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#3C作品
#86 時を歪める蝶の雫
「どっちにしても、私が学校に一緒に行くのは
ちょっと良くないんじゃない?」
「そんなことないよ。みんな自由に来るもん。」
「そうなんだ。じゃぁ、今度お邪魔してみようかな。」
Sophiaは
それを聞いて嬉しそうにニッコリと笑顔になった。
「そういえば、今までに
森の女神様の棲む場所に行った人はいるの?」
「いるよ!
真っ白の樹や蔦が絡んんでいる建物があって、
建物の中は朝も夜もずっと明る
#75 精霊の宿る石
鍵を手に取った私は
前回深海都市への扉の鍵を買ったときのことを
思い出した。
深海へ行く準備を全くしていない状態で
何も考えずに扉へ向かおうとしていた。
鍵屋に声をかけられ、
薬のことを教えられなかったら
扉をくぐった瞬間、どうなっていただろう。
「あの…精霊の宿る樹の辺りは
何か行く前に準備するものとかありますか?」
「あぁ、前回は
深海にそのまま行くとこでしたもんね。
でも、大丈夫。
#74 精霊の宿る樹への扉の鍵
落ち込んだ気分で自分の部屋に帰ってから
2ヶ月ほどが経った。
Oliviaからはフクロウが届いたりなどの
音沙汰も何もなかった。
きっと、気軽に連絡を取ることも
禁止されたのだろうと思っていた。
この2ヶ月、あまり積極的に
あちらの世界へ行きたい気持ちにならず
自分の生活に忙しく過ごすようにしていた。
しかし、あちらの世界には
ずっと気になっている場所があった。
それは「妖精の森」。
2
#68 海中守護の薬 60min.
「あ、ちょっと待って!
お嬢さん、もしかして、一人で行くのかい?」
鍵屋の店員に、そう呼び止められた。
「あ、はい。」
「お嬢さん、ここの人間じゃないよね?」
「はい、そうですが…」
「どうやって深海で息するのか、
準備はしてますか?」
そこに関しては何も考えてなかった。
以前、凍てつく寒さの氷の王国へ行った時は
Oliviaの母のAlexが何か呪文をかけてくれた。
「あ…何も準備し
#61 光る鉱石の星と宇宙飛行者のコルク瓶
Francescoの店に着くと
まだ店内には灯りが点いていた。
「こんにちは~」
私はそろりと店に入りながら声をかけた。
店にはFrancescoの姿はなかったが
店の奥には人の気配があった。
きっとまた星を読むのに集中しているのだろうと
私は店内を見て回ることにした。
店内をぐるりと回り
以前見た、月の降る夜の灯りが置いてある棚に来た。
以前はたくさんの小さな月が
様々な色の光を放って
#57 炎が揺らめく魔法鉱石
「あ、Alexさん。
気のせいかもしれないけど、
私達のいたところに、何か埋まってるかも。
さっき、Danが来る前、何か光った気がして。」
「そうなの?
崩れてこないように片づけるから、
その時に少し調べてみるわ。」
採掘チームは
崩落現場を片付ける人と
私達と脱出する人と二手に分かれた。
OliviaとNoah(ノア)、私とLiam(リアム)の2人ずつで
二つのラグに座ると、宙に浮いた。