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私の好きなカバーソング(83)「Summer Night」チック・コリア、マイルス・デイビス、キース・ジャレット、フローラ・プリム、スタン・ゲッツ

前回に続き夏の曲です。1936年に映画のために書かれた曲で、主人公が彼女にプロポーズする場面で歌われたようです。歌詞は夏の夜を人間に例え、”陽が落ちたら彼女の部屋の窓に入り込み彼女の想いを聞く。自分は離れなければならないのに彼女に寄り添う、なんとうらやましいことよ” という意味らしいです。
この曲もジャズスタンダードとなり、レジェンドたちの名演が多くあります。私が知ったのはチック・コリアさん(1941-2021)のピアノトリオの1984年のライブ盤です。キースジャレットのスタンダーズトリオが大評判になったのと同じ時期で、アルバム出だしの音からキースの影響・匂いを感じました。1-3曲目の流れが素敵です。3曲目がサマーナイトですが、曲途中で「Night and Day」(こちらも有名スタンダード)に切り替わります。
チックコリアの演奏はいつもメリハリが効いていて、聴いてるとシャキッとします。

マイルスデイビスさんは名アレンジャーで指揮者のギルエバンスさんとのアルバム「Quiet Nights」(1963)で取り上げます。ミュートトランペットが夏の夜のそこはかとない寂しさを感じさせます。

キースジャレットさんのスタンダーズトリオの1996年の東京でのライブ盤からです。キースがマイルスさんを追悼したアルバム「Bye Bye Blackbird」(1991)でも取り上げています。

ボーカルものをひとつ。リターン・トゥ・フォーエバーで有名なブラジル人歌手フローラプリムさん(1942-)の1973年のアルバムからです。この方が歌うとなんとも摩訶不思議な世界になります。超個性的です。ボーカルといっても歌詞ではなくボイスで、印象的なサックスはジョーヘンダーソンさんです。ジャケットも変てこですね。

テナーサックス奏者でクールジャズの代表的プレイヤー、スタン・ゲッツさん(1927-91)です。ジョアンジルベルトさんとの共作ボサノバアルバムが有名な巨人ですね。

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