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クライミング上達マガジン

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クライミングの上達方法や練習方法について発信していきます。
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#クライミングジム

1級を登るために必要なこと3つ

はじめに 1級というグレードはボルダリングを主としてクライミングをする多くの方の目標の一つです。ボルダリングを初めて最初に3級の壁に苦労する方は多いということは「3級を登るために必要なこと3つ」の記事で書いた通りです。気になる方は是非チェックしてみてください。 かなりざっくりとしたイメージでグレードは3つの大きな段階に分かれると考えます。 1つ目は、登り方もよく分からないまま、とりあえずボルダリングを続けて行って、どう体を動かして良いのか?どこに力を入れれば良いのか?そう

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恐怖とクライミング

恐怖とクライミングの関係今回はクライミングと恐怖の関係について考え、また、これから恐怖とどう向き合っていくのか?私の経験も含めた観点から話を進めていこうと思います。 著書『Death「死」とは何か』の中でシェリーケーガン教授は言います。理にかなった感情としての恐怖は何か?この本のテーマは死を哲学的に考察することですが、その中で恐怖と死との関係性について話す場面があります。 「クライミング中に滑落してしまうのでは?」という考えを抱いた人は少なくないはずです。逆にそういった疑

3級を登るために必要なこと3つ

はじめに だいたい10級から7級、スジの良い人でも5級あたりのグレードが初心者のスタートラインになると思います。 10級から始めた人は7級から5級ぐらいで小さな壁に当たると思います。とはいえ、それほど乗り越えるのが難しいというわけではありません。 4級あたりから徐々に明確な難易度を感じるようになり、3級で大きな壁に当たるという感じではないでしょうか?5級あたりからスタートした人でも3級に特別な難しさを感じると思います。 グレードは人の体感ですからズレが生じることはよくあ

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ハンドクラック攻略

クラックとは クラックは岩に走った亀裂、隙間のことです。クラッククライミングというのはこういった形状の岩を登ることを指します。 現在はクライミングジムの普及によってフェースを登るクライマーの方が人口的に多くなりましたが、クライミングジムが普及していなかった時代にはクラッククライイングが主流な時代もありました。 クラッククライミングとフェースクライミングには大きな違いが3つあります。 1つ目はボルトが設置されていないこと。このためクライマーは自分でクラックの中に安全のため

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「足が滑ってしまう」理由はこれ!

はじめに自然の岩場で「足が滑ってしまう」という悩みを抱えている人も多いと思います。人工壁で足を使って登っていたつもりだったのに、自然の岩を登ったらサッパリだった。という経験者の方も居ると思います。 今回はそういった方々に向けた処方箋的な記事を書いてみました。 テーマを、1クライミングシューズ、2足の使い方、3手の使い方、4体勢、の4つのフェーズから滑ってしまう原因を考えてみました。足が滑ってしまう理由は一つではありません。様々な要因が重なって「足が滑る」という一つの現象と

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クライミングシューズは痛みを我慢して履くもの!は都市伝説なのか?

痛いクライミイングシューズいきなり結論になってしまいますが、私は痛みを我慢しなければ履けないクライミングシューズは使いません。 ある程度の圧迫感は必要ですが、痛いほど強く圧迫するようなものは履きません。特に小指側が強く圧迫されるものは自分の足に合っていないことが多いので、そういったタイプのクライミングシューズは選ばないようにしています。 私は日本人特有の幅広の足なので、見た感じが細い作りのクライミングシューズはフィットしません。 講習会などで、新しいクライミングシューズ

登山グレードを知ろう

山岳事故 山岳事故の約56%は転落と滑落と言われています。 筋肉や神経系に関する体力が足りていないことが大きな理由ですが、そもそも行きたい山と行ける山がマッチしていない登山者も多く、そういった意識と肉体の乖離が事故を誘発しています。 事故を起こしているのは、60代以上の事故が最多で、登山経験10年以上というベテランの方々もいます。 若い頃の記憶が残ったまま、体力と技術が低下していて、それに気づかないまま危険な領域に足を踏み入れてしまうというケースが「途中で引き返す」とい

デシマルグレードには130年の歴史あり!!

