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最近の記事

健歯児童審査会、一時の栄光と恥

小学生のとき、学校の定例歯科検診で歯並びが評価され、「校内の男子の中で最も歯並びがいい人」として市の催しに出ることになった。 校内で1番歯並びがいい児童を男女1人ずつ呼び寄せて褒め称えるという、よく分からないコンセプトの催しだった。 たまに受けさせられる学校の歯科検診なんて、ただ虫歯の有無を調べられるだけの時間だと思っていた。 そんな選別を兼ねたものだとは思いもしなかったし、そもそもそんな催しがあること自体知らなかった。 それでも、分野が何であれ、自分が学校の中で1位

    • 雨の日、自転車で転倒した老人の救助、その即日反省会

      今日の夕方頃、「道端に倒れている老人を介抱する」という嘘みたいな状況に出くわした。 その中で反省すべきところがいくつもあったので、それも含めて忘れないうちに記録しておくことにする。 § 日没と共に雨足が強まってきた影響で、路面が非常に滑りやすくなっていた。 そんな、天気予報の言い回しを拝借せざるを得ない降水量の中、冷たい風に凍えながら家に向かって自転車を漕いでいた。 そんな中で、緩やかな上

      • 自分の失敗を笑い話にできる能力

        バラエティ番組なんかを見ていると、出演者がエピソードトークとして 「過去の自分の失敗を客観的に見た話」をしているところをよく見る。 そういう話は、本人がその体験で負ったストレスや精神的ダメージが大きいほど、 後日話した時の笑いが大きくなりやすいような気がする。 話の中で、当時の本人があまりのストレスに激昂していたり、羞恥心でいっぱいになっていたり、挙句の果てに辛くて泣いてしまったりした時の話だとしても、 上手く話せば、話した相手にドン引きされるどころか爆笑を生む。 イジ

        • 芝生まみれの詐欺(?)被害者O

          大学に入って1年目の頃、あろうことか体育の単位を落としてしまった。 試験も課題もなく、いつも楽しくスポーツをやるだけのリフレッシュ枠で、 公式ルールで試合をやる最終回に参加してさえいれば単位認定!というゆるい内容だったにもかかわらず、単位をとれなかった。 スケジュール管理を失敗して、肝心の試合の回をすっぽかしてしまっていた。 今になって考えても、単位を落とした理由としてこれ以上に情けないものはないと思う。 必修科目で単位を落とすと、翌年に補講として全く同じ内容を受講する

        健歯児童審査会、一時の栄光と恥

          1つの趣味に依存する生き方

          私の母はジャニーズファンで、自分の好きなグループが出演している番組を見ること以外には、さしたる趣味も持ち合わせていない。 そのせいか、あの一件以来ずっと暇を持て余して困っているらしい。 主要メンバーの1人が事務所移籍と共にグループを脱退し、歌番組などの出演も皆無になった。 メディアの露出は激減し、彼らが出演する番組を自動で録画する設定にしていたレコーダーも、ほとんど作動する機会がなくなった。 週に1度だけ更新されるという、公式YouTubeチャンネルの大して面白いとも思

          1つの趣味に依存する生き方

          Rくんのスーパーセーブとハイパーオウンゴール

          なぜか突然脳の奥からまとまった記憶が発掘されたので、思い出した順にそのまま記録しておきます ですます調で日記を載せている方々の文章をたくさん読んだ結果、文体がこうなりました § 私はかなりひねた子供だったので、 小学校の時に入っていたサッカークラブで、コーチか誰かから 「他の奴と比べて色が白すぎる!!これはお前がサボっているからに違いない‼️」みたいなことを言われたのをきっかけに、 「頑張って

          Rくんのスーパーセーブとハイパーオウンゴール

          もっとありがたく年を越せ

          いつも、年末年始がやってくる頃には、過去の自分がこの期間をどうやって過ごしていたのかすっかり忘れてしまっていて、 どうしたらいいか分からないまま、ただ時が過ぎるのをダラダラと傍観するだけのイベントになってしまっている気がする。 「自分なりの過ごし方」がひとつも確立されていない。 そのせいで、年末年始というものが、想像上のリラックスムードに満ちたそれに比べるとそんなに快適ではない。 二度とこんな過ごし方をしたくはないので、今年はどうやって年を越したのかを記録してみようと思っ

          もっとありがたく年を越せ

          嗜好品なのに1200円くらいなら気持ちよく支払えてしまうもの

          毎月の支出、その内訳には、「生活必需品」とそれ以外の「嗜好品」が存在していて、 生活必需品の高騰の影響で、日に日に嗜好品に充てられる分の金額が目減りしている。 そもそも、ネットを開けばほぼ無料でいくらでも時間を潰せる時代に生きているので、 お金を払って時間を潰すために存在している「嗜好品」というものに対するハードル自体がけっこう上がっている自覚がある。 そんな嗜好品の値段のボーダーとなるのは、個人的に1200円だと思っている。 それ以下の値段のものなら、1個くらい何の気

