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インターンの仕組み勉強会(ほぼ)全文書き起こしvol.1

弊社キュービックは、創業時から長期インターンを受け入れ、学生とともに成長してきた会社でもあります。

14年以上培ったその仕組みについて、様々なご質問やご相談を受けるのですが、まとまった情報発信はこれまであまりできていませんでした。

コロナ禍において、学生の働く先が失われ、学業の継続が危ぶまれる事態が広がっています。

・学生にインターンの場を提供できる企業を増やしたい
・よりうまくインターンと働ける方法のヒントを提供したい

こんな想いから2020年4月にzoomで実施したインターン勉強会。今回はコンテンツを書き起こししてnoteでお届けします。(ちなみに勉強会の企画や資料の作成など、ほぼ全てインターンがやってくれました。)

登壇メンバー紹介

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荒木は長期インターンを2年→社会人としては4年目。メディアの立ち上げ・運用、新規事業開発などのビジネスサイド経験を通じ、正社員になってからはずっと人事の畑で活躍しています。

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▼社員
荒木珠里亜:17卒、長期インターンからの正社員登用。採用担当。
▼インターン生
飯島和也:慶應義塾大学4年生、社歴1年半(2年生で入社)。CEO直下部隊所属で、M&A先の広告運用をPMIとして担当。
・豊島里香:上智大学4年生、社歴2年半(1年生で入社)。SEOメディアのチームから人事に異動、採用や広報を担当。
・奥本洸平:慶應義塾大学3年生、社歴1年(2年生で入社)。新規事業立案のチームから人事に異動、現在は採用やイベントを担当。今回のイベントを中心になって企画。

イントロ:学年別のインターン数

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※キュービックのインターン人数(学年別)

世一:弊社キュービックは社員140~150に対し、インターンは140名(2020年3月ー4年生が卒業する直前の数字)いるので、全体の半分弱が学生インターンという組織です。

インターンというと「3年生・4年生の就活生が多いのか」と聞かれることがありますが、実は就活生は忙しくてあまり会社に来てくれません(笑)。このため3年生以上はほぼ採用しておらず、私たちの採用ターゲットは1年生と2年生なんです。

ちなみに現時点(2020年4月末)はコロナの影響や、まだ4月ということもあり、1年生はほぼいません。

そういえば、以前は高校生もいたよね?

荒木:そうですね、この間まで高校生だった子(新1年生)が2人います。附属高で大学受験がなく、時間を持て余している高校3年生がインターンで来てくれることもありますね。採用時の基準は他の大学生と同じで、高校生用の基準を設けるようなことはしていませんが。

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※事前アンケート「現在長期インターンを受け入れているか」

世一:私たちがインターンの取り組みを始めた10年以上前になるのですが、当時は「長期のインターン」はそもそも一般的ではありませんでした。無償の(給与が発生しない)インターンもかなり多かったので、インターンにお金を払っていることに驚かれることもありました。

今回、こういうテーマだからというのもあるとは思いますが、長期インターンを受け入れている会社さんが半分以上ということで、だいぶ社会が変わってきたなと。私たちは社会人と学生が一緒に働くワークスタイルの発信者として、変えてきた側のつもりでいます。嬉しく思います。

なお「以前はインターンを受け入れてたけどもうやめてしまった」という会社さんがいらっしゃるのも、なんとなく理解できます。たいへんなことも多いと思うので、様々な困難をどう捉えどう乗り越えているのかについても、今日はお話できたらと思います。

イントロ:キュービックの長期インターンの「三方よし」

世一:こちらは事前のアンケート結果です。インターンを受け入れている会社さんで最も多い悩みが、業務管理・モチベ―ション管理ですね。

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※事前アンケート「現在感じている課題」

「インターンやりたいです」と言って入ってくれたはずの学生さんが、働き始めるとモチベーションが保てなくてなくなっちゃう。非常勤の学生さんの業務管理や育成って、実際に大変です。今日はこのあたりは時間を割いてお話しますね。

世一:事前のアンケートでは、経営や人事はインターン受け入れを推進したいが、その他現場の方々との温度感が擦り合わず、インターンの導入がうまくいかないという声がありました。とてもよく聞く声です。

現場の社員の皆さんにとっては、就職するわけでもない学生さんに仕事を教えたりマネジメントをしたり、その時間が勿体無いし、そもそもやる意味がわからない。こうした声はある意味当たり前に出てくると思うので、そもそも僕らは長期インターンをどんな目的で受け入れるのか、がとても重要です。

僕らはこのように「三方よし」の考えでやっています。

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まずは1つ目、「学生よし」。社会人と一緒に働くことを通じて、価値のある体験を提供できていると思っています。

長期インターン受け入れの「学生よし」
・働くということのリアルを体験できる
・将来について考えるキッカケになる
・社会に出て働くことを前向きに捉えられるようになる

僕自身、学生の時には「働く」ということにポジティブなイメージを持っていませんでした。これを前向きに変えていくキッカケになればと思っています。

和也、うちで働く前と後で、「働く」ということについてどんなイメージの違いがある?

