見出し画像

【Z世代の創造性を発掘する学びの場】

パンデミックは今までの倫理観や経済を考え直す為にあると哲学者マルクス・ガブリエルは言います。ざっくり言えば幸福を優先するか経済成長を優先するか?これを考えることが倫理資本主義です。収益はさらなる収益を生むためではなく幸福を生み出すための資本にすべきということです。
そこで、まず考えなければいけないのは制度で倫理的基準を作る「働き方改革」ではなく、自発的に「働きがい」を生み出す組織や、高収益の為の投資としてのDXではなく、従業員に豊かな時間(余暇)を生み出す目的のDXといった考え方をしなければいけないと思います。その為には経営者に染み付いた経済成長の概念を根本的に変えるような意識改革が必要となるでしょう。とはいえ、染み付いた成長幻想は簡単には抜けません。
私はその点においてZ世代に期待しています。生まれた時から常時接続のネット環境があるデジタルネイティブ世代は圧倒的に世界観が違っていると感じているからです。ネット社会は所有しないサブスクリプション(無形資本)、ヒエラルキーのない自立分散型社会、メルカリはシェアリングエコノミー(循環・共有)、こういった環境が現実社会とシームレスになっています。

スクリーンショット 2021-09-07 16.39.01

彼らの多くは社会に対する違和感や絶望感さえ感じている人もいるでしょう。ネットがリアルで現実社会の方がバーチャルと感じているかもしれないですね。これがZ世代とのカルチャーギャップで、すでにパラダイムシフトが変わっているのに、この現実世界は全然追いついていない、、、
天動説から地動説に変わった理由をある人は天動説を唱えていた旧式思考の人々が死に絶えたからだと言っていました。とすれば、10年待てばなんとかなるでしょう。(そんなに待ってられないけど、、)

一方でパンデミックで経済格差も浮き彫りになりました。経済の中心はトップの20〜30%の資本家が握っていて、株価は上昇、ウォール街は好調なわけです。一方で失業率が高まり、収益が明らかに減少している人も増加していて、日本においては平均月収が微増しているのに対して、ワーキングプーア(年収200万円以下)は増加しています。まさに経済格差が顕著化しています。
この深刻な分断の根本となるものが教育の現場にあると思われます。学歴偏重主義です。日本の大学進学率は約50%です。学歴偏重主義では学歴が高いことは当然高い給料が得られる就職につながるものだと思われています。大学は高収入を得るための通過点でしかなく、学歴は経済的安定の為にあるもので大学進学はすでに一部を除き学ぶことが目的ではないといっていいでしょう。すでに、大学は学びの場ではなくなっているという事です。

大学へ行かずとも学ぶことに積極的な人はいます。社会課題を見つめて、アートやサイエンスに興味がある人もいます。形骸化した大学に行く学費を自らの学びに投資する方がもっと身のある学びが得られる様な構造を作りたいと思っています。

リモートワークで仕事ができる人は一部を除きその多くは大手企業だけで、全国で31.5%(⽇本⽣産性本部調べ)です。その人たちがもしコロナウィルスに感染したら誰が救ってくれるでしょうか?看護婦や医師だけではありません。救急車の運転手、宅配便の人が運んでくれる食料、多くの人の助けが必要になります。助け合うことがなければ生きていけないことを感じている人も多いと思います。生きる上で一部のエリートや政治家にできる事は限られています。立場の違いを超えてお互いを理解し、助け合いながら乗り越えていく必要があります。安い給料で寝ずに現場対応してる人もいれば、リモートワークのくせに酒盛りをして感染している人もいます。また、大きな利権とお金の動きの中で誤った判断でクラスターを起こしている人もいます。

今起きている様々な問題の原因は予測不可能な状況に対して新しい道を導く創造性と、起こりうる可能性に対する想像力の欠如ではないでしょうか。これを回避するためにも、これからの世代には創造性と想像力のスキルが今まで以上に必要になります。

未来を創る人の背中を押したいと思い、Z世代を対象にアート×デザイン思考の学びの場を作る手伝いをしています。アート×デザイン思考は単にビジネスフレームワークだけでなく生きていく上での創造性と想像力と生み出します。

就活中の学生と話したり、就職後の離職率を見ているとパンデミック以降の企業のあり方や経済全体をどう捉えるべきか?それに対して何ができるか?パンデミック以後に社会に出る若者に私たち大人は道を示すことができるだろうか?ということを日々考えています。
Z世代向けに創造性を発掘し、イノベーターを社会に送り出す学びの場「Stella Aura:」が9月後半から始まります。これからの時代は創造性と自立の時代です。アート思考やデザイン思考は創造性と自己肯定感を生みます
先端的クリエイティブIT企業やエンゲージメントスコア71.2のAAAランクデザイン企業(株)グッドパッチからゲスト講師で参加していただきます。サポートいただける企業や興味のある方、Twitterやフェイスブックからご連絡ください。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?