          嗜好品なのに1200円くらいなら気持ちよく支払えてしまうもの

          教養と承認欲求のためだけに教室の和を乱していた時の話

          教養とは、如何にたくさんの単語と、概念と、閉じた分野のノリを知っているかどうかを指標として判断されるステータスなんだろうと思う。 このパラメーターが高いと、それらを下地としたカルチャーを楽しめる確率が上がったりするし、 会話の流れでタイミングよく差し込めた日には、周囲から軽く一目置かれやすくなったりすることもある。 中学生くらいの頃までは、「とにかく物知りな人がかっこいい」という価値観を基に行動していたので、 とにかく手当り次第に物の名前や情報なんかをかき集めては、誰かの

          教養と承認欲求のためだけに教室の和を乱していた時の話

          思い出せない記憶 VS 思い出の地

          普段、何気なく昔の記憶を思い出そうとして、失敗することが多い。 記憶の断片すらも何ひとつ思い出せない。 会話の流れで、その場の話題に沿った思い出話の打席が自分にも回ってきそうになって、 「〇歳の頃って何があったっけな〜〜」などと思いながら当時の記憶を辿っていった先で、その疑問が解消された試しがない。 絶対にスッキリすることはない。 そうなったら最後、少なくともそこから数日は付きまとうことになる、不快なモヤモヤ感に向けて突き進んでいく羽目になる。 そんな人間でも、不意に

          思い出せない記憶 VS 思い出の地

          「引用」というユーモア

          会話の中で放り込まれるウケ狙いの言動、というものには様々な種類があるようだけど、その中でも特に苦手なのが、「引用」というユーモアだった。 特定のミーム化したセリフや画像などを持ち出してきて、ネット上でそれらのフレーズが当てはまりそうな状況を見つけては、そこにリプライなどで送りつける。 こういう種類のユーモアは、世の中に広く分布していながらも、主にオタクカルチャーの周辺で用いられているらしく、 普通にネットを見ているだけでも、時折これを多用するタイプの人々の議論の盛り上がり

          「引用」というユーモア

          急に発生したご近所付き合いイベント

          夕方、晩御飯の材料を買い込んで家に帰ってくると、マンションのエントランス、その端にある管理人室から、なにやら警報音のようなものが鳴り響いていた。 「○○号室で緊急事態発生」というような文言を、くぐもった電子音声が繰り返し唱えていた。 その時は「なんか鳴ってんなあ」と思うに留めてエントランスを通過し、その奥の自分の家まで歩いていった。 しかし、鍵を開けて玄関先にエコバッグを置いた時、「あれ、あの○○号室ってお隣の部屋番号だよな?」と思った。 聞き間違いだったら恥ずかしい

          急に発生したご近所付き合いイベント

          灼熱のIKEA物件(脱出不能)

          大学進学を機に、ひとり暮らしをすることになった時、キャンパスの近くの町の不動産屋に行った。 このような、世界人口の過半数くらいは経験してそうなくらいにベタすぎる経緯から、 生まれて初めて内見というものに行く機会が発生した。 暖房が効きすぎた不動産屋のカウンターで、ラバー素材の取り外しが可能な取手を着けた紙コップを渡され、 サービスエリアなどにある「冷 / 温」 「水 / 茶」の選択肢だけがある機械から、冷たいお茶をコップに注いだところで、 やっと内見する物件を選ぶ時間が始

          灼熱のIKEA物件(脱出不能)

          笑顔が下手な人にだけ訪れる災難

          これまで生きてきて、「今の自分、上手く笑えてるな」と思ったタイミングが1度もない。 会話の中で作る表情のバリエーションを、 笑顔のなり損ないみたいなしわくちゃの顔か、マネキンみたいで熱の無いへの字口の2択だけでやりくりしようとして、当然のようにいつも失敗している。 笑顔の中にも色々な種類があるようだけど、 ここでの笑顔は、擬音にするなら「ガハハ!」と表現するような、大口を開けて爆笑する時に出るタイプの方ではなく、 「ニコッ」で表せるような、表情筋をフル活用しなければ完成

          笑顔が下手な人にだけ訪れる災難

          肉の記憶 < 脳の記憶

          一時期どっぷりハマっていて、しばらく遠ざかっていたようなことを久しぶりにやろうとした時、毎回思うことがある。 「体が覚えてるんだよね」という体験、存在しなくないか?? 遠ざかっていた期間の分だけ、しっかり退化してないか??? ちゃんとリハビリから始めないと、碌なことにならなくないか???? こんな些細な感覚の話を誰かと共有したことなどあるはずもないので、 もしかしたら世の中には、久々にやることでも当然のようにこなしてしまう、 なにかしらのキャラクターのようなすごい人と

          肉の記憶 < 脳の記憶

          損しかない髪型、損しかない生き方

          髪が伸びている。 人生の中で、どう考えても今が1番長い。 わさわさと生え散らかしている髪の毛には、「生えていてくれてありがとう(訳:まだまだハゲたくないです)」の気持ちを欠かしたことはないはずだけど、 日常生活の中では普通に鬱陶しくて毟りたくなる。 風呂上がり、ドライヤーを使い終えて、そのまま髪の毛になんの手も加えなかった場合、こうなる。 キツすぎる。 正面から撮っているはずなのに、なんかもう後頭部の写真みたいに見えるし、 どう見ても人生がまともに進行している人間の面

          損しかない髪型、損しかない生き方