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チョコレートドリンクを飲みに行くために、隣町へ出かけた。

 コロナ感染拡大によって、外出をなるべく避けるようにしていて、だから、外食もめっきりしなくなった。

 そういう中で、どうしても食べたくなって、自転車で隣町のマクドナルドへ出かけて、チョコパイを買ってきて、食べた。
 おいしかった。

 そのころに、ゴディバチョコレートドリンクのCMも始まっていて、とても魅力的だった。ただ、感染拡大は続いていたから、出かけることに対して、さらに怯える気持ちになっていた。

病院

 妻が、隣町の病院に行って、薬ももらってきたい、という話をしていたので、それが、マクドナルドとも近いので、チョコレートドリンクのことが頭に浮かび、妻と相談をして、一緒に行くことにした。

 午前中には行きたいというので、妻が自転車で先に出かけ、そのあとに私が歩いていって、その病院に寄れば、時間的にちょうどいいのではないか、という話になり、妻を見送った後に、洗濯を始めて、カギをしめて出かける。

 家のそばのガードレールの内側に、荷物のようなものに座っている若い男性がいて、何かと思ったら、交通量調査のようだった。
 ここで、調査をするのが意外だった。
 河川敷が突き当たりで、クルマの通りも少ないのに、と思う。

 とても天気がいい。
 午前10時過ぎくらいで、歩いていき、小さな公園を二つ通り過ぎたのだけど、どちらも保育園か幼稚園かわからないけれど、小さい子供が集団でいて、走り回っている。
 ただ、目的もなく、元気がいいのは、なんだかすごい。

 病院に着いたら、妻はまだ待合室にいたから、外で待つことにする。
 ただ、ぼんやりする時間は久しぶりだった。
 道路のそばで立っていると、自転車が3台か4台ほど静かに通り過ぎる。

 空を見ていると、太陽のそばの空は薄めの青で、なんだかクリーミーな印象もあるけれど、その逆の空の青さは、ちょっと濃くなっている。
 当たり前だけど、違いがあることに気づく。

 洗濯物を、とても規則正しく大量に干している家があって、風が吹いて、たなびく。

 しばらくたったら、妻が病院から出てくる。

 他にも患者さんがいて、こういう感染拡大の時期だから、それで、妻は、なんだか気疲れしているようだった。

 自転車は、スーパーの駐車場に置かせてもらった。

マクドナルド

 午前11時過ぎに、マクドナルドへ行った。
 思ったよりも人がいて、距離をとりながらも、小さいカウンターで注文をする。

 すみません、チョコレートドリンクのSを二つください。

 一つが350円だから、マクドナルドの中では高額になるとは思うのだけど、普段からチョコを日常的に食べているとチョコレートドリンクだから、そんなに高いと思っていない。

 正式名称は、ゴディバホットチョコレートだけど、指をさして、注文して、しばらく待った。

 カウンターは以前よりも広くなり、そこでスタッフが、手早くそれぞれが複雑な動きをしながらも、ぶつかることはなく、次々と、持ち帰り用の袋が仕上がっていく。

 自分の番号は、まだ下の方にあるから、もう少しかかる、と思いながらも、結局は10分近く待って、二つのホットチョコレートが準備されて、渡された。

ホットチョコレート

 コマーシャルでは、デリバリーを受け付けていません、という言葉があったし、注文してから、早く飲まないと、味わいが変わってきてしまうのではないか、というような焦りがある。

 感染拡大の、今の時期だから、店内で味わうのは、ちょっと怖さがあったので、持ち帰りにして、近くの公園で飲むことにしていた。

 水平にするように、袋の底を支えるように持って、歩いて、だけど、早くしないと、というような気持ちだけはある。

 ここにも小さい子供たちが走り回っていて、微妙に土ぼこりが舞っていて、一瞬、ひるむ。そうしたら、私たちが、その公園に入ったタイミングで、活動が終わったようで、大人のスタッフのもとに集まって、公園を後にしていった。

 木のベンチがひとつあったので、そこに二人で座る。

 フタを開けると、広告の写真にあった、表面に散らしたはずのチョコはすでに溶けているようだった。それでも、袋に入っていたプラスチックの細い棒のようなものでかき混ぜながら、飲む。

 温かい。

感想

 チョコの味だった。

 これまでに飲んだ記憶のある同じチョコレートドリンクよりも、軽みがあるというか、チョコの味がしていた、というか、これはカカオの風味なのかもしれない、と思いながらも、濃厚さもありながら、気がついたら、飲み切っていた。さっぱりした印象まであった。

 おいしかった。


 妻は、「ココア飲んでいる感じだった」という感想だった。
「それで、しばらく飲んで、かき混ぜたら、チョコが沈んでいて、あ、チョコだ。と思った。
 とても甘かったけど、おいしかった」。

 それで、最後までは飲まずに、私にくれた。
 
 妻は自分のカップを傾けて、私の方に入れてくれたから、底の方にチョコがついてしまっていて、それを、もらった棒で移動させたが、できたら、窓ふきに使うような、カップの壁面についたチョコを全部取れるようなスプーンに近いものにしてほしいと思いながら、手を動かしていた。

 期待が高すぎたのか、それを上回るほど、ものすごく美味しい、という感じではなかったが、美味しかったし、これならSではなく、Mにすればよかった、と思って、そのことを妻に言ったら、結局、そのことを何度も繰り返し言っていたらしい。

 飲み終わった後も、あと味が爽やかな印象まであった。

 カップの壁面に、少しでも残らないように、しばらくプラスチックの棒で、チョコをなめていたから、それは、かなりはしたない行為かもしれないけれど、やっぱり、それだけおいしかったのだと思う。

買い物

 その後、スーパーで買い物をしたり、妻の薬をもらったりもして、家に帰ったのは、午後12時をすぎていた。

 出かけてから、2時間弱かかったけれど、それから昼食を食べて、妻は昼寝をして、洗濯物を干して、こうしたお出かけだけでも、普段とは違ったリズムになっていたけれど、午後2時を過ぎる頃には、いつものペースになっていた。

 本当に小さなお出かけだけど、おいしかったし、気持ちがよかった。

 
 ちなみに、日常的にチョコを食べている方には、ホットチョコレートを購入する際は、Mサイズをおすすめします。





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おちまこと
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