飯島:そうですね、以前は「ブラック企業」という言葉をよく聞いたり、みんな夜遅くまで働いて顔が死んでいるみたいなイメージがあったんですけど、むしろ笑顔で22時ぐらいまで働いている人が結構キュービックにはいて、なんか仕事って楽しんだなって入ってすぐに感じました。

世一:ありがとう、「笑顔で働いている」ことは良い情報だけど、「22時まで」は余計な情報かもしれません(苦笑)。

ただ、ここは勘違いが起こりがちなところでもあるのですが、学生は「お客様」ではないので、学生の体験の場を用意するために社員が何かを捻じ曲げること、例えば「顧客よりも学生が優先される」というのは、あってはいけません。あくまで一緒に働く仲間として、仕事や顧客と向き合うことを求めています。

次に、「会社よし」ですね。

長期インターン受け入れの「会社よし」
・若手社員のマネジメント経験
・ミスマッチのない新卒採用のチャネル

よく「大学生を安く活用できるんですよね?」みたいに聞かれることがあるんですが、「リソース」という観点ではそんなにいいものではないです。マネジメントコスト考えたらむしろマイナスが大きいんじゃないかなと。

なので「リソースとしての費用対効果」という発想は捨てたほうがいいと思っています。

一方、パワーはかかるし技術は必要ですが、新卒の獲得チャネルとしては機能すると思います。ミスマッチのない新卒採用ができ、新卒1年目からいきなり主力になってくれるので、ここの価値は大きいです。

実際、弊社のインターンに関する取り組みは、2019年のForbes様×ONE CAREER様のアワードで「採用がすごい会社」として表彰されています。

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あとは、会社が若く明るくいられることも、実は相当大きいと思っています。若くて健康的なマインドの子たちと働けると、社会人である僕たちも同じようにウキウキ働ける。もしかしたら1番のメリットなんじゃないかと、キレイごと抜きに思います。

そして「社会よし」。

長期インターン受け入れの「社会よし」
・学生のうちから経済活動の一端を担う
・戦闘力の高い新卒の輩出

日本では若い人が減って生産年齢人口もどんどん減っていくので、一人一人の戦闘力を上げていかないと、経済や社会を維持できませんよね。学生のうちからちゃんと働いてもらって、いろんな会社で社会人1年目からバリバリ成果出してもらいましょうと。そういう意味で、良い社会貢献ができているんじゃないかなと思っています。

とはいえ、うちで抱えられる学生の人数も、100〜200人がおそらく限界です。ここに集まっている皆さんとこうした文化を広めていけたら嬉しいです。

こんな感じで、経営としてしっかり目的を持ってやっています。お伝えしている通り、長期インターンの戦力化はいろんな困難があるため、経営のコミットメントが本当に重要です。これから始めよう・経営に提案しようという方は、経営と目的を握ることが全てかもしれません。三方よしをぜひ参考にしてみてください。

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採用編:インターン採用のチャネルの変遷

世一:ここは、5年ほどインターン採用の業務をやっている荒木から話してもらおうと思います。

荒木:はい、まずは集客経路ですね。一番初めの頃は、世一が学生時代に塾講師をしていたときの教え子を募集するところからスタートしています。その後、その教え子経由で各大学のサークルや学生団体のメーリングリストを活用して宣伝したりしていたと聞いています。

世一:早稲田大学のバドミントンサークル・慶應義塾大学のテニスサークル・あとはインカレのフットボールサークルやひとり旅支援の学生団体などですね。

荒木:採用媒体では、2015年の4月ごろにまずはWantedly様を使い始めました。そこから採用拡大のため、JEEK様など様々な媒体に広げていきました。

当時はちゃんとデータを取るという文化がなく(笑)、2017年からのデータしかお見せできるものが無いんですが、リファラル・直接応募・Wantedlyの3つがちゃんと機能するようになったので、2017年からはこの3つに絞りました。

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※インターン採用経路の変遷

2019年の4月にはインターン採用サイトをオープンしています。

このサイトを広報やリファラルで使うようになってからはリファラル比率もだいぶ伸びています。現在、大きく3つの流入経路でそれぞれ30%ずつくらいになっていますが、この比率は「ちょうど良い」かなと思っています。

世一:「ちょうど良い」というのはどういう意味?

