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ここから何年かで企業理念を反映した管理会計の仕組みをつくるぞ

これは、何年後かあとに、実現したときにこういうことを当時は考えていたんだなと記録しておくと意味がありそうだから書く。あと、いろんな人に「こういうことを考えているんですけど、どうしたら良いと思いますか?」と聞きながら話をすすめていくための記事だ。

人事として、業績への貢献がどうしても間接的になるので、そこをなんとかしたい。主に労働市場向けの施策だから、業績は財市場からの評価の影響が大きいので間接的になる。

アメーバ経営は、各アメーバが対立したら、その両者を統括する誰かが、理念に則った場合はどうあるべきかを判断すると聞いた。つまりこれは、理念を管理会計の仕組みに反映させているのだ。

管理会計は、企業として独自につくることができる。報酬制度とつながってくるから、人事の経験も活かせる。管理会計は「どのように儲かっているか」を測る仕組みだから、業績への影響も、人事施策より直接的になる。

最も重要なのは「理念を反映した管理会計の仕組みをつくるぞ」と思いつくことだ。ここから先も大切なのだが、何をすべきか、今までの経験も活かしつつ、新しいチャレンジになるようなものがこの辺にありそうだという直感が働いた。

--2020/3/7追記

報酬制度との結びつき、もう少し言葉にした。いまの会社の報酬制度は「自分が社長だったとしたら、高く評価したい人順に並び替えろ」という究極の一問で一緒に働く社員を評価していく。究極の一問は変えないが、それを考えるために参考になる材料(データ)が必要だ。そのデータの話と、この経営理念に基づいた管理会計の仕組みが接続されるはず。

あと、ある金融機関の方にこの記事を読んでもらって「どうしたらいいですか?」というざっくりとした質問をした。その方が企業再生のミッションを担っていたときに、大学の教授や公認会計士の方、銀行員の方等で定期的に集まって勉強会をしていたらしい!経営者の暗黙知をどうやって管理会計に結びつけていたかとかも考えていたらしい。これはよい!まさにそういうことだ。こういうことを一緒に相談できる人を探すところからはじめてみよう。たぶん考えたい人がいるはずだ。同じぐらいの年齢の人達でできると面白そう。そういう人を探すのには人事の能力が使える。

つぎにやることは、こういうミッションの勉強会をやりたいから、社外からもメンバーを募って良いか?と財務部、経理部のメンバーに相談するところだな。

--2020/3/13追記

また別の方に相談した。この話はかなり面白い。経営方針を伝えるときの伝導率の話。「定量的な数字」と「定性的な情報」でまったく異なる、数字の方が上。だから、方針を伝えるときは「定量的な数字」を骨子としてまず伝えて、その数字の理由は何か?という形で「定性的な情報」をつたえるほうがよい。これは、わかりやすい。「数字の理由は何か?」のあとに定性情報を聞くという脳の使い方はよくわかる。

あと、管理会計というと、私の中ではP/Lとか赤字黒字みたいなイメージがあったけど、事業の成長率とか、そういうのも「定量的な数字」になる。これはどっちかというと、私の理解がぜんぜんできてないから、というだけだ。「収益構造をベースに成長プランを語る」とメモには書いてある。

「伝導率」という話はとてもわかりやすいし、数字に置き換える理由が言語化された。あとは「うまく数字に置き換えつつ、定性情報で補足する」という話なんだろうな。ここはスキルだな(学べばよいところ)。

これと別のところで話されていた話。ルールとフレームワークの違い。ルールは決められたものだけど、フレームワークは考え方。後者は自分で考える余地がある。それによって、理解が進むとか、ある程度臨機応変に対応できる。「この数字を目指せ」という伝え方だとルールっぽくなるけど、「数字を目指す場合は、その理由がある。理由が変換されたものが数字である。数字は理由とセットで存在する」みたいな形だとフレームワークになるのかな?たぶんちょっとちがうけど、自分用のメモだからいったんこれで残しておく。

