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霧の中の街 8/8

本文の前に

読んでくださっている皆さんお久しぶりです。
も〜う忙しいことが溜まりに溜まってなかなか書く時間を確保できませんでした。
気づいたら1ヶ月も経っていてそろそろマズいなと思ったので再開することにします。

ちょうど色々用事も終わってきて暇になってきたしね。

出発

この日は6時に起床したらしいです。
日記の中の僕がそう言ってました。

まぁ少し遅めくらいですかね。だいたい6時前後には出発していたような気がするので。

この日は26km程先の街まで進みます。
今日の目的地は山の上にあるので、結構な山道を登らなきゃいけないんですよね。
高低差700メートルらしいです。

なんか大したことなさそうに聞こえますね。
でもよく考えてみてください。
東京スカイツリーより高いですからね。
それを26km歩きながら登らなきゃいけないんでかなり辛いですよ。

信仰は健康の泉らしいよ

途中通りかかった小さな教会に何やら日本語が。
「信仰は健康の泉」
なかなか使わない言い回ししますね。
もちろんスタンプもらいました。

ちなみにこの隣の茂みで立ちションしました。
だって我慢が出来なかったからね。

真っ直ぐ進め

今日の道の前半はひたすらこんな感じのなだらかな上り坂ですね。
国道っぽい道の横をひたすらに進んでいきます。

この道めっちゃ真っ直ぐなんですよね。ほんとほとんど曲がりませんでした。

いやぁ長い。
そして景色が変わらない。
自分の周りに巡礼者が見えちゃうと少しペースが乱れるんですよね。
なんか着いていかなきゃ〜という心が少し芽生えてしまうというか。

まぁ前半の方は結構スイスイと進んでいきます。
当然足は痛いんですけど。
もう足が痛いのは常時ステータス異常のデバフかかってるようなもんですね。

結構早いペースで歩いていたアンドレアとハヴィが休んでました。

こういう感じがいいんですよ。各々のペースで歩いていいんだよ〜っていうね。
人生にも当てはめたいところですね。

朝日を背負って

後ろを振り向くと朝日が登りつつありますね。やはり太陽を背負うようにして歩くんですねぇ。

今日は雲が厚く被ってますね。確かにこの日はちょっと寒かったですね〜。

家のあとみたいのがちらほらあるんですよね。
左の方に石が積んであるのが見えますよね。
なんなんでしょうねこれ。

少し晴れましたね。
国道の横をずっと沿っていくって感じの道のりです。特に誰とも喋らず黙々と進んでいきます。

少し横道に進んでいきます。
ちょっと砂利道っぽくて歩きにくいんですよね。足痛いとグリップ感が無いと辛いんですよねぇ。

通過するだけ

El Gansoという街に着きました。
スタートから15kmほど進んできました。
この時点で200メートルほど標高は上がってますね。
この先から一気に山登りっぽくなっていきます。

まぁ〜特にこの街は何もありませんね。
通過するだけの街って感じしますな。

でもこういう何も無い街に住んでのんびり余生を暮らすってのも悪くないですよね。

それにしても天気悪いですな。
雨が降らなきゃいいですけど。

地層?

さて、少し道の様子が変わりました。
何やら森の横をまっすぐ進んでいきます。
道は砂利って感じよりも土って感じになりましたね。
少し歩きやすくなりましたが、道が凸凹してきたのでプラマイゼロです。

