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ヴィンテージのアクセサリー

仕事帰りの道を歩いていると、ヴィンテージアクセサリーの路面店をみつけた。

その時は本当に、年内でも上位を争うくらいには急いでいて、アクセサリー屋さんに寄る暇なんてまったくなかった。にもかかわらず、ふらっと惹き込まれるようにお店に入ってしまったのである。

時間への焦りを感じながら、お店に飾られたアクセサリーを眺める。イヤリングにピアス、リングやネックレスにブレスレット。刺繍がほどこされたビスチェもあった。

私は普段、アクセサリーを全くつけない。
つけるとしたら、母から譲り受けたゴールドのふちに小さなサファイアが飾られた指輪と、あまりにもコーディネート全体が寂しいときにつけるシルバーリングくらいである。
そんな私でも、いや、そんな私だからなのだろうか。きっとこの世にふたつとして存在しないであろう、形や色の組み合わせが施されたアクセサリー達を見て、不思議と胸がときめいてしまった。

一通り店内の商品を眺めた末、ふたつのアクセサリーを選んだ。ひとつは、色とりどりの長球型のビーズがあしらわれた、チェーン状のネックレス。もうひとつは、茶目っ気のある犬の顔が施されたシルバーのブレスレット。ブレスレットは、留め具にホネのモチーフが使われていて、繊細な遊び心にグッときた。

本当に気に入るアクセサリーしか身につけたくないが、本当に気に入るようなアクセサリーにはそう頻繁には出会えない。それでもこれから先の人生において、胸がときめいたり背筋が伸びるようなアクセサリーに出会えるのであれば、人生まだまだ楽しみがあるなと思う。

今朝、女優の石田ゆり子さんの著書「LILY’S CLOSET」を拝読した。こだわりを持って紹介できるファッションアイテムがあることに憧れたし、心の奥底の乙女心がくすぐられた。
「何を着るか」ということについては、人それぞれこだわりがあったりなかったりすると思うが、私はこれからもずっと、大好きな服を着て毎日を過ごしたい。

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