--2020/5/20追記

管理会計というのは、私の中では無意識に日々の活動をP/Lに接続するものだと考えていた。つまり売上、費用、利益。これは狭かった。会社というのは、資産を活用する。つまり、B/SやC/Fと日々の活動の接続も考える必要がある。

管理部門、バックオフィスで考える。P/Lしか考えないと、基本販管費のひとつとして、費用の金額で目標設定することになる。「成果」は曖昧だから基本費用を削減しろ、ということになりがちだ。でも、会社には資産がある。建物もそうだし、ソフトウェアとか、椅子とか机とか。じゃあ、会社がもっている資産をどのようにP/Lに活かすのか、どういう資産を維持して活用してもらうのか、という観点で考えると、自社物件を持っている企業の総務部はその物件の活用の最大化を「攻めの成果」として定義できたりする。数値化は難しいかもしれないが、資産をどのように活用するかの「仮説」はたてることはできるし、仮説を建てることができればそこからKPIを設定することもいつかはできるはずだ。

--2020/7/17追記

管理本部長的なポジションはCFOがやったほうがいいことはよくわかった。会社全体を理解するときに、会計は役に立つ。まだ全然わかってない。

あと、ちょっと違うけど理解した話。

(企業の「のれん」創造力) = (将来への期待) × (足元の効率性)

という式を踏まえて、

管理部門のメンバーの個別の業務の成果を「将来期待」か「足元の効率性」のどちらかにすべて連動させるという案が出てきた。自分のやっている仕事は、「将来期待」をつくるためなのか、「足元効率性」を高めるものなのか、両方なのか。管理部門全員が日々の業務をここと紐付けてやると、頭がクリアになりそう。

実際には、「将来期待」と「足元効率性」は数字に置き換えられる。

(将来の期待) = (時価総額) / (利益)

と分けられたりするから、上に書いた「数字+定性的な情報」のほうが、組織内の情報の伝導率が高まるという話とつながってくる。

---2020_9/19追記

この本が最高だ。

・完全に素人の自分にとって、「なるほど感」があったところだけメモしていく。ダイジェストで「(広義の)会社の資産」と「管理本部の成果の関係」を知りたい人向けだ。間違ってたらごめんな!
・経営の優劣は「経常利益/資産合計額」でわかる。そしてこれは他社比較ができる。会社がもってる資産が10億円だとして、そこからどれだけの利益を生み出しているかで「効率」がわかる。株主視点だと「利益/自己資本」だけど、そうじゃなくて「経常利益/資産合計」だというのもなるほどだった。私が知りたかったのは、「会社というものは、あつめた資産を活用して、利益をつくるものだ」という切り口の考え方だった。ここから管理部門の成果の定義をこれを軸につくるのがよさそうだ、と思いついた。
・経費分配率という考え方。「売上総利益(粗利)」から、人件費(労働分配率)、不動産/設備費(不動産費分配率)、販促費(販促分配率)、一般管理費(管理分配率)。残りが営業利益。人事部と労働分配率、というように、管理部門側で意思決定できそうなものが出てくる。自分たちの行動と経営の状態が結びついた「お金にまつわる指標」がつくれそうな雰囲気になってきた。「あつめた資産で獲得した粗利を、どのように分配して何に使うか、そして残りが利益」というところまで見えた。
・日々の活動とつなげて目標設定するためには「一人あたり」「一坪あたり」などに分解する。「◎◎あたり」の指標を改善するときに、管理部門ができることは、「(広義の)会社の資産」をつくって有効活用してもらうこと、なのではないか。「◎◎あたり」まで分解していくと、具体的に見えるものがある。「一人あたりの売上総利益」は労働生産性と呼ばれていて、例えばこれが800万なのに、平均年収800万円にはできないよな、みたいなことがわかる。売上総利益の増加することが予想されたとして、そのときに社員数を増やさずに、何かの仕組み(=広義の会社の資産)で回るようにすることで、「一人あたりの売上総利益」を増やせないか、そのために管理部門でできることの仮説は何か、という順番で考えていく。

誰かが書いてたけど、サポートしてもらったらそのお金をだれか別の人のサポートに回すと書いていて、それいいなとおもったのでやります!