道の横をよく見てみると、地層っぽくなってますね。
かなり粘土質というか、土が固まって出来た地層って感じがします。

写真は岩みたいに見えるんですが、土ですね。
手で握ればパキッと割れます。
なんか気に入ったので手に持ってずっと歩いてました。

THIS IS YAMAMICHI

いやぁ、始まりましたね。とうとう。
山道ですよ。This is YAMAMICHI

とにかく歩きにくいんですよ。
しかも今日、リュックサックを変な風に背負ってしまったので右肩がすんごい痛かったんですよね。
しかも足が痛い。うーん参った参った。

ふと右のフェンスに目をやると、またしても木の枝で十字架作り祭りが開催されてますな。

今回は作りませんでした。
前回のもの(初日)と比べると数は少ないですね。

次の街に到着しました。
Rabanal del Caminoという街ですね。

今気づきましたが、とんでもない斜面の上に立ってますねこの街。
1個前に訪れた街もそういえば傾いてましたね。

お年寄りになった時この街住んでたら
足腰やばそうですね。むしろ鍛えられて、足腰悪くならないのかもしれない。

ここの標高は1100メートルくらいです。
結構高いですねぇ。

この街を出るとマジで本格的に登っていきます。
残りの標高は350メートルくらいです。頑張っていきましょう。

山登りです

と思ったら別にそんな急勾配ではなかったというね。

しかし景色はだいぶ山っぽくなってきましたね。遠くを見渡せる感じがなんとも良いですね。

皆さんこの記事、ほんとめっちゃ端折ってるんですよ。写真も並べて使ってますが、実際は写真と写真の時間感覚1時間くらいあったりするんですよね。
そんだけ果てしなかったということを覚えておいて貰えると嬉しいです…。

かなり茂みっぽい所を歩きます。
色んな場所通るんですよねほんと。

ワイン畑の真ん中を通ったこともあれば、こんな茂みの中を歩くこともあるという。
The冒険って感じしていいよね。

アクロアクロアクロ

はい、とうとう来ましたこの道。
めっちゃ覚えてますこの道のこと。

なんかやっぱ辛かった所が一番覚えてるもんですね。

これですよ?

この上歩けって言われてんですよ。

いやどんだけ石転がってると思っとんねんって感じですよ。しかもこれ踏んじゃうと足に激痛走るんですよ。なぜなら私は足首を負傷していたから。

もーつらい。この道ほんと辛かった。
しかも背中の荷物重いし。上り坂だし。
太ももパンパンになるし。

傾斜がきつくなると、息しにくくなるんですよね。ハァハァハァハァみたいになってましたよ登ってる時。

もうなんか最後の方とか石踏む度にブチ切れてましたもん。

持ってた杖で石ぶっ飛ばそうとしてましたからね。

疲れと痛みでめちゃめちゃ精神が荒れてました。

まぁ今思えば少しもったいないことしたなぁと思いますね。
辛い時こそ、自分を保つべきなんですがね。
まぁちょっと机上の空論感ありますけど。

実際にやった人にしか分からない辛さってもんは何事にもあるので、他人がするアレコレに文句つけるのって非常に良くないですよね。

僕の場合自分から自分へですけど。
あの時のつらさを少し忘れてるから言える言葉ではありますね。
「辛い時こそ〜」なんて言葉は。
多分その時の自分に言ったら、
「うるせぇほっとけ」ってなりますね。

だいぶ登って来たので、植生も少し変わってますね。背の低い植物が多く見られるような気がします。

それにしても景色いいですね。
もっと晴れてたら、綺麗に見えたんですがね。

霧に包まれた町

まぁブチ切れながら登っていくと、気づくと霧に包まれてました。

人生初めての体験だったかもしれません。
ほんとにいつの間にか霧に包まれてて、なんも見えなくなってました。

もう少しで目的地の町のはずですが、あるけどもあるけども見えてきません。

普通なら遠くの方にうっすら見えたりするもんですが、全くもって町が見えませんでした。

まだかなぁ〜。って不安になりながら歩いてたらほんとに突然町が現れました。

いやホントびっくり。
ほんとにいきなり目の前に現れたって感じです。

真っ暗闇の部屋で電気つけたら誰かいたみたいな感じです。

ちょっと不気味で怖かったですね。

街の全体図はこんな感じですかね。
どうやらここは元々廃村だったみたいです。

巡礼者の数が増え始めたので最近になって整備され始めて、アルベルゲやお店がやってきたらしいですね。
どおりで少し不気味なわけですな。
全然人が住んでる気配ないんですもの。

