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予約と交通手段の相関性

先日、自社予約を促す投稿をTwitterで載せた人が、厳しい批判にさらされました。
意見としては賛否両論いろいろ納得でき、考えさせられる点もありました。言葉遣いが悪いコメントがあったのは残念でしたが、ビジネス利用者と旅行者、個人と団体、男性と女性、あるいは種別やカテゴリーなどで捉え方や考え方が変わるのは当然で、宿のスタンスや方向性と利用者側の視点をいかにマッチさせていくかだと思います。

《現在の傾向と販売方法》

うちは2019年のデータとしては「自社予約35%:予約サイト経由55%:SNSおよび直接メール10%くらい」の比率でした。ただし客層によって特徴は明確に異なります(後述)。
リピーターさんは直接メールか、多くがInstagramをフォローしていただいているのでDMで予約されます(LINEも数人あり)。「電話予約」は当日のみ可ですが、殆どありません(女性客の当日予約は予約サイトが大半)。

予約サイトは国内4社のみで「対象者を絞った販売」にしており、現在は「女性ドミ(一人旅に限る)」「女性グループ限定」「子ども連れのご家族限定(この中で複数のプランあり)」のみ、ほかは自社予約のみ受け付けとなります。プラン販売ができない海外サイトには登録しておりません。
男性のみでの予約は、開業から9か月の時点でドミトリーを廃止したのとともに、自社予約に限定。同一グループでの2室予約も予約サイトでは不可にしました。
ご夫婦2名のプランは1年ほど前まで販売していましたが、年齢が高い人が「素泊まり」の感覚で予約されるケースが多く「詳細案内を送るとキャンセルになる割合が高い」うえ、来られても、宿独自のルールへの不満が出やすいため、現在は自社のみにしています。

基本料金については、女性ドミは自社予約と予約サイトが同額ですが、個室は予約サイトのほうが少しだけ高く設定しています。自社予約は多数の《割引特典》を設けていますが、予約サイトは「水木の日割引」と「学生・新卒社会人1年目割引」のみ適用。最大で600円の差が生じる場合があります。
また「駐車場代は自社予約300円、予約サイト600円」と差額を設けています(理由は後述)。

ほかでは、自社予約は「当日の18時まで受け付け」としていますが、予約サイトはこれより数時間~1日ほど早く止めています。
これは「女性客も観光目的でない車の人が多くなる」のと「子ども連れのご家族限定プランへの、年配のご夫婦や男性のみの“誤”予約が多いため」です(年配者は固定電話でしか登録していないこともあり、連絡も付きにくい)。女性客の場合、直前予約でも人間的に面白い旅人さんはいるのですが「旅のスタイル」という点で「事前予約のほうが目的地意識が高い」のもありますし、うちの特性からも「前日までに予約してほしい」と願っています。

自社サイトにも「○○でも予約できます」と販売している予約サイトを記載しており、どのように予約されるかは予約者に選択肢を与えています。
手数料はなるべく負担したくないのが本音ではありますが「どの経由で予約するか」よりも「必要事項がちゃんと記載されているか」を重視しているのと、観光目的の人に特化している特徴を把握していただきたいので「予約サイト経由でも、自社サイトを見ていただく誘導」は行っています。

なお、サービスについては当然、自社予約も予約サイトからでも同じです。アメニティなどを自社特典とする宿もありますが、うちの基準は「目的地意識が強くて連絡が密な人には“気持ち”を加えたい」なので「予約から来られるまでの対応」で”おまけ”を付ける感じです(自転車や洗濯機などの追加料金を無料にしたり、チェックアウト時におやつをプレゼントするなど)。

《「予約サイトのほうが簡単」にはしない》

ほかの宿と大きく異なる点は、予約サイトの特徴である「簡単に予約できる」という要素で活用していないことです。
「1:予約時に宿からの質問事項への回答を必須」(下記参照)と定め、詳細案内メールを送り「2:確認の返信を必須」としています。
そのため「予約フォームに沿っていけばいい自社予約のほうが、予約は簡単」かもしれません。実際、予約サイトから入って「2」の前に取り消されるケースが多々あります(後述)。

