「DX」って、具体的に何してるの?47での取り組みを紹介します
おつかれさまです。DX推進の前田(拓)です。
僕は2021年7月から、47グループ全社のDX推進を担当しています。
「DXって何?」と疑問に思っている方もいると思うので、僕が普段どんなことをしているか、軽く紹介させてもらえたらと思います。
「DX」って、何の略?
まずは用語の説明から。
「デジタルトランスフォーメーション」をもう少し噛み砕くと、IT技術を有効活用して既存の仕組みを変え、新たなサービスやビジネスモデルを生み出したり、仕事の生産性・精度を向上させることです。
ただ、「DX」と一口に言っても、実は会社によってその捉え方やミッションは様々です。
どんな方針でDX推進をしているのか?
では、47でのDXのテーマはと言うと、大きく分けて2つ。
仕組みの変革と、思考の変革です。
仕組みの変革
これは主に、僕が手を動かして作業をするもの。
デジタル技術やITソリューションを用いて、業務体系の見直しや最適化をしていきます。
みなさんの作業を効率的にして工数削減を図ったり、システムに任せることでヒューマンエラーを減らしたりと、業務の仕組みを変えていくイメージです。
思考の変革
これは主に、僕が全社に働きかけて社内の意識改革をしていくもの。
皆さんが普段使っているツールや業務フローに改善の余地があると認識してもらい、DXをより自分事として捉えてもらうよう働きかけます。
「もっと効率化しよう」「より良い形に改善しよう」という意識を社内で醸成し、より多くの人が僕に依頼をしやすくなるよう、そもそもの思考を変えていくイメージです。
FY22で実施したDX推進の事例
ここからは、47で実際に実施してきたDX推進の事例を一部紹介したいと思います。
レベル1:工数削減(仲介の例)
まずは、工数削減の例として、仲介事業のDX推進を紹介します。
スプレッドシートとSlackを連携し、特定のチャンネルに企業の移転情報が自動的に流れるシステムをつくりました。
以前は、必要な情報だけピックアップして別のスプレッドシートに書き写し、それをSlackのメッセージで送る、というフローだったのですが、原本のスプレッドシート上ですべての操作が完結するようになり、工数が削減できました。
レベル2:営業活動の推進(内装の例)
次に、営業活動の推進例として、内装事業のDX推進を紹介します。
お客さまへの提案資料をつくる際、スプレッドシートのフォーマットに必要な情報だけ入力して、簡単に資料出力ができるツールをつくりました。
Kagg.jpの商品データベースと連携しているので、商品IDを入力すれば商品名や品番、金額、商品画像などが自動で入るようになっています。
それまではパワーポイントとエクセルで手入力していたので、ヒューマンエラーが発生することもあったのですが、新ツールではそれを防ぐことができました。資料作成の工数削減によってお客さまへの提案スピードが上がり、本来割くべき工数への時間投下が可能になりました。
内装メンバーだけでなく、後で記載する家具メンバーもお客さまに商品提案をする機会があるため、部署をまたいで展開する予定です。
ツールを運用し始めて数ヶ月経ちましたが、メンバーから改修希望をフィードバックしてもらう機会も増えました。仕組みの変革によって、思考の変革も少しずつ推進されているように感じます。
レベル3:データドリブンの事業運営への変革(家具の例)
そして、データドリブンの事業運営への変革例として、家具EC事業のDX推進例を紹介します。
家具EC事業で以前使っていた顧客管理ツールはダッシュボード機能が弱く、設計構造も崩れていたため、そもそも施策の効果測定が十分にできていなかったり、リード獲得状況を十分に可視化できていない、という課題がありました。
そのため、ダッシュボード機能が充実している顧客管理ツールに、大規模なデータ移行を行いました。
これによって家具EC事業の活動が正しく可視化され、改善点の洗い出しがしやすくなりました。
また、新ツールは仲介事業・内装事業でもともと使っていたものだったので、これでグループ全事業の顧客データ・注文データが一元化されたことになります。
47はグループ全社でワークプレイスの総合コンサルティングをする会社なので、事業部をまたいで顧客情報を共有している状態が理想です。
今回のデータ統合により、全社の効率性(経理部門の請求・支払い管理の一元管理など)が上がることに加え、全社戦略(事業間連携や事業横断マーケティング)の推進にも繋がると思います。
これまでのDX推進における失敗・反省
実は、最後に挙げた家具EC事業のデータ移行プロジェクトでは、途中で一時中断という事態に陥った、という失敗談があります。というのも、僕がDX推進の立場で「リリースすること」を意識しすぎたあまりに、慎重さを欠いてしまい、現場メンバーにとって影響が大きいエラーを出してしまったからです。その原因は、仕様設計から現場との調整、開発に至るまで一人相撲で進めすぎてしまい、周囲への協力を仰がなかったことに尽きます。
その後、多くのメンバーに協力いただき、無事にリリースまで漕ぎ着けることができましたが、個人的には反省点の多いプロジェクトになりました。改めて、DXは一人でやるものではなく、組織全体で取り組まないとなし得ないと感じました。
さいごに、47の皆さんへ
DXは言葉で説明するのが難しい分野ではありますが、47での事例も含めてざっと紹介させていただきました。
日々の業務工数を削減したい
業務で使用するアプリやツールを使いこなせていない
もっと良いシステムやツールがないか知りたい
などなど、お困りごとや悩み、課題などがあれば、いつでもお声がけください。
僕も各事業部責任者と意見交換をしながら課題の抽出をしていますが、まだ掘り起こし切れていない課題もたくさんあると思っています。特に、手作業で行っている業務を自動化できる余地は結構大きいです。これは現場の皆さんが一番認識されていると思います。
自動化によりヒューマンエラーが減るだけでなく、本来「人」が行うべき仕事に集中することで業務効率が格段にアップしますし、お客さまへの提供価値の向上に繋がるはずです。
「複雑だからシステム化するのは無理だろう」と諦めてしまわずに、まずは気軽に相談してもらえるとありがたいです!