今日の宿は14:00にオープンです。
12:30には到着してたのでしばらく待つ必要がありました。
荷物を宿の前において横になって時間が来るのを待ちます。

気温がこの時20度くらいしかなくて汗も冷えてきてたのですんげぇ寒かったの覚えてます。
感覚的には春の初めくらいに半袖で外を出歩くって感じです。

宿

今日の宿は18台しか無いち〜さなアルベルゲなので、溢れてしまった人達は隣に併設されてる教会の床にマットを引いてそこで寝ます。

僕はギリギリベッド獲得ラインに間に合ったのでベッドで寝れました。

ここがご飯食べる場所ですね。
このアルベルげはかなり昔からあるような雰囲気でした。建物自体はすごく古いものなんでしょうね。

オーナーの人もとってもいい人でした。
気さくに話しかけてくれたり、足を冷やすための氷を貸したりしてくれました。

ピッツァ食う

お昼を食べに外をふらつきます。
アンドレアに会ったのでちょっと話を聞いてみると、どうやらピザを食べたそうです。

ちゃんとシェフはイタリア人で美味しかったよとオススメされたので僕もそこにします。

なんか色々味があったんですが、やっぱりマルゲリータ的なものにしてしまいました。
めっちゃ美味かったですよ。
まさか山の上でこんな美味しいピザ食えるとはって感じです。

お店の人たちもお昼の時間だったようで、一緒のテーブルで食べました。
「デザートはいるか?」って聞かれたので、
「お金ないからいいや〜」って言ったら
レモンケーキならタダでいいよって言われたので遠慮なく貰います。

よく考えたら図々しいですな。

これもめっちゃ美味しかったです。

美味しいご飯も食べたので、宿に戻って洗濯物でも干しましょう。

晴れ間

と、その前にちょっと晴れたのでフラフラします。

2枚目の写真の奥にうっすらと街が見えるんですよね。

あんな遠くから自分は歩いてきたんだと思うと
「人間って意外とすげ〜」ってなったりします。

あと標高が高いからなのか、空気がひんやりしてて澄んでいて気持ちいいです。
でもやはり山だからなのか、天気が安定しなくてこの後また曇っちゃいます。

洗濯物はこんな感じで干しました。
ぶっちゃけ今日は洗うべきではなかったですね。

天気が安定してないので乾きそうにないです。
実際次の日の朝、雨が降っちゃってビチョビチョのまま着ました。

メセタの乾いた大地が懐かしいです。あの時は洗濯物が乾かないなんてことは無かったというのに…。

廃村の面影

あ、ここ廃村だったんだなって分かる写真達ですね。

至る所に崩れかけの家や崩れた家の残骸が点在してます。
正直交通の便は良いとは言えないので、寂れてしまうのも納得ですね。夜とか真っ暗になりそうですし。

あと、ここで物買うと、いつもよりちょっと高かったです。

パエリア登場

この後、昼寝して起きたら夕飯の時間になってました。

夕飯は宿の管理人さんがパエリア作ってくれました。豆とガーリックのパエリアですね。

なんかホントに現地の料理って感じがします。
レストランで食べるものとは違った感じです。

こういう本当の地元料理的なのを食べれるのも一人旅の醍醐味かもしれませんね。なかなか首都を巡る度では味わえない楽しみって感じです。

まぁ地元民が普段からパエリア食うのかは知りませんけど。

まぁ正直めっちゃ美味しいって訳ではなかったですね。

しかも昼ごはん食べたあとすぐ寝たので、ほとんどお腹すいてなかったんですよね。

いやぁ申し訳ない。1杯食べてお腹いっぱいになっちゃいました。

ご飯の後は、いつものメンバー達と明日の打ち合わせ的なことをします。

僕は何喋ってるのかな〜んもわかんないので
ポケーっと座ってるだけです。
あとから英語で聞きます。

寝る前の散歩

寝る前に少し外に出て夕日をみます。
いやほんと寒い。けど景色は綺麗ですね。

まだまだ先は長いですが、もうゴールまでの距離の方が短いです。

よく歩いてきたもんですよ。
1人でスペイン行って巡礼してくるって
冷静に考えれば何してんだコイツってなりますね。

ちなみにこの日に、大学の教授や日本にいる友達に色々連絡したりしました。

明日はまた山登りです。
むしろ明日の方が本番ですね。
足は痛むばかりですが、頑張って進んでいきましょう。

というわけでこの日はスっと寝ました。
よく寝ますねコイツ。


再び読んでくださりありがとうございます。


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