ちなみに2回催促して返信がない場合は「予約ルール違反を通告」し、強制キャンセルしています(年に2~3件あり)。また「プランに該当しない場合」(ファミリー専用にご夫婦のみや、女性専用に男性が含まれるなど「構成に誤りがある」ケース)はもちろん「下記の質問への回答がない場合」も受理しません。
「最初の段階で妥協しない」は、非常に大事だと思っています。

質問内容は次の4つ。
「①交通手段(車の場合は出発予定時刻も)」
「②子どもも含めた全員の年代と性別」
「③境港に宿泊する理由や旅の目的など(具体的に)」
「④ゲストハウス様式の宿の利用経験の有無(おおよその回数)」
この回答内容と、予約者の性別や年代で、詳細案内の文面を変えています。

特に③の記載を重視していますが、傾向として「男性より女性のほうが/前日・当日予約より1週間以上前の予約のほうが」そして「車・バイクより公共交通機関の人のほうが」具体的で丁寧です。
これは自社サイトにおいても同じですが、総じて自社予約の人は、予約サイトよりは具体的で丁寧です。
一方で「記載漏れ・記載しない」は、男性は年齢が上がるほど増えますが、女性は50代に多いけれど60代以上は皆無。これは明らかに交通手段と比例しています(後述)。また、学生は男女とも具体的で丁寧です。
ファミリーの場合も「予約者が父親か母親か」で少し差があり、こちらの質問事項には応えず「駐車場お願いします」とだけ書いてくる人が結構いて、これは予約者が男性の場合しかありません。男性単独で予約サイトからだと「無記入か『観光』などしか記さないなど簡潔」なものばかりだったうえ、確認メールを返信してこない人が多く設備案内にも目を通さない傾向があったため、自社予約のみに限定した次第です。

この「確認メールの返信」を義務付けることで、コンセプトや特徴を再確認し(詳細案内メールに自社サイトの《設備案内》をリンクさせています)、予約サイトからの人も「自社サイトも見ていただける流れ」はあります。特に女性からの予約は、この傾向が強くなりました。

予約サイトから入った予約は、詳細案内を送ると2割程度は返信されずに無言で取り消されますが、これは「合わない」と判断された結果です。取り消されそうな予約は、ある程度は予測できますし(総じて必要事項の記載が簡潔)、来られてから「思ったのと違う」のほうが困りますので「入った予約を単純に受けるのではなく、どんな宿かを『再確認』していただくこと」に、かなり重点を置いています。
この「取り消し」については、子ども連れのご家族と女性グループがやや多く「交通手段が車の人が85%」と、かなり偏りがあります。また、ご家族に関しては「予約者が父親のケースが73%」に上ります。
公共交通機関で来られる人のほうが必要事項を具体的に記載する一方で、車やバイクの人は記載漏れや記載なしが多いですし、公共交通機関での一人旅の女性は、取り消される場合でも「メールで連絡をくださる人」が多めです(それだけに「無言キャンセル」があると虚しさを覚えますが)。

実は開業9か月までは「取り消し」が5割近くありました。圧倒的に予約者が50代以上の男性の場合に多く、この層が「メールでの対応を面倒に思う傾向」が明確でした。
また、プランに該当しないなども含め「繁忙期ほど、よく確認していない予約が増える傾向」はあります。

料金の話に戻ると、自社サイトでは「名前がみずきさん割引」「よさこい踊り子割引」「北海道・東北在住割引」などがあり、予約サイトでも同じようにプランをつくっていたのですが「該当しない人が割引プランで予約される間違い」があまりにも多かったので、順次廃止し、自社サイト限定にしました。「該当しないのに安いプランで予約」についても50代が多めです。

一方でたまに「学生割引プランがあるのに、一般で予約される大学生」がいます。
学生は料金優先で捉えると思っていましたが、その傾向は意外と感じられず、地域観光の観点から「目的地優先」で見ているのを感じます。また「丁寧に読む人」が多いのは確かです(逆に、学生で「読まないタイプ」だと、うちには来ないとも言えます)。
「料金で探すタイプの人」ほど「詳細を読まず短絡的に予約される傾向」で、50代以上に多く男性のほうが顕著です。これも「観光目的の差異」や「交通手段の違い」と関連性が深いと感じます。