荒木:リファラルはやはり「類は友を呼ぶ」で、今いるメンバーと近しいコミュニティのメンバーが多く集まります。一方、採用サイトで来てくれる子は、自力で色々調べてうちを見つけてくれるわけですから、好奇心が強くパワーのある子など「新しい風」を吹かせてくれるタイプが多い傾向。さらに、Wantedly様経由では色々な情報に触れたい感度の高い1年生が多かったりします。

そんな感じで、媒体ごとのキャラクターがあるので、バランスが取れてた方が良いかなと思っています。

世一:多様性が担保されているほうが学生の体験価値も上がるだろうしね。

以前はほとんどリファラル採用だったけど、一度がくんと減ってからリファラルを軌道にのせるまでは少し大変だったよね。この難しさってどんなところにある?

荒木:まずは既存の学生自身の体験ですね。自分が働いていて楽しくてやりがいがあって、友達にも一緒に来てほしいという気持ちがないと動かないので、そういう環境であることがまず前提として大事です。

ただ、「良い会社だったら勝手に人が集まるか」と言えばそんなことはなく、やはりそれなりの仕掛けは必要です。

リファラルに力を入れた時期には、社内でチームを組んで対抗戦みたいな形にしたのですが、すぐには動きませんでした。当時そのプロジェクトを担当していた人事のインターンが「なぜリファラル採用が会社の未来にとって大事なのか」を各チームのリーダー(インターン生)に熱弁して回り、目的を腹落ちさせてようやく動き始めたという経緯があります。

世一:リファラルで友達を紹介しても、面接で落ちちゃうのが気まずくて紹介しづらい、みたいな声は挙がらない?

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豊島:確かにあります。私たちができることとしては、紹介してくれたメンバーと丁寧なコミュニケーションを取ることですね。「とても良い子だったけど、キュービックよりもこういう環境の方が合うという判断をしたので、キュービックの選考には進まないことになったよ」というのを、きちんと紹介してくれたメンバーにも伝えます。

世一:就活する前の学生だと、選考に落ちる=能力の高い低いで判断されていると思っている子がきっと多くて、「会社に合う/合わない」という判断が会社に働いているということを知らない可能性も高いですね。なのでもっと「合う」環境があるはずというコミュニケーションをとることは確かに大事かもしれないね。

採用編:選考フローには配属先社員の面談が必須

世一:選考は人事面談だけで決めてしまわず、ビジネスサイドの社員との面接を入れていると思うんだけど、そこにはどういう目的があるんだっけ?

荒木:インターンの選考フローとしては、まず私たち採用チームで面談や面接をして、そこである程度フィルターをかけます。その後、世一の言うようにビジネスサイド(一緒に働く可能性のあるメディアチーム)の社員との面接を組んでいます。

やはり私たち人事で決めて現場に学生を放り込む、みたいなことをしてしまうと、「自分・自チームと合わない」「こんな子採用したいと思ってなかった」みたいな不満が挙がる可能性があります。入社したインターンも不幸になります。

上司になる社員自身が面接に出て採用にに関与することで、入社してから何か問題があったとしても「自分が採用したんだから最後まで向き合おう」というコミットメントを引き出せると思っています。

また、私たち採用チームとしても、「会社に合うかどうか」だけでなく「どのチームにフィットしそうか」までの判断が求められます。チームによっても少しカルチャーが違うので。これを考えた上で、誰を面接官としてアサインするか、かなり丁寧にマッチングしています。

世一:面接の合格率はいまどれくらいなの?

荒木:いまは5人に1人くらいですね。採用サイトだと色んな人がいる分合格率が少し低くて、逆にリファラルだとマッチしやすいとか、Wantedlyの中でもスカウト経由の方が合格率が高いとか、そういう傾向もあります。

世一:採用基準は正社員と同じような項目で見ているという認識で良いのかな?

荒木:大きな意味では同じです。ただ、「ヒト想いなスマートゴリラ」というキュービック独自の採用基準があり、インターン採用においてはこの観点をかなり重視して見ています。

これは「キュービックで活躍するのはどんな学生か」というのを詰めて言語化したものなのですが、

ヒト想い:他人の幸せ=自分の幸せのような利他の精神
スマート:学習能力が高い(地頭や思考力よりも重視)
ゴリラ:身の丈以上の目標を掲げ、それをやりぬく意欲と実行力がある

という感じですね。これにプラスして、会社の雰囲気に合いそうかという指標「カルチャーフィット」もあります。

世一:ちなみに、うちでは「ゴリラ」は褒め言葉です。「スマート」と「ゴリラ」は能力適合性、「ヒト想い」が文化適合性、という感じですね。トータルで見ている内容は社員と基本的に同じですが、社員の方がよりクレドベースになります。社内での評価もクレド軸で統一されています。

〜vol.1ここまで〜

vol.2、vol3はこちら



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デジタルマーケティングベンチャー株式会社キュービックの代表取締役CEO(Founder)。デジタルマーケティング・webプロモーションが専門。趣味は読書と旅行。 https://cuebic.co.jp/ https://twitter.com/41hide
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