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これからのクライミングジムと起業のすすめ


ボルダリングウォールがある公園

昨年、佐久市の公園にボルダリングウォールを建てるプロジェクトに参加させていただき、今年に入ってさらに増設をして、現在はかなり充実したものになってきました。


小さな子供を対象にしたボルダリングウォールですが、ホールドもアメリカの老舗ホールドメーカーアントレプリーズ社製のものを中心に、いわゆる公園にあるようなツルツル滑るホールドではなく、クライミングジムで実際に使っているものを使用しています。


公園のボルダリングウォールを公開すると、子供達が走り寄ってきて登り、一通り遊ぶと、今度は遊具に行って遊び、ベンチで少し休んだら、また遊ぶ。
その様子を見ながら私は、これが本来のあるべき姿なのかもしれないという思いに至ったのです。


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クライミングジムのはじまり

クライミングジムがまだ世の中に少なかった時代、クライミングジムというのは、自然のクライミングの練習場所でした。

屋内でクライミングがいつでも出来るようになれば、雨が降っていないときにだけしか出来なかったクライミングのトレーニング効果を向上させることができます。

クライミングジムが都内を中心に徐々に増え始めると、田舎でも一部のクライマーがクライミングジムを建て始めます。

とはいえ、他のスポーツのプレイヤー数に比べると絶対的に少ないクライマー人口です。

クライミングジムの料金も儲けを重視したものではなく、クライマー有志が環境を維持するために必要なファンドのようなものでした。そのため登録料といって年間に必要なお金をプールして修繕にあてるようなモデルが一般的になります。


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それからしばらくして、やはり都内を中心にクライミングジムが増加していきます。この増加が、集積の経済効果による新規顧客の増加よりも早かったため、過剰供給へと達し、やがてクライミングジムの閉店が相次ぎます。

鍋で湯を沸かし、丁度良い温度を過ぎれば、煮沸が始まります。それでも加熱を続ければ湯は蒸発し、水分は空中に拡散し鍋の中の湯は消えてしまうのです。

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