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野外保育のはなし

長女が4歳になった。

昨夏に私の妊娠がわかり、出産予定日の前の月から娘は「入園」というとても大きな一歩を踏み出した。

娘が入園したのは野外保育をおこなっている認定こども園。娘が生まれる前から知っていた園で、当時は認可外保育施設だったけど今では認定こども園となり、幼保無償化の対象施設にもなっている。(じゃなかったら入園しなかったと思う)

学生時代から「森のようちえん」という言葉は知っていたけど、まさか自分の子どもがそういった施設に通えるとは思っていなかった。

3年以上毎日ずっと一緒に過ごしていた娘を預けることに対して、私は不安で仕方なかった。「きっと泣くだろうな」「行きたくないってなるかな」なんてネガティブな方向にばかり考えていた。

でも、なんてことなかった。はじめの1ヶ月は週に1日「今日は行かないの」と自分で決めて休む日があったけど、2ヶ月目からは休まず登園。登園時は泣いちゃってもすぐ泣き止むらしく、家に帰ってくると復習するかのように園で歌った歌や挨拶のかけ声をずーっとやってた。園での様子も拙いながら一生懸命伝えてくれて「あぁ心から楽しんでいるんだな」と安心させてくれた。

先月は夏休みで20日ほど園に行けなかった。退屈しないように、体力が落ちないようにと毎日暑いなか出かけたけど、やっぱり物足りないようで「早く園に行きたい」としばしば呟いていた。

今では朝も少し時間がたてば、保育士さんに抱きついて別れられるようになった。月曜日から明日も行けるのか確認してくる。

「森のようちえん」ってただ屋外での保育時間が長いだけだと思っていた。だけど園長の話を聞いて、その奥深さを知った。子どもたちの"世界"をとても大切にしていて、なにか問題が起きたらその都度子どもたち主体で話し合いをしてルールを決める。これって耳で聞くと当たり前のことだと思うけど、現実はそうじゃないことで溢れている。たとえば学校の校則とか、家族内のルールとか…

娘の通う園は規模が小さく、園児は30人に満たない。1歳児〜5歳児まで、1学年3〜10人程度。2歳児〜5歳児は毎日同じ保育内容、だから異年齢の子ども同士でコミュニケーションをとることが普通の園より多い。

そうなると「憧れ」や「優しさ」に触れる機会がとても多い。うちの娘は園で触れた優しさを家で弟たちに還元しているような気がする。送迎時に園児の優しさを目にし、何度か感動したこともある。

あげればキリがないほど、恵まれた環境で保育されている娘がちょっと羨ましいくらい。
いい園に入れたなぁと。

最高のフィールドの大元である自然と、常に子どものことを1番に考えて保育にあたっている先生方への感謝を忘れずにいたいな。


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