1890年普段、私達がクライミングで使っているデシマルグレードはアメリカで使われているモデル、ということはよく知られています。 「5、8」「5、9」「5、10」という数字の上昇に合わせて難易度が上がって行きます。 前半の数字は登山のレベル(クラス)を表します。 後半の数字で難易度を表しています。 1890年、アメリカンアルパインクラブで提唱されたデシマルグレードはさらに細分化されていて、大きく3つのシステムで構成されていました。 1、クラスレイテイングシステム 普段私た

グレードが甘かったり、辛かったりするのは、なんで?

ボルダリンググレード課題の難易度を数値で表すシステムです。 日本では段級グレードシステムが草野俊達さんによって提唱され、柔道や書道などで使われるようなモデルが定着しています。 数値によって難易度を表すこのグレードシステムですが、完全に難易度を表しているとは言えません。 クライマーによって感じ方の変わるボルダリングの難しさには幅がありますが、システムとしての数値に幅はありません。 数字とは厳格で排他的であるからこそ機能するものです。1と1.1は違います。1.001も1

怖くないと言うクライマーが1番怖いという話

必要な恐怖と不必要な恐怖岩が欠けそうな脆い岩場で、ホールドが持ちやすいからと言って中間支点もあまり取らずにぐいぐいホールドを引っ張りながら登ってしまうクライマー。大きな岩の真下でヘルメットもせず、岩に背中を向けて座り込んで昼食を食べ始めてしまうクライマーは、必要な恐怖を感じ取れていないことになります。 簡単なスラブでそれほどランナウトしていない場面で、足が震えだしてしまい登っていくことができない。トップロープクライミングで体が萎縮してしまい動けなくなる、などの場合は不必要な

マルチピッチクライミングでおさえておきたい8つのこと

1、持って良いホールドダメなホールド クライミングジムでホールドを持つとき、持っているホールドが壊れる事は普段あまり想像しません。極力ホールドの破損が無いように管理された状況がクライミングジムですが、マルチピッチクライミングでは脆いルートもあります。 そういった脆いルートではホールドを引っ張るような動きをすると、持ったホールドを壊してしまう恐れがあるので、なるべく重力に逆らわないように真下に引くように力を込めてホールドを保持します。 人工壁でのクライミングに慣れていると

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運動神経とはなんなのかという話

すばり結論から言うと、以下の3つの要素を器用に使い分けられる事です。 タイミング=時間的な調整 スペーシング=身体の各部位の空間的位置関係の調整 グレーディング=発揮される力の強弱の調節 引用元“discutiamo insieme!” シンプルとてもわかりやすい概念で、説明もしやすい、便利な考え方です。クライミングでなかなかムーブが成功しない場合、自分自身にとってどの要素が欠けているのかを瞬時に判断することは難しいです。 ですが、この3つの要素に分けて考えると、案外

鍛える筋肉は2つ!!5分で出来る自宅トレーニング

クライミングのトレーニングクライミングには様々なトレーニングがあります。最も効率的なトレーニングは登ることそのものですが、今はさまざまな原因でクライミングジムやクライミングエリアに出かけられない人もいるでしょう。 また、普段住んでいるエリアのクライミングジムが営業をやめてしまったと言う話も最近よく耳にします。 そこで今回は、クライミングで最も重要な身体の部位のトレーニングを行うとともに、実際にクライミングをしてなくても、ある程度のパフォーマンスを維持できるトレーニングを紹

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講師プロフィール

こんにちは、クライミング講師の浅井和英です。私のプロフィールを紹介します。 肩書き佐久平ロッククライミングセンター代表、アンコールクライマーズネット代表理事、クライミング講師、山のcafeランプ経営責任者、お山出版編集長、道楽登攀代表、 多分2004年ぐらいにクライミングを始めました。(山と渓谷社ROCK &SNOW049参照)自分のことですがほとんど記憶がないので、プロフィールを確認する時には、雑誌の取材記事などを参照にしています。ありがとうロクスノ。感謝。 クライミ