見出し画像

DTMerがポップス,ロック,アニソンをそれなりのクオリティで安定して作編曲する手順について その1

大まかな手順について

私が作編曲を行う際の工程をめちゃくちゃ大まかに書くと
1, リファレンス曲を探す
2, コードとメロディを考える
3, パートごとの編曲,微調整

となります.
それぞれの工程について,数回に分けて書いていくつもりです.
今回話すのは1つ目のリファレンス曲探しについてです.

今回のテーマで最終的に作った曲はこんな感じ.アリだと思ったら読み進めてくれればいいと思います.

リファレンス曲とは

リファレンス曲とは,自分が作りたい曲を作る上で参考になりそうな曲のことです.基本的には作りたいものとジャンル・雰囲気が似てる曲を選ぶのがいいと思います.リファレンスに時間をかけるほど早くクオリティの高い曲が作れます.(多分)
作る上でリファレンス曲を参考にする要素としては
・使用楽器
・曲のリズム,楽器のフレーズ
・コード進行

が主になると思います.

余談(心構え?)

余談ですが,私が作曲を始めたばかりの頃はオリジナリティを出すために,リファレンス曲を探さずに自分の頭だけで曲を作ろうとしていました.ただ,手っ取り早く作曲スキルを上げたいのであれば,リファレンスを積極的に行ってプロの技を吸収すべきだと思いますし,作る人の個性は自然と出てしまうものなので,どんどん真似すればいいと思います.
とは言ったものの,あまりにも似過ぎているとパクリだと言われてしまう可能性もあるので,それを避けるためにリファレンス曲は常に2,3曲用意して,「この曲からは楽器編成を,この曲からはAメロのドラムのリズムを参考にする」といったように部分的に組み合わせていくのがいいと思います.

具体的なリファレンスの仕方

◆ 使用楽器
主にリファレンスするのは
・曲全体を通しての楽器編成
・セクションごとの楽器編成(楽器の出し入れ)
の2つです.

まず曲全体の楽器編成は,曲の雰囲気やジャンルを決定づける重要な要素です.
今回は例として,LiSAの紅蓮華を取り上げます.取り上げた理由としては、かなりオーソドックスな曲構成をしていて説明がしやすいと考えたからです。

編成としては
ボーカル,ギター×2,ピアノ,ベース,ドラム,シンセの音色色々
のようになっています.バンド系のロックやポップスでよくあるパターンです.
DTMにおいては曲を始める前の下準備として,編成に合わせてトラックを作っておくと完成系を意識しやすいと思います.

次にセクションごとの楽器編成(楽器の出し入れ)ですが,飽きさせない曲・盛り上がる曲を作る上で欠かせない要素です.
例えば,紅蓮華のイントロだけに注目すると,はじめピアノ(と小さいシンセ)から始まって,11秒〜他の楽器が一気に入ってくるのが分かると思いますが,
ウワモノ楽器から始まって後からリズム楽器が入ってくる
という始まり方はポップスでは非常によく用いられる手法です.(ウワモノ楽器とはギターとかピアノとか音程感の強い楽器を私がそう呼んでます.)

このような楽器の出し入れには様々な手法があり,今回の場合はイントロで聴く人を惹きつけるために使用されています.LiSAの他の有名曲だけ見てもウワモノだけから入る曲は圧倒的に多いです.(Rising Hope,crossing field,Catch the Moment,etc...) というかLiSAに絞った意味は特になく、他のアーティストの曲でも非常に多いです。

このように,楽器の編成・出し入れを真似するだけでもそれっぽさを出すことができます.

◆曲のリズム,楽器のフレーズ
こちらは編曲寄りの内容も含むので詳しいことはパートごとの編曲で説明しますが,下準備段階でもっとも意識する必要があるのは
楽器ごとのリズム
です.さらに具体的には,ドラムのフレーズを真似することで曲の雰囲気を簡単に再現できます.

今回は例として,井口裕香のGlow Slowlyのイントロのドラムに注目します(好きな曲なので紹介したかった).

自分のイメージとしてイントロと言うのは他のパートと比較して,リスナーを惹きつけるためにキメが多い複雑なリズムが使われていたりすることが多い気がします.そのため,私はイントロのドラムはリファレンス曲を参考にすることがかなり多いです.Glow Slowlyはイントロで繰り返し出てくる「タッツタン!」というキメが特徴的で,自分の曲に取り入れることで印象的なイントロになると考えました.

◆コード進行
コード進行に関してはある程度よく使うものが決まっているので,リファレンスするというよりは,普段から曲を聴いて使えるものをストックしておいたほうが効率がいいです.

実際に作ってみる

自分が曲を作るときは,作る前にセクションごとの主なグルーヴ,楽器編成,コード進行をリファレンス曲を参考に決めることが多いです.それ以上のことは後で考えます.

イントロに関する話が多かったので,イントロを作ってみようと思います.
作るときに考えたこととしては
・楽器編成はよくあるバンド編成に
・イントロの入りはウワモノからで、ピアノからギターのアルペジオに変えてみる
・オシャレ感を少し足したくてコード楽器をギター×2から片方ピアノに変えてみる
・ドラムは基本Slow Glowlyの完コピですがスネアの回数を一回増やしてみる
・ベースの動きやギターの単音弾きの雰囲気も参考にする.

できたイントロは改めてこんな感じです.コードはその場で考えました.

まとめ

今回具体的なテクニックについてはあまり紹介しませんでしたが,積極的にリファレンスしていけば,こういうテクニックは自分で見つけられると思います.YouTubeとかに上がってる演奏してみた系の動画はリファレンスするときの耳コピにオススメです.

ブログって大変ですね...

twitterとYouTubeの登録よろしくお願いします!!!
twitter:
 https://twitter.com/satoo_music
YouTube: 
https://www.youtube.com/channel/UC6nnHOgngztiVW8q4fHK1DA?view_as=subscriber

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?