしかなくて、それが自制を促すには至らない。「怖い」を超えた時にはすでにもう遅くて、自分自身が死に対峙し後悔を伴っている状況に襲われているのだろう。

だったらやめろと言われるかもしれないけれど、オートバイに乗るのは怖いと思うようになってしまった。オートバイに乗るまでの、最初の一歩にやたらと時間がかかる。SNSやYouTubeでオートバイ事故の映像を見てしまうことがあるけれど、回避できたはずの事故が実際に起きて記録として残され公開されているのを目の当たりにすると、明日は我が身と考えてしまう。当事者が入院したベッドから公開してたりして、生き残ったことが奇跡だと思っていなくて、自分だけは大丈夫と思考する身勝手さを感じて、始末に追えない。

事故ではないけれど、自分は結構大変な病で手術をして、術後に全身麻酔から目覚めたとき「あのまま生きて帰ってこれなかったかもしれない」という暗くて深い感覚が、個人的には今も消えない恐怖となっている。

ヘルメット更新頻度

さて、重たい話は置いておいて、6年ぶりにヘルメットを買い換えた話。ヘルメットメーカーによれば概ね3年がヘルメットの買い換えサイクルとなっている。これは食べ物で言えば賞味期限であって消費期限ではないと勝手に考えている。毎日乗るなら3年という買い換えサイクルで問題ないけれど、年に数回ロンツーに行くといった自分の利用頻度の場合、コスパもあるけれど、保管状況からいって3年以上は問題ないと考えている。

でもね、ことばの呪縛ってあるもので、製造メーカーが「概ね3年がヘルメットの寿命」と言っているのを聞くと、その期間をこえて使っているのがちょっと怖くなる。何度が地面に落としたことがあったりしたらなおさらだ。

今回は、手術療養期とコロナ期を終えて、あらためて本格的にオートバイに乗ろうというこの機会に、メインのフルフェイスヘルメットを買い換えた。バイク歴トータル30数年、今まではアライ一択だったけれど、今回はじめてSHOEI製を購入した。

マルケスのヘルメットが年代ごとに

システムヘルメット

SHOEIのシステムヘルメットは、バイクライダー向けに設計された高性能ヘルメットで、顎部分が上に開く「フルフェイス」と「オープンフェイス」の両方の機能を持つ。使い勝手が良いことが最大の特徴。若い頃のように無茶な走りをしないから、高い安全性を維持しながら快適性と通気性も重視したこのシステムヘルメットで十分かなと考えた次第です。
長距離ツーリングで感じていた不満はヘルメットの着脱とかほんの些細なことがストレスとなる。フルフェイスだと脱帽しないとできないことが、システムヘルメットだとヘルメットを被ったまま、ジェットヘル的な使い方ができるところに魅力を感じていた。安全第一のアライのヘルメットとの比較はこれからだけど、SHOEIのヘルメットはフィット感や視界の広さ、そして静音性が良いとSHOEI派のライダーから聞かされていたので、実はそれも大いに期待している。

NEOTEC3 (¥72,000税別)
サインハウス B+COM SX1(¥ 44,000税別)

SHOEIのNEOTEC3は2023年12月21日出荷でまだ半年しか経っていないニューモデル。それにサインハウスのインカムSX1をインストールしてもらった。これは2024年4月に発売されたのでほんとに新製品。自分で手間をかけて取り付けるよりもプロ、スペシャリストに任せることにした。取り付け後にiPhoneとBluetooth接続して音楽を流してテスト体感したけれどとてもクリアに聞こえる。操作性はいままでと同様。これが走行中の風切り音などのノイズでどうなるか。
チークパッドや顎周りのフィット感がアライよりもピタッとしているので静寂性は期待できそうだ。

まとめると

ヘルメットはオートバイ本体以上に重要なアイテム。万が一の時に頭部を守ってくれる。けれどこれがとても快適ではない、ということをオートバイに乗らない人は知らない。夏は暑いし、冬は曇るし、常にノイズを聴き続ける疲労感、そういったネガティブなものをこの新しいヘルメットで軽減したい。

季節の有り様が少しづつ変わっていく。
7月から始まり10月まで続く「猛烈な暑さ」はもう日常なんだろう。
ただ暑さをやり過ごすだけの夏がつづく。体感的に気持ちよく乗れるのは春と秋の数日間になってしまった。

それでもオートバイでツーリングを楽しみたい。
ちょっとでも安全で快適になるなら、しかるべき選択をするようにしている。

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