中谷桜

極端が性に合う引火系の役者、歌手、ボイストレーナー。観劇レポート書きます。魚座のB型→…

中谷桜

極端が性に合う引火系の役者、歌手、ボイストレーナー。観劇レポート書きます。魚座のB型→9割が右脳。いつか海に還りたい。大阪音楽大学ミュージカルコース出身。BWミュージカルとパンクとティムバートンが好き。一言「が」多いです。

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『夏よ、終わるな』って歌詞があるけど私は夏が終わってほしいし最近ようやく終わってきてるんじゃない?!ってワクワクする話

 まだまだ暑さは我が物顔で昼も夜も占めているけど、ここ最近ほんの少し、ぎらぎらした殺人的太陽の棘がやや丸みを帯びているような、ふと吹く風の隙間に秋の繊維が織り込まれているような、そんな心地もする。帰り道踏み出す空気は確実に素肌の腕を涼しませて、頭を預けた枕に伝わる夜の虫は遠く、ひんやりした薄い金属を擦り合わせるような響きでもって外がしんと冷えていることを教えてくれる。秋は、暗がりにひそむなにかみたいに、もうすぐそこまで来ている。  駅ナカドラッグストアの広告に葡萄酒色のティ

    • 激富さん「あめのみしるし」2024.8.12マチネ

      ものすごい。凄まじいって言葉はこの空間のためにあるんだと知った。 この作品と、あの時間あの場に顕現した公演。あまりにブチ抜けてる。 演劇って信じる芸術だから、演劇の作品はコンセプトやストーリーや決め事を組んだ「概念」だと思う。 その概念を現実の出来事にすること、つまり作品を公演にすることは、アイデアや予測といった精神世界にしか存在しないものをこの世で実際に起こる「現象」へ変える行為で、降霊術みたいなものだ。 今回の作品、筋書きも設定も演出もどれもが素晴らしくて、しかも

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