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知らない人に連絡できるようになると仕事の生産性は劇的に向上する。私のやり方も書いた。

柴田(@4bata)です。今回言いたいことは「イシューからはじめよ」という本に書いてあります。

知らない人に電話でインタビューを申し込むことを、英語で「コールドコール」というが、これができるようになると生産性は劇的に向上する。あなたがしかるべき会社なり大学・研究所で働いており、相手に「守秘義務に触れることは一切話す必要はなく、そこで聞いた話は内部検討にしか使われない」といったことをきちんと伝えれば、大半は門戸が開くものだ。(イシューからはじめよ、P79)

なぜ生産性があがるのか?一次情報に近づけるから。大局観をつかめるから。

例えばこういう話があった。ある人事系の本が面白かったので、著者の方に連絡して時間をもらった。すると、この本の背景には「シチュエーショナルリーダーシップ」という考え方があります。と教えてもらえたのだ。言語化された書籍は、わかりやすさ重視になるため、隠された背景まで全部は説明されていない。著者本人に聞くしかない。

別の話。最近プライバシー系のこともわからなかったので、詳しい人に連絡して教えてもらった。9.11以降のアメリカで監視が強まり、それに対して欧州から「それはどうなのか?」と「EU一般データ保護規則」(GDPR)の話が出てきている。それに対して日本は後追いでしかない、というような大局観の話だ。消費者側が自分の情報の扱いに敏感になればなるほど、サービス提供側にとってもそれが価値になる、欧米に遅れて日本にやってくるだろう、というような話(かなり省略したから、間違えてたらすみません)。これも、自分で調べようとすると、かなり大変だ。詳しそうな人に連絡して「結局どういうことなんですか?」と聞くのが早い。

でも、そんなにみんな時間取ってくれるのか?という疑問がある

単に連絡するだけだと難しいのかもしれない。なので、ここからは、私はこうやっている、という話を書いてみる。

私の場合は「話してみたい人」をこんな感じで探して連絡している

もともと人事を10年ぐらいやっていたので、人事系の人に連絡することが多かった。本を読んで連絡することもあれば、ブログをみて「なんかこの人と話してみたい」ぐらいで連絡することもある。

もう何年もお世話になっている神谷さんは、あるブログがきっかけだ。10年ぐらい前に、採用活動にマーケティングの考えを応用して書いているブログがあった(今では当たり前だが、当時は新しかった)。で、そのブログの人に連絡して話したときに、「実はこの話は元ネタがあるんです」と紹介されたのが神谷さんだった。

最近は管理部門全般が管掌になったので、内部統制とか、内部監査とか、会計報告とか、コーポレートガバナンスとか、個人情報とか、そういう私がよくわからない分野について「話してみたい人」が増えている。いきなり連絡する場合もあれば、リストにしてメモだけしておく場合もある。twitterのフォローしておくケースが多い。

その人の存在を知るタイミングと、話してみたいタイミングは別。こっちの「ちょっと面白そうな仮説」ができたら連絡する。

「この人は何かありそうだ」と思っても、すぐに連絡するわけではない。こちらが「相談してみたいこと」について、準備が整ったタイミングで連絡する。例えば、私が内部監査という分野について考え始めたのは半年ぐらい前になる。この段階で会って話しても意味がない。まずは本を読んだり、社内にいる専門家と話したりして、自分なりに腹落ちするところを目指す。その上で「これは本来こうすべきなのでは?」という仮説が出たタイミングが、連絡するときだ。

