
エッセイ 私の小説の書き方54 私は普通のOLと、主婦と、女子大生を知らない。だから書いてみたくなった。
☆写真はまだまだ冬のカルガリー。
noteやらで他の人の小説を読んでいると、必ず普通のOLや、主婦や、女子大生が出て来る。だから私も書いてみたくなって、今、普通のOLが出て来る短編を書いている。
こないだ、三浦しをんの、普通のOLが主人公の小説を読んだ。私は食べることに興味がないのに、最初から最後まで弁当がどうしたの、ランチやらディナーやらの話しばかり出て来る。でもなぜかそういう普通の話しを書いてみたくなった。なんでかは知らない。頭のタガが外れているんだと思う。
その後、他の作家だが、やはり普通のOLとか女子大生が出て来るミステリーを読んだ。読んでる時は楽しくて、いい本だなと思ったけど、数日後に片付けようとしてその本を手に取ったら、ストーリーをまるで覚えていない。本の内容も、軽ければいいというわけでもないな。
私はファッションの学校に行ったので、就職した会社は美大を卒業した人ばかりで、普通の大学を出た人はいなかった。そしてそのままカナダに来ようと思って、お金を貯める目的で派遣をやるまで、普通のOLというものを知らなかった。
初めて普通のOLに会った時、私はあの人達がなにを考えているのかさっぱり分からなかった。あっちもそうだったと思う。いつも会社の悪口ばかり言って、辞めたい、辞めたいと、言っているから、「そんなに辞めたいなら、辞めればいいじゃないですか?」と言ったら、そういうことは言ってはいけなかったらしい。
男の社員も同じことで、辞めたいと言うから、じゃあ辞めればいいじゃないですか? と言ったら、その人には、今更他の会社で年下に使われるくらいなら、辞めない方がいいと言われた。
なんだか知らないけど、そういうのって、卑怯な生き方だな、と思った。流行っていることや、他の人のやることをマネして生きてるんだな、って思った。
それで金が貯まって、カナダに来たから、いまだに同世代の普通の主婦というものを知らない。日本で一番仲のいい同級生は子供はいるが、ずっと看護師で手術室にいる。こっちで知り合った日本人の既婚女性は、大手商社や航空会社やカナダ政府で働いている。
だから、普通のOLか、主婦か、女子大生の話しを書いてみたい。絶対面白い!
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