《公共交通機関の人ほど自社予約》

うちは「公共交通機関で来られる人を歓迎」していますが、今までも記してきたとおり「公共交通機関で旅を楽しんでいる人のほうが、目的地意識が高く、滞在時間が長い」のが顕著だからです。その要素と予約の関連性は深いと感じます。

子ども連れのご家族は「水木しげるロードの観光目的」が95%以上ではありますが、概ね「利用構成」(子どもの受け入れ)で検索することが多いため、予約サイトからが8割近くになります。
ただし「母親+中学生以上を含む子ども」(祖母、母親と祖母、ママ友同士なども含む)のケースに限ると、自社予約が7割に上ります。

母子旅は家族旅と比べて「友達感覚」のような雰囲気があるのと、家族旅が「子どもが鬼太郎に興味を持って」が多いのに対し、母子旅(特に母娘旅)は「親も水木先生や鬼太郎への造詣が深い」傾向があり、後述の「女性グループ」に近い感じ。
また「両親揃ってや父子旅は車が95%」なのに対し「母子旅は公共交通機関が60%」と「父親が含まれるか含まれないかで、交通手段の違いが大きい」のもあり、予約サイトや全般的な検索からではなく、観光協会のホームページからのリンクやSNSで探されているのを感じます。

また、うちは「中学生が子ども料金」なので、これを確認し「予約サイトで探して自社予約に切り替えるケース」がありますが、これも「予約者が母親のケース」が主。「男性より女性のほうが詳細案内を丁寧に読む傾向」によるものと思われます。

「女性グループ」は「水木しげるロードの観光が目的の人が大半」なのは、ファミリー層よりも顕著。家族旅行が「子どもの興味が軸」なのに対し、こちらは「本人の嗜好が軸」なので、観光情報に広く目を通している傾向があり、ファミリーとは逆に「自社予約率が8割近く」もあります。
ただし、交通手段が車の人に限ると比率が逆転。女性グループの傾向として「水木しげるロードの観光目的だと公共交通機関で来られ、自社予約になる」のに対し、総数は少ないですが「観光目的が広域にわたると、予約サイトからで、車で来る」が顕著です(このタイプは皆生温泉や玉造温泉などに泊まる感じになるため、あまり入りませんが)。

一人旅は予約サイト経由がやや多いくらいですが、やはり「水木先生や作品のファンは自社予約率が高い」のと「20代と60代の自社予約が多い」です。美保関や隠岐が目的の人は、交通手段が車やバイクで、予約サイトからになりがち。女性グループに近い傾向です。

女性客は全体的に「20代と60歳以上は自社予約率が高く、30~50代は予約サイトから」が多いですが、これは「女性の一人旅やグループは、20代と60歳以上は公共交通機関で来られる人が多いが、30~50代は車やバイクもある」ので、目的地意識と交通手段と予約が連動しているとも言えます。
また「旅・観光ではない人」が僅かながら入ってきますが、ほぼすべて予約サイトからです。

また「2泊以上」は約7割が自社予約。どの客層も同じような値ですが「2泊以上は87%が公共交通機関で来られる人」で、こちらも目的地意識と交通手段の連動が明確です。
ご家族は圧倒的に「週末1泊」が主で、連泊は母子旅が多め。全体的に女性客のほうが連泊は多く、グループは繁忙期、一人旅は閑散期の平日が主になります。
また、ゴールデンウィークや3連休の連泊は、ご家族だけでなく女性グループも車の人が多くなるので、連泊は少なめ。夏休みは帰省などもあり、車で来られるご家族でも連泊があります(というよりも、車で来られるご家族の連泊は8月以外ほとんどありません)。

