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【わたしのこと】お腹を開くのと脚を切る、何が違うのか

子宮筋腫の手術が決まったが、わたしは想像以上に動揺していた。

【わたしのこと】2回目の、手術決定| https://note.com/3337777/n/n72cf767f01c4

動揺している事実にも動揺していた。決定前は単なる摘出手術だから、と楽天的に考えていたし、筋腫があることは予想できたからだ。

でも、いざ告げられてみたらそうではなかった。
混乱する頭で、その理由を考えてみた。

わたしの脚は生まれた頃から障害があったので、「障害があること=正常、つまりゼロ」の状態だ。

そもそも、脚の改善手術はまったく人生であり得ないと思っていた。


だからこの手術は、例えていえば

「今より足が早くなりたい」と思っているマラソン選手が、思いがけず早く走れる方法や靴の存在を教えてもらうようなもの。
ので、そのためならトレーニングも苦ではない。


天から降ってくる幸運。
頑張れば、もっと上手くなる。もっと楽になる。リハビリという取り組みも、入院期間も明らかなのでモチベーションも保ちやすい。


何より、「今より絶対に良くなる」というゴールが明確にわかっているのだ。

一方、今回の手術は違う。



わたしの子宮は今回「病気=マイナス」の状態。
それを単にゼロに戻すだけ。かつ、症状は予想していたよりも重い。


その後の回復具合も不明瞭だ。体力もどれくらいで戻るのかわからない。
わたしにできることはほとんどない。お医者さんの頑張りに委ねるだけだ。どんな様子かも、お腹を開いてみないとわからない。

快調だったマラソン選手の脚に、腫瘍が見つかるようなもの。足が早くなるわけでもない。未来もわからない。

わたしはこんなに打たれ弱かったっけ?
前はあんなに頑張れたのに。いろいろ考える。
脚も腫瘍も、わたしのせいではない。ただ運が悪かったのだ。理性では落ち着こうとするが、腑に落ちない。

ともかく手術しないと根治はできない。
そもそも手術しても、取りきれなかった腫瘍は育っていくので、数年後再手術を視野にいれなければいけない。

まさか子宮で、子どもじゃなくて腫瘍を育てていたなんて。

ともかく手術までは2ヶ月ある。
わたしはその間に気持ちの整理をしなければいけなかった。その時、それしか自分にできることはなかったから。

(このシリーズ、まだ退院後のエピソードまで続きます。お付き合いください。)

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