例えば、内部監査で今考えている仮説がある。

仮説:中小上場会社の内部監査人材は、資本関係のない会社同士で人材シェアするのはありかも。ペア内部監査。

この仮説が出てきた背景を少しだけ書く。内部監査というのは、その会社で行われている業務プロセスをメタ的にチェックするのが役割。中小の上場企業は、上場しているから監査の求める水準は高いけど、そんなに人材を内部監査にあてられない。そこでひとつのアイデア。他の中小上場企業の内部監査人材と繁忙期をずらす形で互いに手伝えないか?というアイデアだ。人事でこういうアイデアはあるだろうが、内部監査だからこそ意味があるのだ。「業務プロセスをチェックする」という「メタプロセス」のような仕事だからこそ、資本関係のない会社でやっても、相互に学習効果があり、意味があるのでは、という仮説だ。そして、中小上場企業の内部監査系の人は、社内に同じ立場の人がいないから意味がある。これぐらいまで仮説ができあがったので、いまブログで書く準備をしている。そしてブログを公開後、「これどう思いますか?」と相談できそうな人が既に2-3人ぐらい思いついている。相談候補の人たちは、この半年ぐらいで見つけた人達だ。何かしらその分野においての持論があり、かつ、こういうのを面白がってくれそうという印象をblogやtwitterで私が勝手に感じている人達だ。

それ以外にも、たまたま思いついたワークフローについてのアイデアも誰かに相談してみたい。先日記事に書いた。これは、相談相手が思いつかないのに先に考えてしまったので、どうしていいかわからない。

相談して時間をもらうからには、自分なりにその分野について勉強して「とりあえず、その分野についてかなり考えていて、やる気はあります!」と見せる必要がある。私の「やる気」の見せ方は、自分なりに「何か新しさがあるかもと思える仮説」の準備が一つのラインになる。これが本当に相手にとって知的好奇心を刺激することになるかどうかは、わからないのだが。

いま私が働いている会社が「面白法人カヤック」という、社名ぐらいは聞いたことがある、という人もいる会社なので、それを活用させてもらっている、というのも大きいだろう。所属している間は、有効活用したい。社名だけであってくれるほどみんな暇じゃないけど、社名はありがたい。

逆の立場。連絡される側として考えてみる。

逆に、会社の問い合わせ窓口や私個人宛に連絡が来る場合もある。このときの対応から「どうすればいいか」を考えてみたい。営業目的かどうかはある程度わかるので、その話は除いて考える。

相手はこちらが持っている情報を知りたいはずだ。なので、私の場合は、「相手から良い情報を得られる」というメリットは期待しない(一般的には「情報交換」といわれる類のもの)。ただ、相手の質問に回答することで、自分が新しい気づきを得られる、ということは期待する。となると、相手の「質問力」に期待することになる。知識量ではない。その分野の素人でも、いい質問をする場合がある。そしてそのあたりについては、問い合わせの内容だったり、紹介してくれた人が誰かとか、で判断することになるのだろう。

人前で話してほしい、という依頼もある。特に学生向け。これはもう、質問からの気づきもそんなに期待できず、単純に考えるとメリットが少ない。なので私は、毎回自分の興味のある分野と関連した話す内容をつくり、何かしら言語化のきっかけにすることにしている。使い回すのであれば、やる意味がない。以下の記事はそれでつくったものだ。

ブログをたくさん書いてみるのも「話してもいいかな」と思ってもらうため

ブログを書いているのも、自分がどんな人か判断してもらう材料を出すためだ。なので、よくわからない記事もたくさん出すことにしている。何がどう相手にひっかかるかはわからない。ここ何ヶ月かは、日々考えていることをとりあえず出すことにしている。「このあたりに興味があるのです」という曖昧な説明のためだ。これがプラスになるかどうかは、まだわからない。

でも、大抵の人は連絡しない!

でも結局、みんな連絡しないのだ。まあそれもわかる。今思いついたけど、それを突破する支援をしてみるというのは面白そうだ。「仕事で必要な時に知らない人に連絡できるようになるワークショップ」とか作ればいいのか?noteでgoogle フォームが連携されるようになったので、フォームを置いておこう。そういうワークショップの実験に付き合ってくれる人はご連絡ください。

今回は以上です。

誰かが書いてたけど、サポートしてもらったらそのお金をだれか別の人のサポートに回すと書いていて、それいいなとおもったのでやります!