2019年のデータは、次のとおりです(SNSなどは「自社予約」に含みました)。

【子ども連れのご家族】≪自社予約22%/予約サイト78%≫
(内訳①)
※公共交通機関≪自社予約70%/予約サイト30%≫
※交通手段が車≪自社予約18%/予約サイト82%≫
(内訳②)
※両親+子どもで公共交通機関≪自社予約25%/予約サイト75%≫4例のみ
※両親+子どもで交通手段が車≪自社予約14%/予約サイト86%≫
※父子旅で公共交通機関≪自社予約50%/予約サイト50%≫2例のみ
※父子旅で交通手段が車≪自社予約29%/予約サイト71%≫
※母子旅で公共交通機関≪自社予約87%/予約サイト13%≫
※母子旅で交通手段が車≪自社予約31%/予約サイト69%≫
(内訳③)
※両親+子ども≪自社予約17%/予約サイト83%≫
※母子旅の場合≪自社予約67%/予約サイト33%≫(祖母、ママ友同士なども含む女性のみの場合)
※父子旅の場合≪自社予約29%/予約サイト71%≫(祖父も含む)

【女性グループ】≪自社予約77%/予約サイト23%≫
(内訳①)
※公共交通機関で来られた人≪自社予約83%/予約サイト17%≫
※交通手段が車・バイクの人≪自社予約20%/予約サイト80%≫

【女性一人旅】≪自社予約43%/予約サイト57%≫
(内訳①)
※公共交通機関で来られた人≪自社予約54%/予約サイト46%≫
※交通手段が車・バイクの人≪自社予約17%/予約サイト83%≫

上記のとおり「交通手段が車の人ほど予約サイトを利用する傾向」が、かなり顕著に出ています。ここに、旅のスタイルからくる「宿の探し方の違い」がうかがえます。
そのため、目的地意識との相関性から「公共交通機関で来られる人を歓迎」する意味を込めて「駐車場代に差額」を設けています。

《予約ルール自体は厳しめ》

今まで記してきたとおり、うちは「予約ルールが厳しめ」です。相対的に「予約ルールが守らている人は、マナー違反を犯さない」と感じており、逆に言えば、予約がちゃんとできない人ほど、宿の特徴や詳細を確認していないことによる不満が出ますし、不泊や違反行為にも繋がります。

信頼関係は「予約から来られるまでに築く」に力を注いでいます。

そのため、予約サイトの大きな利点とされる「簡単に予約できる」に対しては否定的です。不泊やキャンセル料の問題などに対し「対策を講じる」のではなく「起こらないように防止する」、つまり初期対応に重点を置いています。
自分が割と几帳面で細かい性格で感覚的な人が苦手なのもあり、臨機応変に対応できないタイプなので、連絡や情報伝達を密に目的や滞在時間などを把握していないと不安になります。うまく対応できなかったり不満を持たれるのは「予約サイトからの前日・当日予約の人か、電話予約の人」が多く、これは宿独自のルールが伝わっていないケースと、自分の中で気持ちの準備が足りないために起こりがちです。

うちは「客室内飲酒不可」という独自のルールがあります。
これと門限(22:30)しか厳密なルールはないのですが、一般的な宿が設けていないルールのため、批判されやすいことです。特に前日や当日予約の男性を受け入れると、守られないか不満が出る確率が非常に高いので、現行の予約ルールをつくっているとも言えます。

《「ポイント還元」より“気持ち”》

今回、拝見した議論、特に反論の中に「値段/ポイントなどの付加価値/利便性」の話が多く記されていました。
ポイントなどの付加価値と、簡単に予約できる利便性は、予約サイトの長所だとは思います。実際、小規模な旅館やビジネスホテルなどはこの要素が弱いため、自社予約に魅力がないと言われるのも納得できます。
「自社予約のほうが得でなければ、何のメリットもない」という声が結構ありますが、確かにその通りで「自社予約を促すなら、相応のメリットを設けるのが当然」だとは思います。

自分は、個人的な嗜好ですが「ポイント還元」が嫌いで、この恩恵を活用しないほうです。それよりも“気持ち”で応じてくださるか、コミュニケーションや場の空気感を重視します。機能的で画一的なものや丁寧なマニュアル対応よりも、昔ながらの“情”が感じられるか、です(なので宿に限らず、チェーン店や大型店は好みません)。キャッシュレス対応に手を付けていないのも、今の「ポイント還元を強調する指向が好きになれないため」です。

また、予約サイトだけしか見ない人の中に「値段だけで決める」などが一定数いるのは確かで、うちのような「ニッチな方向性に拘りがある」と、コンセプトが伝わらず「思ったのと違う」が起こりやすくなります。それもあって対象者を絞って販売し、必要事項の記入などを明確に定めています。

