HZSOUND LUNA

音質傾向

ドライかつクリア
平面駆動らしく低歪み
分離感が高く定位が良い

サブベースまでしっかり出るが、キレがよく引きの早い低音
ベースがブーストする場面でも各音域の切り分けがしっかりしていてベースに埋もれることがない

意識を向けると聴きたい音にしっかりフォーカスして聞き取ることができる
今まで気づかなかった音に気づくこともあり
このあたりはBQEYZ Winterに似た体験
（※Winterのほど低音の押出しが強くないので、音は全く別物）

どこか無機質に感じるのは平面駆動らしさとも言えるし、DDに比べて劣る部分とも言える
電子音楽や現代的な音数の多い曲ではDDよりも平面駆動に軍配が上がる
逆にボーカル主体の曲やバンドサウンドなどではDDの方がまだ有利かなという印象

外観、装着感

フェイスプレートはクリアレジンの下にランダムに光を反射する独特の大理石のような柄があります。
おそらく個体ごとに違うランダム柄だと思います。
高級感があり渋かっこいい！

装着感は非常に良好。
圧迫感がなく、密閉を取りやすい
私の耳ではイヤーピースを選ばず快適な装着感を得ることができました。
普段、イヤーピースは装着感重視で選んでいるので、
装着感に気を使わずに音質本位でイヤーピースを選択できるのはありがたいです。

付属品

イヤーピースは本体装着分を含めて、2種類×3サイズが付属
前述の通り本体の装着感が非常に良いので試してみて好きな方を選択すればよいと思います。

付属ケーブル（銀メッキOCF線）はかなり有能
少し細めで取り回しが良く、音質的にもバンドルケーブルとしては十分以上のクオリティです。
デフォルトで3.5mmプラグがついていて、ポーチの中に4.4mm交換プラグが入っています。
3.5mm/4.4mm交換式でネジ固定タイプなのですっぽ抜ける心配がなくタフに使えます。

ノズルフィルターの予備が4枚付属
耳垢が詰まったりした際に取り替えて長く使えるように配慮されていて好感がもてますね。

（カラビナが入っていましたが、これは謎…笑）

他機種との比較

同価格帯の平面駆動機としてはNICEHCK F1Proがいます
残念ながら私のF1Proは左側が壊れてしまっているので正確な比較はできませんが、右側だけで聴き比べてみた感想としてはLunaの方が精密な音を出す印象
(あくまで比較した場合。単体で聴けばF1Proも十分平面らしい低歪みに感じます)

また、Tinhifi DUDUと形状が同じということで少し話題になりましたが、DUDUは未所持なので比較できず
下記サイトで波形を確認したところ、DUDUの波形は低音がF1Proに似ていて、高音はLunaに似つつ少し中高音の押し出しが強いようです（あくまで参考程度に）
Squiglink - IEM frequency response database by Super* Review

価格帯が違いますが、Tangzu Zetian Wu(武則天)と比べても、精密な音の再現や各音の切り分けはLunaに軍配が上がります
武則天は平面らしい低歪みながら、何故か有機的なダイナミクスがある不思議なイヤホン。
リスニング体験としては武則天の方が私は好きですが、ゲーム用途では多分Lunaが有理な気がします。（最近めっきりゲームをやらなくなったので「多分」）

評価・まとめ

1万円台の平面駆動イヤホンとして定番になりうる実力。
平面駆動の魅力をしっかり周到しながら、しっかりと現代的なトレンドを取り入れたチューニングに調整されていると感じました。
使う人を選ばないシックでスタイリッシュな見た目も◎

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