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ベテラン限界説

職場の飲み会で、ベテランが部下に向かって持論を展開していました。経験から導き出された論理は有り難いものですが、往々にして現在のやり方や部下を否定する内容です。もちろんベテランから見れば自分のやり方と違っている内容は誤りであり、否定的な見方をするでしょう。
部下は経験が浅いため本当に正しいかを判断する材料が無く、聞くしかありません。こんな飲み会は退屈なのですが、至る所で同じ様な会話をしていることに気づきます。これはベテラン症候群と言って良いのではないでしょうか。

どの分野においても、経験を重ねるにつれて技術や知識は高まっていきます。ある一定の経験を積むとベテランとして扱われる様になりますが、その次の壁を越えるには大きな隔たりがある様に感じます。

何十年もの経験は多くの知識と技術を培いますが、時として奢りとなる様です。具体的に言えば、
・人の話を聞かなくなる
・真実を見なくなる
・頭ごなしに否定する
の様なことが起こります。これは経験と勘によって結果の良し悪しが推測できるからであり、推測で判断できるということは効率的なので上記の様な行動をとってしまいます。しかし、これは自分と他人の可能性を閉じてしまう行為です。

つまりベテランになると、経験と勘が邪魔をして自分のやり方以外は間違っていると認識してしまう傾向がある様です。良かれと思って相手の思考や行動を修正するのですが、必ずしもそれが良い結果を生む様には思えません。
組織においてはなおさらです。ベテランは踏ん反り返って偉そうにしているのが一つのステレオタイプですが、ここに一つの限界が見える気がしました。

#行動観察

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