ビジネス利用者などに向けた宿ではなく、あくまでも「水木しげるロードの観光目的の人向け」で「対象となる人の目線に限っている」ので「数を増やす」ではなく「コンセプトを広める一つの策」として活用しています。
「ポイント還元の分以上のサービスを“気持ち”で行うこと」を怠っているつもりはなく、ポイント還元などの無機質なサービスよりは、観光振興として「その場で」生かす形で還元したいと考えています。付属サービスを追加オプションではなく「込みの料金」にしているのも「使っていただける人を歓迎します」という指針からです。

本音を言うと「目的地意識」の観点から「予約サイトからは、公共交通機関で来られる人に対してのみ販売したい」という気持ちはあります。
実際「公共交通機関で来られる人限定」でプラン販売したことがあるのですが「車で行くが、駐車場は別の場所を使う」という予約ばかりで、狙いとは違う傾向になり、すぐにやめました。結局、駐車場代を別途徴収にして公共交通機関の人に恩恵を与えるしかなく、この点は少し悩みどころです。

《自分の場合と、まとめ》

自分自身は、基本的にどのような形態の宿でも「自社サイトから予約」するので、予約サイトを使った経験が、ほとんどありません。優先順位としてはアクセスが第一ですが、設備や雰囲気なども含め詳細をしっかり見て決めるほうなので「自社サイトしか見ない」感じです。
「宿の探し方」として「予約サイト経由で探す」ではなく「観光情報サイトから手繰る」なので「どれが自社サイトか分からない」にはなりにくいです。

このあたりは自分の場合、利用の大半が「旅・観光」で、基本的に「目的地重視」のため「宿は早い段階で決めるから」でもあります。

また、宿を運営していながら非常に無知な話ですが、最近まで「自社サイトのほうが安いのが当たり前」だと思っていました。
ポイントカードなどを作らないほうですし、作っても忘れてしまったり使わないタイプなので「予約サイトを使う恩恵」を感じず、この心理は今でも、理解できているとは言えません。

うちの販売方法は、ビジネス系の人、値段やポイントを優先される人、事前に宿を取らずに旅されるタイプには理解されにくいでしょうが「水木しげるロードの観光に重点を置く旅の宿」というコンセプトを重視して定めたものと、ご理解いただきたいと思います。
そして一つ言いたいのは「簡単に予約できる」が「安易」になっていることへの警鐘。「ちゃんと読む、調べる、考える」の下で、自身に合った利用法であることを願います。

現在、ほかの宿が嘆いているのと同様に、かなり厳しい状況にあります。
それでも、コンセプトも販売方法も料金も変える考えはありません。当面の間「女性ドミに予約が入った場合も、料金そのままで個室対応」と定めていますが、予約サイトに記載はせず「予約に対する詳細案内メールで伝達」です。つまり「売り方」は従来通りです(自社サイトの空室状況のところには記しています)。
要望としては「水木しげるロード(および周辺へ)の観光が目的の人が増え、そのために利用してほしい」、それだけです。

その点で「観光目的と交通手段と予約の相関性」は、明確にデータとして表れています。
これからも「公共交通機関で旅を楽しまれている、目的地意識の高い人」を歓迎し「“想い”を込めて予約してくださった人」を“気持ち”で迎えていく指針です。
「敷居が高い」「上から目線」と言われるかもしれませんが「ちゃんと予約できない人」がいるのと併せて「簡単に予約できる」を認めてしまうために、不泊やキャンセル対応、館内でのルール違反などに繋がっているのも確かです。

あらためて「予約時の必要事項の記載が具体的で丁寧な人ほど、目的地意識が高いため、宿内でのマナー違反もない」、これは明確に言えます。
かなり自由で”緩い”宿ですが、それは「予約時に”想い”を伝えてくださったことへのお礼」と考えています。
それほどに予約は重要なもので、蔑ろにしてほしくありません。
宿側も利用者も「予約の大切さ」を見直し、対峙していければと思いますし、そのうえで予約サイトの存在を生かしていければと願っています。

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