マガジンのカバー画像

クライミング上達マガジン

46
クライミングの上達方法や練習方法について発信していきます。
運営しているクリエイター

#マルチピッチクライミング

今さら聞けない登る前の安全確認2つの法則

登る前の安全確認とは?ロープを使った全てのクライミングで登る直前に必ずやることはお互いの安全確認です。確認の方法はいくつかありますが目的は一つ、事故を起こさないためです。そして事故に結びつくリスクは大まかに2つに分かれます。主観的危険と客観的危険です。主観的とは判断ミスや人的ミスで、客観的とは落石や天候など自分では制御できないものを指します。登る前に行う安全確認は主観的危険を回避する方法となります。 BARKの法則安全確認の方法はバークの法則を使います。バークとはBARKの

クライミングシューズ痛すぎて履いてられない問題の解決策を考える

アルパインクライミングやマルチピッチクライミング講習会の際、1番よく聞く質問に「クライミングシューズが痛すぎて履いてられないんですが講師の方はどうしているんでしょうか?」というものです。 「履いて試さなかったんですか?」と聞くと、店員さんからクライマーはみんなこうやって履いていると言われた。と言います。「ビニール袋履きました?」と尋ねると、クライミングシューズ痛いという人の約半数の人がビニール袋を履いてからクライミングシューズの試し履きをして足のサイズとピッタリのものを買っ

最適解につながるロープワーク思考法3選

今回はクライミングのロープワークにおける思考法についてお話しします。 結論から言うと「何をすべきではないか」を常に考えることです。 クライングジムでマットの敷かれていない10mの壁をロープ無しで登るのは、すべきではない事です。ではどうすれば良いのか。この時に考えるのは2つ。マットを敷けば良いのか?それともロープを使えば良いのか?クライマーであれば「ロープを使うのが当たり前」となりますが、未経験者であればマットを敷くことを考える人も居るかもしれません。「そんなわけないだろう」

恐怖とクライミング

恐怖とクライミングの関係今回はクライミングと恐怖の関係について考え、また、これから恐怖とどう向き合っていくのか?私の経験も含めた観点から話を進めていこうと思います。 著書『Death「死」とは何か』の中でシェリーケーガン教授は言います。理にかなった感情としての恐怖は何か?この本のテーマは死を哲学的に考察することですが、その中で恐怖と死との関係性について話す場面があります。 「クライミング中に滑落してしまうのでは?」という考えを抱いた人は少なくないはずです。逆にそういった疑

怖くないと言うクライマーが1番怖いという話

必要な恐怖と不必要な恐怖岩が欠けそうな脆い岩場で、ホールドが持ちやすいからと言って中間支点もあまり取らずにぐいぐいホールドを引っ張りながら登ってしまうクライマー。大きな岩の真下でヘルメットもせず、岩に背中を向けて座り込んで昼食を食べ始めてしまうクライマーは、必要な恐怖を感じ取れていないことになります。 簡単なスラブでそれほどランナウトしていない場面で、足が震えだしてしまい登っていくことができない。トップロープクライミングで体が萎縮してしまい動けなくなる、などの場合は不必要な

マルチピッチクライミングでおさえておきたい8つのこと

1、持って良いホールドダメなホールド クライミングジムでホールドを持つとき、持っているホールドが壊れる事は普段あまり想像しません。極力ホールドの破損が無いように管理された状況がクライミングジムですが、マルチピッチクライミングでは脆いルートもあります。 そういった脆いルートではホールドを引っ張るような動きをすると、持ったホールドを壊してしまう恐れがあるので、なるべく重力に逆らわないように真下に引くように力を込めてホールドを保持します。 人工壁でのクライミングに慣れていると

¥300

意外と知らない支点構築〇〇の法則

支点マルチピッチクライミングやアルパインクライミングで、重要な支点の構築。皆さんはどういった支点をセットしていますか?木にスリングを巻いたり、ボルトにセットしたり、岩角を使うという手段もありますね。 クライマーは、状況に合わせた支点のタイプをピッチごとに選択する必要があります。クライマー2人分の体重に耐え、且つ墜落衝撃にも耐えうるものが必要になります。 山に行けば、錆びたボルトやハーケンなどをよく目にします。 どれを使って、どれが使えないのか?どういったタイプの支点をセッ

¥300

講師プロフィール

こんにちは、クライミング講師の浅井和英です。私のプロフィールを紹介します。 肩書き 多分2004年ぐらいにクライミングを始めました。(山と渓谷社ROCK &SNOW049参照)自分のことですがほとんど記憶がないので、プロフィールを確認する時には、雑誌の取材記事などを参照にしています。ありがとうロクスノ。感謝。 クライミングを始めて、何クソ根性で必死になってグレードを追いかけ、2年弱で当時目標だった5、13をレッドポイントして「グレードはもういいや」と、ドロップアウトして海